XR−BAJAで行く林道ツーリング日誌
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林道三昧と岩風呂オヤジ  2004.10.16福島県・木賊方面(1) 

暑かった夏も終わり一週間以上雨が続いて、ようやく秋晴れがのぞきはじめた頃、恒例となった福島県のロングダートをめざした。
今回もsugiとの二人旅。順調に進んだ旅も終盤に思わぬ苦戦を強いられる・・・

5:30に自宅前でsugiを待つ。
当初の計画では東北自動車道を白河まで北上し甲子林道を抜けるつもりだったが崖崩れの為通行止めとの情報があり、日光から北上して木賊(とくさ)温泉に宿をとることにした。
10分ほど遅れてsugi到着。新兵器の無線機を装備して出発。
無線機は音に反応して自動的に交信のスイッチが入る仕組みだが、スピードを上げるとエンジン音や風きり音でスイッチが入ったままになってしまい高速道路上ではまったく会話が出来なかった。

佐野PAで休憩。思ったより気温が低く震えが来る。長袖シャツに防寒ジャンパー、ジーンズの上に合羽のパンツという恰好はけっしてオーバーではなかった。ここまでジーンズ一枚しか履いていなかったsugiは早速オーバーパンツを着込んだ。
温かい飲み物で一息入れて出発。行楽シーズンとあって車の数は多いがトラックの後ろについて90km/hで巡航する我々には何ら問題はない。
8:00宇都宮出口付近、ここで本日一発目の失敗。出口の案内には日光方面とはあるが日光宇都宮線の表示が無い(見落とした)のでジャンクションはまだ先と勘違いし、通過してしまった。すぐに間違いに気づいたが後の祭り。仕方なく矢板ICまで走る。
高速を降りた後地図とにらめっこ。県道を乗り継いで121号まで出ることにする。
あいかわらず空は曇っているが先に見える山々の上空は晴れている。
途中コンビニで小休止。はやくも今晩の酒とつまみを購入。今回は山の中で温かい食事をしたいと考えてガソリンストーブを持参したので水とカップラーメンも購入。

途中ちょこっと道に迷いつつ県道63号へ。道幅は広くないが交通量が少なくて走りやすい。高原の牧場脇を抜ける頃あたりに見覚えがあることに気づく。この道は以前クルマで通ったことがある。もう10年くらい前になるが景色は全く変わっていなかった。
やがて広い国道121号に出てすぐに川俣方面への県道に入る。この先の「前沢稲ヶ沢林道」に入るのだがその前に給油。スタンドの方に林道の入口を訊ねると「その林道は通行止めで通れないよ」とのこと。それでも自分の目で確かめないと気が済まないので急な登りを林道に向けて進んでみる。ダートが始まったが通行止めを示すゲートなどは無い。少し走ってから写真を撮るために停車し、何気なくメーターの辺りを見ると視線の先にあるべきはずのものが見当たらない・・・どうやら空気入れを落としてしまったようだ。何処で落としたか見当がつかないので諦めて写真を撮ろうと思ったら今度は電池切れ。泣きっ面に蜂とはこういうことか。コンビニを見つけて電池を手に入れるまで写真はsugiに任せることにするが結局この日一日電池を買うことは出来なかった。

締まって走りやすいダートを進むと支線が現れた。細くて少々荒れ気味だが「大滝沢林道」と立派な建て看板がありゲートも開いているので入ってみた。大石をよけながら登っていくとしだいに砂地となりタイヤが滑る。雨で道が削られた跡が大きな溝になっていてラインがとりづらい。やがて道幅が狭くなりそれ以上進むのは躊躇される場所まで来たので潔く引き返す。


本線まで戻ってくるとクルマが進行方向から現れた。どうやらこの道は向こう側へ繋がっているようだと気を良くしてずんずん進むと突然前方にショベルカー出現!!。道幅いっぱいで作業をしている。さっきのクルマは工事関係者だったのか。引き返すしかないかと二人で並んで眺めているとショベルカーの窓から手招きしている。通してくれるらしい、ラッキー!。盛り上げたばかりのふかふかの土の段差をちょっと緊張しながら乗り越えて工事の方に御礼を言って無事通過。いや〜待ってみるものだねぇ。

ダートを抜け、舗装路を走り始めてすぐに地図に載っていない林道がある。sugiの事前の調査では通り抜け出来るという。少々遠回りになるが当然入ってみる。真っ白いガードレールがずっと続いて景観をそがれるが赤や黄色に色付き始めた木々が目を楽しませてくれる。いつのまにか空も雲ひとつ無い快晴となっていた
ロケーションの良い所で昼飯にする。寒い中でアツアツのカップラーメンは結構いける。汁まで全部飲み干して食後の紅茶を飲んだ後再び走り出す。

