●解説


 1976(昭和51)年7月にスタートした『超神ビビューン』は、前年から放送されていた『アクマイザー3』の後番組であると同時に、正式な続編でもある。当初はアクマイザー3がそのまま登場する『アクマイザー3 PARTU』が企画されたが、新ヒーロー・ゼムラー、シャドル、グレイトンの三人が新アクマイザー3を結成する『アクマイザー3 魔神ハンター』に企画変更。後にヒーローの名前はゼムラーがジムナスに、グレイトンはグレードに変わり、番組タイトルも『新アクマイザー3 超神ジムナス』として「テレビマガジン」にも予告が掲載される。そして最終的にはビビューン、バシャーン、ズシーンという、実に覚えやすい名称となり、タイトルも『超神ビビューン』に決定となった。
 番組タイトルからは削られたもののOPの冒頭では毎回『アクマイザー3』のロゴが流星のように流れてから『超神ビビューン』のロゴが映し出されるという演出がなされ、続編であることが強調されていた。ヒーローが三人組であるという点はもちろん、作品世界も継承され、三人のヒーローたちは前作のヒーロー・ザビタン、イビル、ガブラの魂を宿してその超能力を得たという設定である。また、アクマイザー3をカプセルに封じ込めた敵の黒幕・大魔王ガルバーはやはりビビューンたちの敵としてシリーズ後半にはその姿を現していた。
 しかしながら、この両シリーズが目指したものは、その根本的な部分で対照的と言えるほど異なっている。前作『アクマイザー3』は変身ブームの続く中において脱・変身をうち立てた特異な作品であり、主人公たちが普段からマスクとコスチュームをつけたまま活動するという点で他の番組との差別化が計られていた。そして敵もメカを身体に組みこまれた悪魔というユニークなものであった。それが『超神ビビューン』ではヒーローは普通の青年が変身し、敵はSF的設定をまったく持たない単なる妖怪である。言わばヒーローの王道ともいうべき極めてストレートなスタイルに戻っているのだ。
 これは『超神ビビューン』がストーリーやキャラクターの面白さよりも、アクションを重視していたことに他ならない。三人のヒーローはそれぞれ空、海、陸のエキスパートとなっており、登場シーンを初めとする様々なアクションにそれぞれの特色が持たされていた。この辺りの設定は後の『太陽戦隊サンバルカン』『超獣戦隊ライブマン』『忍風戦隊ハリケンジャー』といった作品にも脈々と受け継がれており、本シリーズで三人戦隊の基本フォーマットが出来上がったと言ってもいいだろう。
 超神ビビューンに変身する月村圭役には前年に『仮面ライダーストロンガー』で主役を演じていた荒木茂氏が、超神ズシーンに変身する渡部剛役には前々年に『仮面ライダーX』で敵役アポロガイストの人間態を演じていた打田康比古氏があたり、仮面ライダーシリーズとは別の魅力を出していた。坂田敏彦氏演ずる超神バシャーンこと菅一郎も含め、三人が三人共大学の運動部に所属しているという設定であることから実にスポーツマンらしい、さわやかな青年達となっている。菅が他の二人より後輩(学年は不明だが)という設定であり、一人だけやや立場が弱いイメージで描かれていた点がまた、いかにも体育会系という雰囲気であった。また、林美樹氏が演じた秘密捜査官・明智リサは、変身はしないまでも戦うヒロインとしての見せ場が毎回のようにあり、ほとんど意味もなく変装を披露するあたりも実に印象的である。ちなみに『怪談バラバラ幽霊』などで知られるポルノ女優・林美樹氏とは別人。


