ナントカカントカ |
2代目デンセンマンは現在、「鈴木タイムラー」で活躍中――ですが、ここでは21世紀にデンセンマンを復活させた番組「みごろ!たべごろ!ナントカカントカ」について、企画書より抜粋してその内容を紹介します。 【企画意図】 この番組は東京でもっとも早く、そしてある意味もっとも遅く始まるバラエティーです。 さてさて、それじゃあ、どんな番組かというと、 NHKの子供ニュースのような「大人が発信する子供番組」などとも違います。 この番組は 「ダメな大人が発信する役に立たない子供番組」 なのです。 【番組キーワード】 《フォーマット》 テレビにありがちな「オープニング」があって「エンディング」があるというような決まりきったフォーマットではなく、突然始まり、突然終わったり、というまるで子供の気紛れのような新しい斬新な番組フォーマットを考えていきます。 《副音声》 大人の視聴者も意識して、副音声では大人だけのための音声が流れます。 主音声では、楽しい音楽。ところが副音声ではムーディーな音楽が流れていたりします。 そして、ナレーションも大人用のものが流れます。テレビの機能をフルに使って、この番組は遊びます! 《キャラクター》 往年のバラエティーヒーローの[電線マン]や、[シラケ鳥]などのお馴染みのキャラクターから、まったく新しいキャラクターなどが次々と番組に登場します! 《五感を刺激》 頭で難しく考えるのではなく、子供(大人)の五感を刺激する番組作りを目指します! 【番組構成例】 この番組は5分のショートコント1本、2分30秒のショートコーナー6本、30秒のショートショートコーナー10本、そしてオープニングとエンディングで構成されます。ショートショートコーナーはアイキャッチ的な要素を持ちますが内容如何でショートコーナーへの格上げも視野に入れます。いわばコーナーのJ1とJ2、メジャーリーグとマイナーリーグ。番組内の質向上と競争意識を高める効果を考えます。 【コーナー企画】 ◎「お散歩とおじいたま」(0’30”) ブツブツと言いながら街を徘徊するおじいたまの小松政夫。ヒエ〜山延暦寺など、どうにもならない台詞を言った時点で、次のコントへ。 ◎「スナック野バラ」(5’00”) メインとなるコントコーナー。まったく売上げが立たないスナックを舞台に、オーナーホステスから虐げられる雇われ店長(小松政夫)。早起きした中高年たちにとってその姿を自分に重ね合わせ、涙と笑いを誘う。 虐げられつつ、最後にせつない俳句を読むという連続コント。 ◎「大人はどーして?」(2’30”) 子供にとっての大人の不思議を考察するコーナー。毎回、見識者や著名人が子供にわかりやすく説明する。著名人のチョイスや渋さもポイント。 ◎「デンセン体操」(2’30”) 「みごろ!たべごろ!笑いごろ!!」の名物コーナー、電線音頭。2003年バージョンで体操となって大復活。様々な場所にお邪魔してデンセンマンが体操するコーナー。 ◎「どっちが強いの!?」(0’30”) 象とライオン、どっちが強いの?など、子供ならではの疑問をフラッシュムービーなどでひも解く。ただし本当は弱い方が勝ったりすることもあり。 ◎「白さんと赤さん」(0’30”) 白い絵の具と赤い絵の具が互いに混ざり合うとどんな色が生まれるかを話し合う。で、やってみることに。そして新しい色が生まれるといったストーリーをフラッシュムービーで表現する。人間には理解出来ない色たちの声とともに展開する。 毎回、色の組み合わせが変わる。 ◎「おうたのじかん」(2’30”) 外国の童謡を日本語に訳したものは、耳にする機会はあるが、日本のオーソドックスな童謡が外国語になったものも広めたい! そこで、日本のオーソドックスな童謡を英語に訳したものを、歌唱力のある歌手が公園のベンチなどでアカペラで歌い上げる。 ◎「九九九九」(0’30”) インドではスタンダードな99×99の九九。 算数王国日本が、これを見逃していてはなりません。 番組発で99×99の九九を広め、学力低下が懸念される日本の教育に渇! 一回のVTRにつき、九九をひとつ、インド人が母国語で紹介。 11×11=121 イチイチイチイチがイチニイイチ・・・・・・ ◎「赤青黄色」(0’30”) 赤・青・黄色、ダイナマイトの3色の導火線のうち1色、本当の導火線を早く切らなければダイナマイトが爆発してしまう!! ことを想定とした番組冒頭用コーナー。 ◎「はだかにしましょう」(0’30”) 子供は探究心が旺盛なもの。その探究心を満足させるコーナー。 例えば、ビデオデッキなどをドライバーなどを使ってひとつひとつ部品をバラバラにしていき、その部品を丁寧に並べてみせる。 ◎「おヒゲ発見」(0’30”) 子供の憧れといえば、おヒゲ。ということで、色々なものにおヒゲを生やしてみる。 例えば会社の屋上でお弁当を食べようとしているOLさんにカメラが遠くからじりじり寄っていき、OLがフタを開けると、白ご飯の上におヒゲが生えている。そこで子供の声で「おヒゲ発見!」そのまま終了する。 ◎「今週の小泉くん」(2’30”) ランドセルをしょった小泉首相のマペットが、毎回グチをこぼすもしくは悪態をつくコーナー。小学生目線で政治を語ってみる。 ◎「日本現代美術館」(0’30”) 大人が書いた幼稚な絵をクラシックに乗せて美術番組風に紹介。 ◎「おもちゃの一生」(0’30”) 子供に扱われるおもちゃの一生をリアルに追っていきます。 店頭に並ぶ真新しい姿から庭の片隅に雨ざらし状態になるまで、そして最期は、必ず大人に踏まれてしまいます。 ◎「ハウトゥー」(2’30”) 大人も大人で大変だろうが、子供も子供で色々と大変なもの。そんな子供ならではの大変な出来事にどう対処すればいいかを大人が実演して教えてみせる。例えば『学校でうんこをしたくなったらどうすればいいの?』という問いに対しての正しい解答を半そで半ズボンに身を包んだ経験豊かな大人が実演で説明する。 ◎「こわい夢」(0’30”) 全国の子供たちが見たこわい夢を募集し、梅図かずおタッチのアニメ(紙芝居程度の簡単なもの)にして見せるコーナー。殺されたりするような単純な怖さというよりは、どうにも気持ち悪くて後味の悪い、子供が見る夢っぽい怖さが理想。このコーナー見て育った子供たちが数年後にふと思い出して、すごく嫌な気持ちになってくれれば、と思います。 ◎「世界のおしごと」(2’30”) 外国にあるユニークな仕事を説明するコーナー。が、その内容はすべて嘘。 この国だったらありそうだけどなぁ、というような嘘の仕事をでっちあげて、もっともらしく説明する。例えば、ドイツだったら『頬の白い人の顔を過剰に赤くしていく仕事』など。実際にその仕事についているという人に、仕事の辛さやコツ(全て作りで)語ってもらう。
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