林道を抜け249号を北上すると「湯西川」という大きな温泉街に出る。平家落人伝説があるそうで宿の屋号や土産物もそれにまつわるのもが多い。この辺りに有名な豆腐店があるらしいが今回は時間が押気味なのでパス。
温泉街を抜けた先の安ヶ森林道入口を左折。この林道は栃木県側は全線舗装路である。途中にある「安らぎの森キャンプ場」からの眺めは絶景。綺麗なおわん型の山をバックに草原が広がり、色とりどりの木々が整然と立ち並んでいる。脇を流れる川に沿って林が続き地面は青々とした草で覆われている。まるで絵画のような美しさにしばし見惚れる。

峠を越えるといよいよダートの始まり。この辺りは薄暗く見晴らしが良くないので走りに集中する。峠付近はカーブが続くが次第に直線が多くなりアクセルを開けられる。途中に砂地があるので油断は禁物だ。麓近くの一面ススキに覆われた一本道を気分良く快走し、名残惜しくも国道352号へ到着。宿の手配をする為「木賊温泉」に向かう。
途中3km弱の「唐沢林道」を通る。この道はトンネル化されるらしく大規模な工事が行われていた。
木賊に着き目星をつけていた民宿を訪ねるがあいにくいっぱいだと言う。隣の民宿もいっぱい・・・行楽シーズンだけに人出が多いようだ。仕方なく旅館を訪ねると一部屋空きがあるものの一泊12.000円で予算オーバー。この辺りは人の良さそうな方ばかりで皆さん申し訳なさそうに謝ってくれて恐縮してしまう。
さてさてどうするか・・・もう少し先にも民宿が何件かあるので片っ端から当たろうと思ったら次の一軒目に空きがあった。料金も1泊2食付で6.800円と格安。こちらにお世話になることにした。

時刻は15:00。宿に上がるにはまだ早いのでもう一走りすることにした。
夕食の時間が18:00なので17:00までに帰って風呂に入りたい。
片道一時間ではそう遠くへは行けないので途中で通行止めとわかっている「川俣桧枝岐林道」を行ける所まで行ってピストンしようと決めた。
途中の分岐で右方面は通行止めになっていた。後で思えばこれが川俣へ通じる道だったのだがこの時は躊躇なく直進してしまった。道幅が狭くなりしまいにはダートになったのでおかしいなぁとは思ったもののこんなにすぐにダートを走れるとは渡りに舟とばかり突き進む。
1kmほど先にゲートがあった。ゲートは閉まっているが先にはまだ走りやすそうな道が続いている。なんとか進めないものか・・・ゲート脇には無理すればバイクを通せそうな隙間があるが、試してみると標識の柱がハンドルに当たって通れない・・・この後どうしたかは な・い・し・ょ。どうにか向こう側へ到達して再び意気揚揚と走り出す。

地面はよく締まっていて走りやすい。途中川渡りなどもあって非常に楽しい。道を間違えてよかったぁ。
1kmくらい走ったろうか、無線から「わあ!道がない」という声が聞こえてきた。すぐに追いつくとsugiのバイクのすぐ足元から道がスパッと消えていた。調子に乗って飛ばしていたら大事故になるところだ。
思いがけず楽しい思いが出来たことに満足して引き返す。宿には17:00前に到着した。

宿の近くには有料の温泉と無料の岩風呂温泉がある。せっかくだから岩風呂へ行ってみた。河原へ続く階段を下りていくとなにやら裸のオヤジどもがうろうろしている。川のすぐ脇の岩盤を掘った湯船にはせいぜい10人ほどしか入れないが、そこに20人近いオヤジがひしめいているのだ。湯船の向かい側に脱衣籠が並んでいるだけで洗い場なども無い。今さら引き返すのも面倒なのでちゃっちゃと潜り込む。ちょうどいくらか人数が引けてゆっくり漬かることが出来た。数日前から風邪気味で鼻が詰まっているがそれでもほのかに硫黄の匂いがする。肌もすべすべしてきた。
充分温まった所で退散。我々が帰る頃にはライダーらしき団体が詰め掛けまた賑わっていた。
部屋に戻ってビールで乾杯。至福のひとときである。
すぐに食事の時間となる。食卓には岩魚の刺身や塩焼きの他、山菜を使った家庭料理が並んで充分満足した。おかみさんお薦めのトチモチなど珍しい物もいただいた。
満腹で部屋に戻ると肌寒い。どこかにストーブがあるのではないかと探してみたがまだ用意されていないようだ。仕方なく布団にもぐりこんで明日のルートを相談したりテレビを観て過ごす。テレビでは大リーグ・シーズン最多安打を打ったイチローの特集番組をやっていたが途中からうとうとし始めて最後まで観ていられなかった。22:00就寝。

二日目へつづく