 
●キャラクター


月村圭
(荒木茂)・・・・・・太陽大学の2年生で、オリンピックを目指す体操選手。常に用心深く、恐ろしい術を持った妖怪たちにも決して隙を与えない。しかし、普段は子どもたちに優しく接する、さわやかな青年である。
ビビューン・・・・・・月村圭が変身する空の超神。降臨した破軍星の力によってザビタンの魂を宿している。三超神のリーダー格で、空中から出現する。
渡部剛
(打田康比古)・・・・・・重量挙げの選手。何事にもどっしりと構えているタイプの青年だが、おっちょこちょいな面も持っている。その正体が妖怪とは気づかずにアクセサリー店の娘に恋焦がれたこともあった。超神ルームでもトレーニングは欠かさない。
ズシーン・・・・・・渡部剛が変身する陸の超神。ガブラの魂を宿し、その怪力を受け継いでいる。地の中から出現する。
菅一郎(坂田敏彦)・・・・・・水泳の選手。三人の中では比較的控えめで、あまりでしゃばるようなことはしない。が、卑劣な妖怪に対しては、時として怒りをあらわにすることもある。三太の通う小学校で水泳の先生のアルバイトをしていた。
バシャーン・・・・・・菅一郎が変身する水の超神。イビルの魂を宿し、素早い動きを受け継いでいる。水の中から出現する。
ダイマ博士(上野山功一)・・・・・・ダイマ超神研究所の所長。妖怪に関する研究をしており、妖怪たちの侵略活動をあらかじめ察知してその準備をしていた。超神となった三人の青年に超神ルームを与え、新たな妖怪が現われると妖怪百科をひもといて、彼らに妖怪の特徴を伝える。三超神のマシンも彼の手によるものである。名は大三郎。
三太(田遠実/第1〜6話は田藤実と表記)・・・・・・ダイマ博士の孫で、ダイマ研究所に住んでいる。彼自身、若しくは彼の友だちが妖怪に襲われることが多く、何かと事件に関わってしまう。勇気をふりしぼって自ら妖怪をおびき出すおとりになったこともある。月村たち三人の青年とはとても仲がよく、弟のように可愛がられている。
明智リサ(林美樹)・・・・・・警視庁第9課のくノ一。蒸発事件専門の秘密捜査官であり、いつも事件を追ううちに妖怪と遭遇する。また、変装の名人で、思わぬ人物になりすまして超神たちを驚かしてしまうことも多い。格闘術に長け、恐ろしい妖怪にも果敢に立ち向かっていく。時折、本来の婦人警官姿でパトロールしていることもある。
ベニシャーク
(声/滝口順平)・・・・・・アクマイザーが三超神に贈ったメカ妖怪。言葉を話し、眠ったりもする。三太ととても仲が良く、普段は身体を小さくして彼と一緒にいることが多い。空飛ぶ乗り物としての機能もあるが、上空から妖怪を発見して超神たちに通報する役目を担っており、三超神を乗せて飛ぶことは少ない。性格は極めて臆病だが、最終回では自ら妖怪城に体当たりして命を落とした。
シンド
(声 雨森雅司/第1〜32話)・・・・・・大魔王ガルバー直属の妖怪パトロール。三超神に憧れ、ひそかに味方する。大魔王が姿を現わしてからは、心ならずも事あるごとに赤矢を放って超神の邪魔をするようになった。しかし、最後にそれも超神たちに打ち明けてしまったため、大魔王の怒りに触れて殺された。
ビリン
(声 八代駿/第1〜34話)・・・・・・シンド同様の妖怪パトロール。常にシンドと行動を共にする。妖怪についての知識が深く、超神たちの手助けをすることもたびたびあった。シンドが死んでからは彼の分まで働くことを決意。地獄もどきの術に超神たちが惑わされそうになった時、自爆して彼らを救った。
大魔王
(声 塩見竜介/第24〜35話)・・・・・・妖怪たちの総大将。空飛ぶ妖怪城から地上の妖怪を蘇えらせて命令を下す。そのパワーは絶大で、ステッキから火を噴く”魔王火炎”、マントを降って落雷を起こす”大魔王地獄火柱”などの強力な技を持つ。魔力のもとはマントにあり、スカイ剣でマントを突かれた上に三超神の雷撃アタックを受けて一度は倒された。だが、十倍の力を得るガルバーマントをガルバーに与えられて復活。三超神と再び対決するも、新たな必殺技・竜巻アタックによって完全に葬られた。生きのいい子どもの魂が好物。
ガルバー(声 納屋悟朗/第26〜36話)・・・・・・大魔王の背後にいた妖怪世界の総統。アクマイザー3でも倒せなかったアクマ族の影の支配者・大魔王ガルバーとは、大魔王とガルバー、ふたりのことだった。普段は空中にその目玉だけを現わして大魔王を操っているが、大魔王が倒されるとその奇怪な姿で自ら三超神と戦った。落雷を自由に起こす能力の他、”ガルバー殺人光線”や”ガルバー殺人ロープ”などの武器を持つ。また、あらゆる攻撃をはね返し、ビビューンの火の玉アタックすら”火の玉がえし”ではね返してしまう。だが、三超神が命をかけた超神アタックの前についに敗れ去った。
妖鬼・・・・・・妖怪たちの手下たち。神出鬼没で様々なところから出現し、妖刀を手に集団で攻撃する。ヒマワルの手下はベルトのバックルがひまわりの形をしていた。


 
●全話ストーリー


第1話 妖怪退治だ!超神登場!!

 今、世界は妖怪たちに侵略されつつある。それを知ったダイマ博士は妖怪バックベアードから追われる身となり、体操選手の月村圭に助けられた。だが、月村こそは妖怪と戦う宿命を背負った青年であり、妖怪の呪いを受けた彼はその呪いを解くため七星壇の儀式を受け、降臨した破軍星の力によって超神ビビューンに変身した。さらに破軍星は渡部剛を超神ズシーンに、菅一郎を超神バシャーンに変え、二人の協力を得たビビューンはバックベアードを打ち倒す。そして超神たちに自らの魂を与えたアクマイザー3は、飛行要塞ベニシャークを彼らに贈るのだった。
 ビビューンの誕生のみにスポットを当てた第1話。バシャーンとズシーンに関してはビビューンが戦っている時に突然現われて加勢しており、その誕生の経緯は描かれていない。それにしても月村圭が超神になる決心をした直接の理由が「腹が減ったから」というのは凄い。たしかに妖怪に呪いをかけられて手にした食べ物がことごとく砂になってしまっては、いたしかたないとは思うが・・・。

第2話 沼から虎が?リサを救え!

 沼で遊んでいた子どもたちが消えた。沼に住む虎の妖怪スイコのしわざだ。ひとりとり残された少女・みどりは、通りかかったリサに助けを求めるが、消えたはずの子どもたちに誘われるままスイコに捕われてしまう。呪いの水を飲んだ子どもたちはスイコの思い通りに操られていたのだ。みどりを人質にとられ、窮地に陥るリサ。その時、上空からその様子を見ていたベニシャークの通報によって三人の超神が駆けつけ、みどりを救い出した。一旦は沼に逃げこんだスイコだったが、スカイ剣の熱によってあぶり出され、三超神のチームワークの前に敗れる。


第3話 砂に消えた?呪いのハイウエイ

 妖怪の封じこめられた恐ろしい夜泣き岩。アベックがその岩の封印を解いたため、妖怪ガリキは復活し、人間を骨に変えてドクロを集め始めた。ドクロのエキスを吸えばガリキは延々と生き続けることができるのだ。その頃、三太たちとバス旅行を楽しんでいた渡部は、あるドライブインに立ち寄るが、それはガリキが人々をおびき寄せるために作り出した幻であった。ズシーンに変身する渡部。やがてビビューンとバシャーンも駆けつけ、三人の超神の前にさすがのガリキも撤退せざるを得なかった。だが、執念深いガリキは寺の僧になりすまし、月村たちを岩屋へとおびきだす。
 第1話から謎の女性として登場していた明智リサの正体がこの回で判明する。警視庁第9課のくノ一と言われてもなんだかよくわからないが・・・。シリーズ通して同僚の刑事とかは一度も登場しておらず、本当に警官なのかも疑わしい。今回もバスガイドに変装していたが、捜査のためとはいえ意味もない変装をすることが多く、特撮ヒロイン数ある中で最も不思議なキャラクターではないだろうか。

