XR−BAJAで行く林道ツーリング日誌
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キャンプは静かにすごしたい  2004.08.13 山梨県・牧丘方面(1) 

今回はソロで1泊2日のキャンプツーリング。
盆休みで高速道路は渋滞が予想される為下道から長野県と山梨県の県境にある川上牧丘林道を目指す。以前から行ってみたかった林道である。宿泊地は長野県側の回り目平キャンプ場か山梨県側の金峰牧場キャンプ場。いきあたりばったりでその場できめればよいだろう。
ソロでこれだけ長距離を走ることも、単独でキャンプすることも初めてなので前日から結構緊張している。

朝6:00出発。夕べのうちに荷物は積んでおいたので楽チン。
天気は快晴。今日も暑くなりそう。
浦所バイパスから裏道を抜け青梅へ。さすがにこの時間では道はすいている。
青梅のミニストップでいつものように休憩しようと考えていたが、あらら?店がなくなっている。仕方なくそのまま走り続ける。ここまで40km、1時間の行程。

成木街道に入る。この辺りはいつ来ても気持ちがいい。連続する緩やかなカーブを快調にひた走る。昔から4輪、2輪で何度も来ているので道に迷うこともない。
目的のキャンプ場まで地図を見る必要はないだろう。なんと快適なことか。

名栗湖手前で小休止。ここから左に曲がると大名栗林道だが現在通行止めとのこと。オフ車なら無理して通れないことも無いらしいがその先の広河原逆川林道が大規模な土砂崩れのため完全に通れないので今回はパス。休憩中に完全装備のオフローダーが3台、林道方面へ走って行った。

名栗湖から先は急な山道になり、リスが道を横切ったりする。
正丸峠を越えて140号に出る手前でふとバックミラーを見ると巨大な白いものが映っている!ビクッっとしてよく見ると・・・自分のヘルメットだった。ネジが緩んでミラーがおかしな角度を向いていた。

140号は心配していた渋滞もなく順調。そろそろ腹が減ってきたので道の駅「荒川村」に寄ってみるが時間が早いせいか営業しているのは土産物屋だけ。しばらく無料休憩所で休んだ後出発。
三峰口ロープウェイ乗り場の食事処によってみたがここも食事はまだ出来ないという。
店のおばちゃんがバイクはどこに停めたか尋ねるので駐車場と答えると、ロープウェイに乗らないのなら駐車料金を払えという。食事が出来ないのなら退散するからと当然払わなかったが世知辛いねぇ。
つぎに大滝温泉によってみる。ここは日帰り温泉の大きな施設ですでに訪問者も大勢いる。しかし食堂は準備中・・・温泉でも入っていこうかと考えたがタオルを荷物の奥にしまっていたため諦める。 こうなったら中津川林道手前の「ふれあいの森」まで行ってしまおう。ここも山奥らしからぬ近代的な建物で食堂もあることはわかっている。
ところでこの先中津川方面に入るとガソリンスタンドが無いことに気づく。山に入る前に給油しようと思っていたのだがGSが反対車線ばかりだったのでついここまで来てしまった。
走行距離と燃費を計算すると長野県側のGSまでは充分持ちそうなのでこのまま行くことにする。

中津川林道へ最後に来たのは何年前だろう?
あの頃は山道を延々走って行ったものだが今回なんと巨大なループ橋が完成している。
あの時工事していたのはこれだったんだな。
あっという間に中津峡に到着できて便利だが味気ない気もする。でもこれで林道へのアクセスは格段によくなったなぁ。

11:00「ふれあいの森」到着。ちょうど食堂が開店したところで本日のお客第一号となる。ざるそば大(800円)を注文。
蕎麦が出てくるまで窓からすぐ脇を流れる川を眺める。川はいくつかのブロックに分けられて天然の釣堀にしてあり、数家族がデイキャンプをしながら釣りをしている。少し見ている間に2、3匹釣れた。
食堂のおばちゃんに「ここはクーラーが入っているように涼しいね」と言うと「そう?これから暑くなるのよ」との答え。たしかに暫くすると気温が上がってきたがそれでも下界に比べれば別天地。

腹ごしらえも済んだところでいよいよダート突入。
川沿いのフラットで走りやすい道が続く。前後に車影はなく、すれ違う車もほとんどない。気分爽快。暑くも寒くもなくベストシーズンだなぁ。
やがて勾配がきつくなる。初めて来た時は結構てこずったものだが今は難なく走れる。少しは腕が上達したか。
上機嫌で走っていると突然、猛然と追い越していくバイクがある。追い越されるまで全く気づかなかったので少々面食らった。かなりのスピードだが追い越し際にちゃんと挨拶をしていく余裕もあり。テールスライドしながらあっという間に見えなくなりあとには砂埃。すげぇ〜なぁ・・・
砂埃を避けるため小休止しているとお仲間らしき2台がかっとんで行った。
カーブでも足を突き出してバランスをとり、スピードが落ちない。
さっきまでの自信が跡形もなく崩壊。まあ気分良く走れればそれでいいんだけどね・・・
エンジンを切ると風の音と鳥の声だけの静寂。エンジンが冷える音がチンチンと響く。


再び走り出すとすぐに頂上の三国峠だった。峠から先、長野県側は舗装の下り坂。
ここで余計なことを考え出す。「足を突き出して曲がるっていうのは体重をどこで支えるのかなぁ?シートの角に座るのか?ちょっとやってみようかな・・・こ〜んな感じか?」
右カーブにややオーバースピードで入ってしまった。
「やべぇ、ブレーキ・・・あれ!右足はずしてるじゃん。あわわ前輪ブレーキかけたら直進しちゃうよ!あ、道から外れた!や、やばい・・・・・」
コケました。路肩の土の上で前輪がロックしてガシャン。止まる寸前だったので大したことはなかったけど、あと一歩で崖の向こうへ落ちるところだった。
体には異常が無いのでバイクをすぐに起こそうとしたが荷物を積んでいるため45°以上持ち上がらない。「まてまて、ここは冷静に気を静めて・・・」再挑戦でなんとか起こせた。息絶え絶え。
ミラーが曲がってハンドガードが傷ついた以外特に問題なさそうでホッとする。
一通り点検してからエンジンをかけてみる。大丈夫、かかった。
この先は慎重に走行したのは言うまでもない。

平地まで降りたところの農協に隣接したGSで給油。8.5L
ここまでの距離は160kmだが前回給油してからは203km。燃費24km/L、いつもこんなもんだね。
この先を左に曲がると待望の川上牧丘林道である。
長野に入ると風景が一変する。広大な畑が広がり人影はまばらで牧歌的。
写真を撮っているとトラックに乗った農夫さんがにこやかに過ぎていく。いいなぁ〜こういうの。
畑の中の道をのんびり走っていくとやがて林にはいる。廻り目平キャンプ場はもうすぐだ。気力が落ちた今の状態で川上牧丘林道を通るのももったいないし、ちょっと早いけどテント貼ってのんびりしたい気分。場所が確保できればいいんだけど。

キャンプ場は案の定大盛況。駐車場にはクルマが溢れて一面にテントの花が咲いている。
ウロウロ歩き回ると道端に小スペース発見。バイクが脇におけるから荷物の積み下ろしが楽だし、なにより傾斜がない草地だ。トイレの真前なのが難だがもうここでいいや。ここに決定! 時刻は13:30。
何年かぶりでテントを広げる。天気も良いのでフライシートはいらないかなぁと思ったが念のためかける。のちにこれは大いに助かることになる。
テントが出来たら荷物を放り込む。シュラフを広げて寝転んでみるといい感じ。がさばるので銀マットを持ってこなかったのだがこれなら問題無し。

ビールを買ってきてむさぼるように飲む。うまい!
山奥のキャンプ場とはいえ自販機でビールもお茶も売っている。こんなの本来のキャンプとは違う気がするが、あるからには恩恵にあずかる。
さて、すこし昼寝でもしよう・・・ ・・・ ・・・ 眠れたものじゃない。周りで子供が大声出しながらバタバタ走り回っているのだ。仕方がないので本でも読みながらゴロゴロする。日頃の運動不足が祟ってかやたらと足がつる。ふくらはぎの下に青タンが出来ていた。コケたときにぶつけたらしい。

やがて日が翳って涼しくなった・・・っていうか寒いじゃん!!Tシャツでは居られないのでバイクのジャケットを着る。窮屈だが他に着る物がないのでしかたがない。
外に出て湯を沸かし紅茶を入れる。ウイスキーをドボドボ入れて飲む。熱いばかりであまり味がわからないがそれでも満足する。
鼻水が出て止まらない。いつもの鼻炎が始まってしまったらしい。ボーっとしながら地図など眺める。明日はどうしようかなぁ、川上牧丘林道を越えてからクリスタルラインへ向かうとその先に周回できる林道があるな。水ヶ森林道も行ってみたいけどな。
しかし中央自動車道は渋滞するだろうな。下道を帰るなら手っ取り早いのは青梅街道だな。時間が遅くなると青梅街道も混むだろうな。渋滞いやだなぁ。まあ明日の気分次第でいいか・・・

テントの外で母と子の話し声が聞こえてくる。
「あら、このバイクどうしたのかしら、こんなに曲がっちゃって。転んだのかな?」
え?なになに、何が曲がってんの!?とても気になる。
やがて父登場。「ちがうよ、このライトはハンドル切ってもまっすぐ向いてるの。」
なんだ、そういうことか。
そうそう、BAJAのライトはフレーム直結なのさ。ああ、ビックリした。

さて日も沈んだのでそろそろメシでも食いますか。
う〜ん、水場まで行くのが面倒だな、トイレの水道でも元はいっしょだろう。
湯を沸かしてインスタントラーメンを放り込み、アツアツをふーふーいって食べる。スープは捨てる手間が面倒なので全部飲み干す。夕食終了。
しばらく星を見ながら過ごす。こうしてみていると人工衛星ってやつは随分たくさん飛んでるんだなぁ。軍事衛星からラーメン食ってる姿撮られたたかな?
大きな流星も見られた。しばし宇宙へ思いを馳せる・・・焼肉の匂いと煙に包まれながら。

やることもないのでまた本を読む。外は話し声や足音で相変わらず賑やか。
ここは登山やロッククライミングのベースキャンプのようで旧知の仲間同士が挨拶を交わしながら増えていく。静かに過ごすという当ては完全に外れた。
話し声は9:00を過ぎても続き、トイレに行く人の足音や光が途切れることもない。窮屈なジャケットで寝返りもままならぬ中、いつしか浅い眠りに落ちた。

二日目へつづく