第4話 真夏にツララが?危うしバシャーン

 水泳部の合宿のため山へやってきた菅。だが、そこで彼を待ち受けていたのは、400年も生き続けた氷の妖怪ツンドラであった。老婆の姿に化けたツンドラは部員を捕えて菅をおびき出す。その妖怪こそ超神に倒されたガリキの祖母であり、孫のかたきをうつべく菅=バシャーンを狙っていたのだ。真夏の山をたちまち雪と氷の世界に変えてしまう、その恐るべき術の前にピンチに陥るバシャーン。そこへビビューンとズシーンが駆けつけ、共に妖怪に立ち向かった。氷の妖怪ツンドラもスカイ剣が発する熱には弱く、火の玉アタックを受けて木っ端微塵になるのだった。
 なんと前回倒されたガリキの祖母が登場。岩の妖怪の祖母がなぜ氷の妖怪なのかはよくわからないが・・・。水泳部の合宿だったら海へ行って欲しいものだ。


第5話 呼べば答える?不思議な山彦

 山中を進む子ども探検隊。不気味な木霊の呼びかけに答えた彼らは、枯れ木の中に吸い込まれてしまった。枯れ木は妖怪コダマであり、人間たちを十万人食べ終わったコダマは妖怪コダマーンとなって自由に山を出ていくことができるようになる。さらに生き長らえるために女の子を襲うコダマーン。そこへ駆けつけたビビューンはコダマーンの呼びかけに答えてのみ込まれたものの、体内で暴れ回って脱出。枯れ木の姿に戻ったコダマーンを薪にして炭焼き釜で燃やしてしまった。だが、コダマーンはまだ死んではおらず、執念深く女の子を狙っていた。
 スカイ剣で炭火焼き釜を作り、コダマーンを薪にして燃やしてしまうビビューン。もはや何がどうなっているのか理解不能である。

第6話 鏡の中に消えた?白いドレスの少女

 都内のある建物の中に入った少女が鏡の中にひきこまれていく。そしてまたアキヨという少女が鏡の中へひきこまれそうになった時、事件を追っていたリサと月村が彼女を救った。その頃、渡部はアクセサリーの店の娘に恋焦がれていたが、その娘こそ少女たちをさらっていた妖怪カガミラーであった。自分より若くて美しい女が鏡を見ることが許せず、手鏡を売ってそれを手にした少女たちに呪いをかけていたのだ。そうとは知らずに手鏡を手にしたリサも呪いにかかり、鏡の中に捕われてしまう。月村たちはリサを救いだすべくアキヨをおとりにしてその後をつけた。


第7話 椅子が歩いた?謎の蒸発事件

 城南地区で謎の蒸発事件が相次いだ。椅子に化けて人間を襲い、その骨を集めている妖怪イスマのしわざだ。イスマは骨董屋の主人になりすまして客に奇妙な椅子を売りつけ、子どもがその椅子に座ると、それはたちまち妖怪の正体を現わして襲いかかった。月村はビビューンに変身してこれに立ち向かうが、イスマは身体をバラバラにして姿をくらましてしまった。やがて住宅地へ逃げ込んだイスマは三太とその友だちのアユミを襲う。そして三太はベニシャークの活躍によって救われたものの、アユミは妖怪の手に。三超神はアユミを救うべくイスマに戦いを挑んだ。


第8話 花が血を吸う?真赤なひまわり

 小学校の花壇の地下に閉じこめられていた妖怪ヒマワルが蘇えった。人間の血を吸うその妖怪は女教師・花村になりすまし、子どもたちを狙い始める。放課後、三太の目の前で正体を現わすヒマワル。ベニシャークからの連絡で駆けつけた三超神は妖怪に立ち向かい、ビビューンのスカイ剣がその左目を突いた。だが、三太はすでに身体中の血を吸い取られていた。このままでは三太は死んでしまう。妖怪ヒマワルが閉じ込められていたという花壇の地下をさぐった月村たちは、そこで眠らされていた本物の花村先生を発見。学校にいる先生が妖怪であることを見破るのだった。
『仮面ライダー』や『アイアンキング』でおなじみの森川千恵子氏が女教師・花村を好演。バシャーンがビビューンを制してまでヒマワルに最後のとどめをさしたのは、彼がひそかに花村に対して好意を持っていた故の行動だろうか?

第9話 ズシーンがとける?魔壺の呪い

 数年前、妖怪学の大家・野々村博士は暴れまわっていた壺の妖怪マツボを土に戻し、古代人の遺跡に溶かしこめた。だが、そうとは知らない陶芸家がその土を持ち帰って壺を作ったためマツボは復活。呼び声に答えた者を次々に自分の身体の中に吸い込んでいく。リサのピンチに駆けつけたズシーンもうっかり返事をしたためにマツボの中へ閉じ込められた。妖怪は野々村博士に恨みを持ち、博士を狙っている。それを知った月村は博士に変装してマツボをおびき出し、ビビューンとなって戦いを挑んだ。そしてバシャーンと共にズシーンを救い出し、マツボは土に戻って消えた。


第10話 手が出て襲う?幸運の古鞄

 アケミという若い女性が怪しい老人からもらった古鞄。それは持っている人間に必ずいいことがある幸運の鞄だという。だが、やがてその鞄からは手がとび出し、彼女に襲いかかった。それは革の妖怪バックダードだったのだ。妖怪に精気を吸いとられたアケミは操られるままバッグダードに友だちを襲わせるが、駆けつけたバシャーンが彼女たちを救った。ところが、バッグダードはリサを騙してダイマ研究所に侵入。精気を吸いとられたリサは妖怪に操られ、ズシーンに挑みかかった。ビビューンとバシャーンはふたりでバックダードに立ち向かう。
 怪しい老人を演じたのは天本英世氏。その正体がバックダードなのかどうかははっきりしないのだが・・・。

第11話 壁が人をのむ?ステレオの秘密

 ヨシヒロ少年が友だちを呼んで部屋でステレオを聞いていると、部屋の壁から不気味な顔が現われた。壁土の中で眠っていた妖怪カベヌリだ。ステレオの音で眠りを覚まされ、怒ったカベヌリは「お前のまわりの人をひとりひとり殺し、お前を最後に殺す」とヨシヒロに告げる。そしてそのことば通り、彼の友だちが次々と妖怪に襲われて姿を消した。子どもたちのピンチに駆けつけるズシーン。だが、妖怪の罠にかかったズシーンは壁の中に閉じ込められてしまう。後から駆けつけたビビューンとバシャーンは子どもたちを守ってカベヌリに戦いを挑んだ。
 怪奇色の強い一篇。たとえ骨にされても妖怪が倒されれば呪いが解けて元に戻ってしまうということの多い『ビビューン』の世界で、壁の中に消えた子供たちがラストになっても戻ってこなかったのはいささか衝撃的だった。小山幹夫監督の演出も凝っている。

第12話 魂が盗まれた?恐怖の鬼火

 ふたりの少女が意識不明の状態で発見された。十字架に封じこめられていた妖怪モエゾが復活し、自らが生き長らえるために彼女たちの魂を奪ったのだ。若い女ばかりを狙うモエゾ。その魔手は事件を捜査するリサにまでおよび、さらに新しい魂を求めて学校へ現われる。ベニシャークからの連絡で出動する三超神。だが、彼らが到着した時、女生徒たちはすでに魂を抜かれていた。ただちにモエゾの後を追った三超神は、通りかかった神父が妖怪の変身であることを見破る。そしてビビューンがモエゾをうちやぶると、少女たちの魂はもとに戻るのだった。
『スペクトルマン』で吸血鬼キュドラーやネオヘドロンの人間態を演じた片山滉氏が、ここでもモエゾの人間態役で怪演を見せている。ブルマー姿の少女たちを前にして「うまそうだ」とか「ヨダレがたれそうだ」とか言っているモエゾ(もちろん妖怪の姿の時だが)は、かなりあぶない。

第13話 ハニワが歩いた?怪奇な足跡

 山でハニワを発見するケンイチとヨウコ。その夜、ケンイチの部屋にあったはずのハニワはいつのまにか消えうせ、なぜか庭に落ちていた。しかもそこには大きな足跡が……。一方、女性が妖怪に襲われた事件を追っていた月村たちは、ケンイチの持っていたハニワがその妖怪だと気づくが、ハニワはすでにヨウコに預けられていた。正体を現わした妖怪ハニワーンは三千年の眠りを覚まされて怒り狂い、ヨウコに襲いかかる。危機一髪、駆けつけた三超神がハニワーンを追い払い、ヨウコの身をケンイチの姉のミエコに託すが、彼女はハニワーンの変身であった。


第14話 晴れた日に雨が?カラ傘に気をつけろ!!

 晴れていたのに急に雨が降り出し、どこからともなくカラ傘が。不審に思いながらも傘を広げる子どもたち。すると、カラ傘は子どもたちに襲いかかり、その魂を抜いてしまう。カラ傘に化けた妖怪カサカッパのしわざだ。少女サトコもまた妖怪に魂を抜かれそうになるが、病弱の母を想うあまり見逃してくれるよう懇願し、三太を自分の身代わりにした。ピンチに陥った三太は三超神に助けを求める。超神たちの攻撃を受けたカサカッパはたちまち逃げ出し、再びサトコのもとへ現われるが、後を追ってきたビビューンによって左腕を斬り落とされてしまった。
 カラ傘オバケとカッパを合わせたような妖怪カサカッパが登場。皿の水がなくなると力が抜けるとか言いながら、次の戦いでは皿の水を抜かれても「皿の水はいくらでも湧きでてくる」などと言っていたりするあたりは、かなり矛盾している。

第15話 明日が見える?命ぬすみの天眼鏡

 的中率100%の不思議な占い師が現われた。三太と彼の友だちはテストの問題を占ってもらおうとその占い師を訪ねるが、天眼鏡を覗かされた友だちはたちまち魂をとられてしまう。占い師の正体は妖怪カラステングだったのだ。三太のピンチにズシーンが駆けつけるが、天眼鏡を覗かされて意識を失ったズシーンはカラステングに操られ、ビビューンとバシャーンに襲いかかった。仲間と戦うわけにもいかず、ひとまず退却するビビューンたち。だが、このままではズシーンの命が危ない。占い師の正体を見破ったビビューンはカラステングに戦いを挑み、天眼鏡を壊した。


第16話 柱が動く?何だかヘンなツトム君

 樹齢300年の木から作られ、逆さに立てられた柱には妖怪サカサバシラが住みつくという。ツトム少年の家の柱がまさにそれであり、身体を傷つけられて怒ったサカサバシラはツトムの目の前に姿を現わした。気の弱いツトムは他人にそのことを話すこともできず、恐怖におびえるばかり。母は妖怪の毒気にやられて柱に縛りつけられ、姉になりすましたサカサバシラがツトムに近づく。その場をビビューンに助けられたツトムは男らしくない自分の態度を反省。好きな女の子・モモエを妖怪の手から守ろうとするが、そのモモエもまたサカサバシラの変身であった。
 当時流行っていた歌「山口さんちのツトムくん」にひっかけたストーリーである。おまけに女の子の名前がモモエだったりするあたりも時代を感じさせる。なお、「山口さんちのツトムくん」は第11話で三太が買って来たレコードの曲でもある。

第17話 娘がよみがえる?死の紙人形

 500年前に三人の娘を失った侍の妻が妖怪クモンガとなって生き長らえ、引っ越してきたばかりの三人姉妹の命を狙い始めた。彼女たちの血と髪があれば、わが子を生き返らせることができるのだ。最初に長女がさらわれ、次に次女がさらわれ、ついに三女のサチコまでが連れ去られそうになった時、母は自ら妖怪の住むほこらへ行き、身をていして娘を守ろうとする。だが、そんな母子の情が妖怪に通じるはずもなかった。母子の危機に駆けつける三超神。捕われていた姉妹を救い出した彼らは敢然と妖怪に立ち向かうが、クモンガの放つ強力な糸に苦しめられる。
 自分の娘をよみがえらせるために人間の娘を狙う妖怪クモンガと、その妖怪から三人の姉妹を守ろうとする三超神との攻防が見る者をひきつける。コミカルな部分がほとんどなく、暗いシリアスな展開。


第18話 古銭から煙が?ヒネクレ少年の初恋

 テルオは自分の気持ちを素直に言えないヒネクレ少年だ。本当はやさしい子なのに、友だちにも母親にもついひどいことを言ってしまう。古銭に住む妖怪カネダマはそんなテルオの心にとりつき、彼が言ったことを実行していった。そのため母親はさかさ磔にされ、友だちは石の下敷きに。さらに女先生が妖怪に襲われた時、通りかかった菅と渡部が彼女を救った。まわりの人たちが自分の言った通りになっていることを知ったテルオは今までのことを反省し、素直になることを誓う。だが、彼に死んでしまえと言われた少女マユミにカネダマの魔の手が迫っていた。


第19話 友達が弱虫になる?がんばれ三太

 森で変な音の聞こえる奇妙な石を見つけた子どもたち。その石を割ってみると、途端に中から煙が噴き出し、髪の毛のようなものが彼らの首にまきついた。それ以来、すっかり弱虫になった子どもたちは小さな動物にもおびえ、髪はどんなことをしてもはずすことができなかった。子どもの命を吸い取る妖怪ブルブルの仕業だ。だが、なぜか三太だけは妖怪に襲われることなく無事だった。ブルブルは三太の連れていた犬に弱かったのだ。三太は友だちを助けるため、犬を連れずに自らおとりになった。まんまとおびきだされた妖怪ブルブルに三超神が立ち向かう。


第20話 妖怪を呼べる?危いあそび!?

 妖怪が大好きな四人の子どもたちが妖怪ファンクラブを結成。千年前の呪いの書物・妖怪百科を手に入れ、それに書かれてある通りに妖怪を呼び出す儀式を行なった。だが、いつまでたっても妖怪は現われない。儀式は失敗したかのように思えたが、地獄の炎の中から妖怪アマノジャキが蘇えったことに彼らは気づかなかった。やがてアマノジャキはひそかに子どもたちに近づいて呪いの面をかぶせた。その面をつけたものは、言われたことになんでもさからうヒネクレ者になるのだ。そして、三太も彼らに誘われてヒネクレ者になってしまうのだった。


第21話 良い子が筆になる?呪いの習字教室

 寺の書道教室に通っていた三太は友だちのサトルと些細なことでけんかし、誤って筆を折ってしまった。折れた筆を寺の中の筆塚に奉り、供養する和尚。だが、その時、筆塚から筆の妖怪フデマが100年の眠りから目覚め、和尚を殺して和尚とすりわかった。自らが生き続けるために新鮮な血を求めるフデマは、サトルや他の子どもたちを次々と筆に変えていく。その魔の手は三太にも及んだが、ビビューンがこれを退けた。やがて寺の小坊主・珍念は和尚がにせものであることに気づき始める。その正体を現わし、たちまち襲いかかるフデマ。珍念の危機に三超神が駆けつけた。


第22話 蛙が娘になる?ごめんね母さん

 チトセは継母に育てられたヒネクレ娘だ。本当の母親ではないからと言って、いつも反抗ばかりして継母を困らせている。そんなチトセに妖怪ガマガンマが目をつけた。今、ガマガンマはひどい病気にかかっており、ヒネクレ娘にのりうつるか、女の生き血を飲むかしないとその病気が治らないのだ。やがて高い熱を出して倒れるチトセ。それが妖怪の仕業と知ったチトセの母は自らの血を吸わせる代わりに娘を助けて欲しいと懇願した。その願いを聞き入れ、彼女の身を連れ去るガマガンマ。初めて母の愛情を感じたチトセは三超神に助けを求めた。


第23話 ごちそうがいっぱい?恐怖の妖怪病院

 交通事故に遭い、自動車からとびだして怪我をした女性。病院に運ばれた後、彼女はまもなく死んでしまうが、その身体からはすべての血液が抜かれていた。妖怪の封じ塚に触れたため妖怪血なめが蘇えり、彼女の血を吸いつくしたのだ。人間の血を蓄え、他の妖怪に与える役割を担う血なめは患者たちから次々と血を吸い取っていく。リサは病院に潜入して事件をさぐるが、よもや女医の正体が妖怪だとは知る由もなかった。血なめに血を吸われ、思い通りに操られるリサ。ひとりで病院へ行った三太が危ない。三超神はただちに病院へ向かった。


第24話 妖怪も恐がる?大魔王ガルバー出現!! 

 人間を襲った妖怪猫又は、月村たちに追われて一匹の猫の身体の中に逃げ込んだ。だが、その猫は少女スズコが亡き母親の生まれ変わりと信じて可愛がっていており、彼女からひきはなすことはできなかった。そんな時、妖怪世界の総大将・大魔王ガルバーが月村を襲い、落雷によって炎の中に消し去ってしまう。猫の身体からとび出してスズコを襲った猫又に敢然と立ち向かうバシャーンとズシーン。死んだかと思われたビビューンも駆けつけ、共に猫又をうち倒した。そして、勝利した三超神の前に大魔王ガルバーがついにその正体を現わすのだった。


第25話 初夢を食べる?謎の妖怪城

 黒雲の上に不気味な妖怪城が現われ、城の中から大魔王ガルバーが妖怪バクバを目覚めさせた。バクバは子どもの夢を吸い取り、代わりに悪い夢を見させて殺し屋に仕立て上げるという恐るべき妖怪だ。夢を吸い取られ、殺し屋となってダイマ博士の命を狙う子どもたち。だが、医者を夢見るチヅルだけはバクバの思い通りにはならなかった。妹を病気で亡くしたため、立派な医者になろうという意志がとても強かったのだ。超神たちに追われたバクバはチヅルの夢の中へ逃げ込む。そして三超神もチヅルを救うべく彼女の夢の中へと入っていった。


第26話 妖怪城に地獄が?!見たぞガルバーの正体

 三太の友だちが兄弟喧嘩していると、そこへ妖怪ノブスマが出現。彼らを大魔王ガルバーのいる妖怪城へ連れ去った。大魔王ガルバーは喧嘩をする人間の生きのいい魂が何よりの好物なのだ。それを知った三超神はベニシャークに乗って空に浮かぶ妖怪城へ潜入するが、まんまと罠にかかり、生き地獄の間へ閉じ込められてしまう。たちまちビビューンたちに襲いかかる大魔王。だが、その背後には真の支配者ガルバーが存在した。大魔王ガルバーとは彼らふたりのことだったのだ。辛くもガルバーの攻撃を逃れた三超神は、兄弟を連れて妖怪城を脱出した。
 大魔王とガルバーは別だったという意外過ぎる展開。妖怪ノブスマのマントがフスマになっていて、そのフスマを開けるとそこに部屋があるという不思議な感覚が印象深い。

第27話 月村がのっぺらぼうに?やったぜベニシャーク

 お使いの帰りに"おいてけ堀"を通ったミチヨは「お前の魂、ここへ置いてけ〜」という不気味な声を耳にした。通りかかった月村に助けを求めるが、その顔は恐ろしいのっぺらぼう。驚いて逃げ出すと、町の人たちの顔もみんなのっぺらぼうになっていた。おいてけ堀に住む妖怪のっぺらぼうの仕業だ。ミチヨはあわてて自分の家へ逃げ込み、本物の月村が訪ねても決してドアを開けようとしない。だが、その隙にのっぺらぼうは彼女を連れ去り、その魂を抜き取ってしまった。ベニシャークが空からのっぺらぼうの隠れ家を見つけ出すと、三超神はただちにミチヨの救出に向かった。


第28話 人間が鬼になる?怪力ズシーンの鬼退治

 人里離れた山奥で大魔王の生霊を受けて蘇えった妖怪山鬼は、山登りの青年に乗り移って山を降りた。そして団地にひそみながら次々と人間を赤鬼や青鬼に変え、地獄へと送り込んでいく。だが、青年の弟トシオは兄の行動に不審を抱き、三太と共にその後をつけ、ついにその正体を見てしまった。トシオたちのピンチに駆けつける三超神。怪力で鬼棒を振りまわす山鬼の前にさすがの超神たちも苦戦を強いられたが、弱点がその頭の角にあることに気づいたビビューンはスカイ剣で角を切断。たちまち力をなくした山鬼は、もはや三超神の敵ではなかった。


第29話 願いがかなう?恐怖の絵ローソク

 新宿の路上でひとりの娘が江戸時代から伝わる絵ローソクを売っていた。そのローソクに火をつけて願いをかけると、願いがかなえられるという。だが、それを買った人間が実際に火をつけてみると、そこへ妖怪吹き消しお婆が現われ、その者の魂の炎を妖怪城へ連れ去ってしまった。人間の魂の炎で妖怪城を明々と照らすことが吹き消しお婆の使命なのだ。今、まさにその絵ローソクに火をつけようとしている三太。間一髪、駆けつけた三超神が三太を救う。そして絵ローソクを使って吹き消しお婆をおびきだした三超神は、敢然と戦いを挑むのだった。
 絵ローソクを売る娘を演じたのは『忍者キャプター』2代目花忍の野川愛氏。その正体が吹き消しお婆なのかどうかは不明。

第30話 少年剣士が石になる?呪いの町道場

 剣道の道場で子供たちが合宿をしていると、裏の古井戸から「誰かここから出してくれ」という奇妙な声が聞こえてきた。井戸をさぐってみると、中から出てきたのは古い鎧と兜。その近辺は戦国時代に大きないくさがあり、それはいくさに負けた侍のものと思われた。だが、鎧は妖怪ヨロイ坊となって道場の北村先生を襲い、さらに子供たちを次々に石に変えていく。先生に代わって子供たちに稽古をつけていた月村、渡部、菅の三人は超神に変身してヨロイ坊に立ち向かった。馬を駆って刀や槍で攻めてくるヨロイ坊に、ビビューンは一対一の戦いを挑む。


第31話 影を食べられる?泣くなガキ大将

 シンキチはいつもいじわるばかりするガキ大将だ。ある日、そんな彼に若い女が声をかけてきた。切手をあげる代わりに影を集めてきて欲しいというのだ。シンキチがその女に教えられた呪文を唱えると、子どもたちの影が次々と瓶の中に吸い込まれていく。女の正体は影を食らう妖怪影男であり、シンキチを召し使いにしてさらに多くの影を集めてくるよう命令した。一方、シンキチの後を追った月村は影男の隠れ家を見つけ出すが、影を盗られた子どもたちが彼の前に立ちはだかった。子どもたちは影男の呪いをかけられ、思うままに操られていたのだ。


第32話 シンドが死ぬ?大魔王覚悟

 大魔王によって目覚めさせられた妖怪ハンニャは子どもたちに呪いをかけてハンニャ部隊に仕立て上げた。子どもたちが相手では手が出せない。悩む月村に妖怪はハンニャの面をかぶせてしまう。面に苦しめられ、変身することもできなくなった月村はその呪いを解くべく破軍星に祈りをかけた。どこからともなく放たれた赤矢に妨害されながらも、やがて祈りは通じ、月村の顔から面がはずれ、子どもたちももとの姿に戻った。赤矢を放ったのは仲間と信じていたシンドであったが、月村たちに真実をうちあけたばかりにシンドは大魔王の怒りに触れて殺されてしまうのだった。
 コミカルなキャラクターのひとり、シンドが死んでしまうという衝撃的な展開。かけがえのない相棒を失い、泣き伏すビリンの姿がもの哀しい。

第33話 妖怪が自動車に?とばせビビューンカー!!

 ガルバーの命の光によって蘇えった妖怪車ころがし。その使命は人間の生命で水車を回し、その回った力を妖怪城へ送ることだ。タクシーの運転手とすりかわった車ころがしは次々と乗客の命を奪っていく。パトロール中に悲鳴を聞きつけ、タクシーを追うリサ。三超神もそこへ駆けつけるが、あらゆる車を自在に操る車ころがしは超神たちのマシンすらも狂わせてしまった。妖怪の行動を阻止するには待ち伏せをするしかない。リサは乗客になりすましてタクシーに乗り込むと、ひそかに電波発信機をとりつける。三超神はただちに発信機の電波を追った。


第34話 超神がのまれる?真赤な地獄の家

 ある村の人たちが全員蒸発した。人間を地獄へと引きずりこむ妖怪地獄もどきの仕業だ。事件をさぐり始めた三超神に襲いかかる地獄もどき。その恐るべき幻惑戦法の前に超神たちも地獄へと引きずりこまれていく。その時、ビリンがその命をかけて自爆し、爆発によって幻惑から逃れた三超神は辛くも危機を脱した。だが、地獄もどきの魔手は三太にもおよび、三太は駆けつけたリサと共に地獄へ送られてしまう。二人を助けるべく地獄へと入りこむ三超神。あらゆる武器が使えないその世界で苦戦を強いられながらも、ビビューンは地獄ころがしの弱点に気づいた。
 ビビューンたちを救うために自爆するビリン。「あの世でシンドに会える。それが楽しみだ」というセリフには、シンドとの深い絆が感じられる。

第35話 アタックがきかない!大魔王大最後!!

 突如として妖怪寺を襲う大魔王。妖怪寺の和尚は妖怪封じの鐘をついてこれに立ち向かうが、あらゆる妖怪たちを封じこめていた鐘も大魔王には通用しなかった。和尚を殺した大魔王は寺の墓地に眠っていた妖怪たちを復活させ、三超神に差し向ける。妖怪たちをすべて倒したものの、ズシーンとバシャーンを大魔王に捕われ、妖怪橋へとおびき出されるビビューン。敵の裏をかいて二人を助け出し、大魔王との最後の対決に挑んだ。電撃アタックすら効かないこの強敵の前に三超人も大苦戦。だが、ひそかに鍛えた必殺技・竜巻アタックを繰り出し、辛くも勝利するのだった。
 三超神の前に強敵ぶりを見せつける大魔王。6体の再生妖怪も登場(次回にも別の6体の再生妖怪が登場する)し、ラストに向けて最高の盛り上がりをみせる。

第36話 決戦妖怪城!!さよなら超神

 妖怪城が分裂して三方に散り、三超神はただちにその後を追った。だが、それらの城は幻影であり、本物の妖怪城はダイマ超神研究所の上空にあった。研究所の中でひとり八門遁甲の陣を構えるダイマ博士。だが、ガルバーの激しい攻撃によって陣は破れ、破軍星の光は妖気にさえぎられて地上に届かなくなってしまう。超神としての力を失い、人間の姿に戻る月村たち。襲い来る妖怪の前に彼らが窮地に陥ったその時、ベニシャークは意を決して妖怪城に体当たりした。破軍星の光を取り戻して復活した三超神はついにガルバーと対決。三人の命をかけた超神アタックが爆発する。
 ベニシャークまでが命を落とし、ついに倒されるガルバー。そして最後の力を使いきった月村たちは変身能力を失い、普通の大学生に戻る。明るくあっけらかんとしたラストがいかにも本シリーズらしい。


 
●データ


1976年7月6日〜1977年3月29日
NET(テレビ朝日)系 毎週火曜午後7:00〜7:30放映
カラー 30分 全36本
 東映作品

[スタッフ]
原作/石森章太郎  プロデューサー/後藤武彦(NET)  平山亨、鈴木武幸  音楽/渡辺宙明  音楽制作/あんだんて  撮影/原秀夫、加藤弘章、山沢義一、小川康男、高梨昇  照明/国本正義、上田真示、山岸清海、城田昌貞  美術/八木功、島田定信、阿部三郎  仕上制作/映広音響  録音/太田克己  編集/長沢嘉樹  効果/平田靖  選曲/花村勝  記録/久保田民子、麦谷静子、真川敏夫、徳永絵理子、真下栄子、木村雪江、宇野早苗、船津一、伊藤溶弧、ゆうとらこ  助監督/高橋正治、竹安正嗣、福島孔道、大内健二  進行主任/伊藤一男、樋口満好、大橋和男、工藤孝行、伊藤隆造、原田良彦、古市勝嗣  ジャパンアクションクラブ技斗部/金田治  メークアップ/野佐根まさえ、佐藤せつ子  装置/阿部幸夫  制作担当/平山公夫、大里俊博  衣裳/東京衣裳  オートバイ協力/スズキ自動車  現像/東映化学  特撮研究所/日出明義  大平特殊効果/菊地潔  オートバイアクション/熊沢敏明  キャラクター制作/エキスプロダクション  制作協力/東映エージェンシー  制作/NET、東映

[キャスト]
月村圭/荒木茂  渡部剛/打田康比古  菅一郎/坂田敏彦  ダイマ博士/上野山功一  三太/田達実  明智リサ/林美樹  超神/春田三三夫、山岡淳一、鈴木弘道、作野幸宏  ベニシャークの声/滝口順平  シンドの声/雨森雅司  ビリンの声/八代駿  大魔王の声/塩見竜介  ガルバーの声/納屋悟朗  ナレーター/村越伊知郎  酒井努  岡本美登  建部豊  岩城一男  横山稔  永見昭浩  蒲原敏明  井上清和  高橋健二  井上誠吾

[放映リスト]

放送日
サブタイトル
登場妖怪
脚本
監督
ゲスト
76/7/6
妖怪退治だ!超神登場!! バックベアード
伊上 勝
佐伯孚冶
高樹蓉子、竹内喬、河村明子
7/13
沼から虎が?リサを救え! スイコ
伊上 勝
佐伯孚冶 飛田愛子、上田正雄、大山正明、濱田城司、田中和洋
7/27
砂に消えた?呪いのハイウエイ ガリキ
伊上 勝
田口勝彦
川瀬修三、金子弥生、名川貞郎、渡部壱松
8/3
真夏にツララが?危うしバシャーン ツンドラ
伊上 勝
田口勝彦
浜田晃、戸川暁子、小杉治、中村勝良、奥野益和、橋本恒雄、柴崎政夫
8/10
呼べば答える?不思議な山彦 コダマーン
長坂秀佳
加島 昭
鈴木美咲、台座あけみ、日高久美子、藤原哲也、中野宣之、谷部勝彦、赤木秀行
8/17
鏡の中に消えた?白いドレスの少女 カガミラー
長坂秀佳
加島 昭
立花りえ、高尾礼子、岡田亜美、中井貴美子
8/24
椅子が歩いた?謎の蒸発事件 イスマ
伊上 勝
平山公夫
高杉哲平、梅川典子、和田学、酒井郷博、中井徹、平井幸代
8/31
花が血を吸う?真赤なひまわり ヒマワル
伊上 勝
平山公夫
森川千恵子、中島元、菅野裕、根岸智夫、杉本親寛、須藤泰史
9/7
ズシーンがとける?魔壺の呪い マツボ
伊上 勝
佐伯孚冶
藤原釜足、高杉玄、寺島由美、大塚朝光、横田輝樹、福田信義
10
9/14
手が出て襲う?幸運の古鞄 バッグダード
伊上 勝
佐伯孚冶
天本英世、嶋めぐみ、大森不二香
11
9/28
壁が人をのむ?ステレオの秘密 カベヌリ
長坂秀佳
小山幹夫
今井美佐子、竹中ゆりか、脇谷透、佐藤純、武満美砂枝、三清直美、村井祥子
12
10/5
魂が盗まれた?恐怖の鬼火 モエゾ
中原 朗
小山幹夫
片山滉、工藤美奈子、瀬島充貴、大屋兼臣、岡田和子、飯田真一郎、石橋功次
13
10/12
ハニワが歩いた?怪奇な足跡 ハニワーン
長坂秀佳
小山幹夫
蝦名由起子、中島隆彦、世樹まゆ子、立川とも子、高瀬ゆり
14
10/19
晴れた日に雨が?カラ傘に気をつけろ!! カサカッパ
伊上 勝
平山公夫
鈴木陽子、中真千子、小川雄一、永田武士、大栗清史
15
10/26
朝日が見える?命ぬすみの天眼鏡 カラステング
伊上 勝
平山公夫
梅津栄、石井勇、山下安紀子、高橋ゆかり、伊豆田依子
16
11/2
柱が動く?何だかヘンなツトム君 サカサバシラ
長坂秀佳
田口勝彦
長谷川誉、小池朱実、石原百代、関悦子
17
11/9
娘がよみがえる?死の紙人形 クモンガ
中原 朗
田口勝彦
浜田ゆう子、広田雅美、田野井ゆかり、池谷智南、巴菁子
18
11/16
古銭から煙が?ヒネクレ少年の初恋 カネダマ
長坂秀佳
田口勝彦 国睦子、松岡まり子、寺嶋浩昭、杉本敦子、大栗正史、石橋功次、野田利明、近藤克明
19
11/23
友達が弱虫になる?がんばれ三太 ブルブル
安藤豊弘
平山公夫
神谷政浩、飛田愛子、菅野裕、本庄和子、石井勇、藤原純、河村明子、飯田悦子
20
11/30
妖怪を呼べる?危ないあそび!? アマノジャキ
伊上 勝
平山公夫
加藤淳也、中井徹、平井幸代、加川三起、藤原哲也
21
12/7
良い子が筆になる?呪いの習字教室 フデマ
聖 圭一
平山公夫
長島隆一、高橋仁、平井公彦、中越司、武満美砂枝、米村知晃
22
12/14
蛙が娘になる?ごめんね母さん ガマガンマ
長坂秀佳
佐伯孚冶
小野恵子、香山リカ、柄沢英二
23
12/21
ごちそうがいっぱい?恐怖の妖怪病院 血なめ
伊上 勝
佐伯孚冶
薗千雅子、伊東平山、玉井ゆみ
24
12/28
妖怪も恐がる?大魔王ガルバー出現!! 猫又
長坂秀佳
内田一作
林野奈子、蔭山英美
25
77/1/4
初夢を食べられた?謎の妖怪城 バクバ
長坂秀佳
内田一作
菅原由美、田中和洋
26
1/11
妖怪城に地獄が?!見たぞガルバーの正体 ノブスマ
長坂秀佳
平山公夫
佐野伸寿、佐野大介
27
1/18
月村がのっぺら坊に?やったぜベニシャーク のっぺらぼう
長坂秀佳
平山公夫
小貫千恵子、和久井節雄、夏海千佳子
28
1/25
人間が鬼になる?怪力ズシーンの鬼退治 山鬼
伊上 勝
内田一作
丸山純二、藤森政義、竹内靖、三条貴子
29
2/1
願いがかなう?恐怖の絵ローソク 吹き消しお婆
伊上 勝
内田一作
野川愛、松下実加、五十嵐美鈴、川瀬修三、阿保由貴子、篠田薫、山田博行、山本ひろみ
30
2/15
少年剣士が石になる?呪いの町道場 ヨロイ坊
聖 圭一
加島 昭
島田順司、岩城和男、上田正雄、松田剣、根岸智夫、高橋香理、時任ゆかり、石井勇、金井覚、栗又厚
31
2/22
影を食べられる?泣くなガキ大将 影男
長坂秀佳
加島 昭
テレサ野田、八幡洋之、松木聖、高杉哲平
32
3/1
シンドが死ぬ?大魔王覚悟 ハンニャ
長坂秀佳
内田一作
五十嵐五十鈴、本庄和子、横田輝樹、高橋秀典、下村和男
33
3/8
妖怪が自動車に?とばせビビューンカー!! 車ころがし
伊上 勝
内田一作
山本麟一、石川敏、俵一、香佳恵子
34
3/15
超神がのまれる?真赤な地獄の家 地獄もどき
伊上 勝
平山公夫
近松敏夫、菅野裕、龍のり子
35
3/22
アタックがきかない!大魔王大最後!! 再生妖怪
伊上 勝
平山公夫
永井柳太郎
36
3/29
決戦妖怪城!!さよなら超神 再生妖怪
伊上 勝
佐伯孚冶