XR−BAJAで行く林道ツーリング日誌
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水溜りの迷走  2004.06.12 栃木県・奥鬼怒方面(1) 

昨年秋に続いて再び奥鬼怒方面へのロングツーリングに出かけた。
川俣温泉に宿をとる一泊二日の行程。またまたsugiとの二人旅。
今回も波乱に富んだ旅になってしまった・・・

前日夜までの雨もすっかり上がり一安心。数日前の予報では連日雨と思われ中止さえ考えていたが晴れ男のツキはまだ失っていなかったようだ。
am6:30にイズミヤ前でsugiと落ち合う。
今回はエンジンの調子も良く順調な滑り出し。 途中給油の為にGSに寄ろうとしてUターンでエンストし、立ちごけしたのはご愛嬌。

7:00に練馬インターから関越自動車道に乗る。
100km/h前後で快調に走行し8:00に上里SAで休憩。おむすびとお茶、それに今晩の酒のつまみを買う。
前回の経験で宿の売店にはろくなつまみを置いていないことがわかっているのでこれは必携である。納豆を乾燥させたものを試しに買ってみたがコレが結構旨かった。
この時点ですでに日差しが出てきて合羽を着ていると暑いくらいだ。気分が盛り上がる。sugiとお互いの日頃の行いを称え合う。30分の休憩の後出発。
9:20沼田IC到着、高速を降りる。

前日までの雨の為「赤倉林道」は状態が良くないだろうと思われたのでパスし120号から北上する。 10:10、尾瀬方面と日光方面の分岐点「鎌田温泉」に到着。
雨模様の場合尾瀬ヶ原散策も考えていたがどうやら天気も悪くなさそうなので短い話し合いで川俣林道を目指すことに決定。
ココからいよいよ楽しい峠道のオンパレードだ。
金精峠のつづらみちをぐりぐり走り、日光湯元あたりでは硫黄のにおいを嗅ぎながらバイクの楽しさを満喫する。クルマでは何気なく通り過ぎてしまう道もバイクだといろいろなものが五感に話しかけてくる。緊張と緩和のくりかえしがなんとも心地よい。
調子に乗っていたら川俣に程近いヘアピンカーブでひやりとすることがあった。
しっかり減速してコーナーに入ったつもりだったが急な下りだったせいか外にふくらんでしまった。軽くブレーキで調整しようとしたがブレーキをかけると車体が立ち上がるのはあたりまえでさらに曲がりづらくなり、対向車がきていないのを幸いに対向車線に大きくはみ出してしまった。このコーナーは要注意である。

11:30、川俣温泉の間欠泉に到着。
去年に比べると噴出の規模が小さくなっている。枯れてきたのだろうか? 時間や季節による変化なのかな。

宿の前を一旦通過していよいよ目的の林道突入だがその前に念のため給油する。 8Lほど入っただろうか。ここまで200km弱なので燃費は25km/L、良くも悪くもないってところ。
スタンドのおばちゃんに林道の様子を尋ねると、がけ崩れで福島方面へは通り抜けられないとのこと。心配していた通りだが実際行って見なければわからないので一途の望みを抱いて林道へ向かう。

12:00林道突入。久しぶりの砂利&泥道だが去年のような戸惑いはない。テンションが上がる。
雨の後だけあってそこらじゅう水溜りだらけで、右に左に大忙し。道幅いっぱいに広がった水溜りは突っ込むしかないが合羽のズボンと足カバーのお陰で水の浸入はほとんどない。
sugiはさぞかし濡れているだろうなあと考えていたが後で聞いたら案の定靴の中が洪水だったそうだ。

ほどなく分岐点に到着。何の迷いもなく直進するが、これが大間違いだった。
がけ崩れによる角張った岩が累積した上を乗り越え、道幅の半分が消失して谷底へ大口を開けているのを見ないようにし、巨大な倒木の脇をすり抜けてどんどん登る。ずいぶん荒れているなぁ、去年もこんな感じだったっけ?
このあたりからエンジンの調子がおかしくなってきた。パタパタと妙な音がし始めた。
様子を見ようと停止しようとしたらエンジンも止まってしまった。 再始動するもアイドリングが低すぎてすぐに止まってしまう。 高度が高くなったせいで燃調が狂ったか?アイドリングを高めに調整してなんとか再発進。

登りと荒れた道のせいで回転が上げられずトコトコと今にも止まりそう。でもここで止まったらささえきれないぞぉ、絶対に・・・
いくつかの難関で「ここはもう絶対コケるな」と半ば諦め、冷や汗をかきながらもなんとか無事通過。安堵のため息をつきつつバックミラーで後方を確認するとsugiの姿がない。もしやと思い停車して待っているとほどなく追いついてきた。やはりコケたと言う。 こけた拍子にマフラーに足が接触してしまいナイロンパンツに大穴があいていた。幸い下にジーンズを履いていたので火傷などはなかったが意気消沈の様子。
オンロードタイプのタイヤに履き替えたsugiのバイクでは無理があったようだ。

それ以上先にすすむことは諦め引き返すことにするが、「今来た道をまた通るのはいやだなぁ」とsugi。完全にブルーである。
他に道があるわけもなくしばらく休んだ後引き返す。下りは案外楽で難なく分岐点まで戻ってきた。

小休止しているとバイクが一台やって来た。BMWダカールだ。挨拶をして情報交換するが、我々が指差す方向を見て「え?こっちに行ったんですか?」といぶかしげ。
んんん?
地図を引っ張り出して確認したら目的の林道は分岐を右折した先だった。 どおりで道が荒れていたわけだわ。 でも、sugiには気の毒だったけど結構楽しかったなぁ。。。
ダカール氏のお仲間がほどなくやって来た。4人でキャンプツーリングらしく荷物を満載している。年の頃は我々と同じくらいだと思うが元気だなあ。
軽く挨拶してかっとんで行ってしまった。さて我々はどうするか、しばし相談。
この時点で13:00、宿に戻るにはまだ早いので先に進むことにする。

ここから先の道はフラットダートで直線では結構アクセルを開けられ、ひじょうに楽しい。
オフロードバイクの楽しさここにあり、である。
エンジンは相変わらずパタパタと妙な音を立てているが走りに支障がないのでハイペースでかっとばし、次の分岐点に到着。
停車と同時にまたエンジンが止まった。
再スタートしようにもセルが回らない。なんだ、なんだ?
原因がわからないのでオイル量まで点検するとだいぶ少なくなってはいる。しかしこれが原因ということはないだろう。エンジンの熱が落ち着くまでしばらく時間を置いてみるも状況変わらず。この山奥でエンジンが掛からないのは致命的だ。嫌な予感・・・
セルが回らないということは電気系のトラブルかと配線を覗いて見るとなにやら電線が一本はずれてぶらさがっている。自分で配線したテールランプのアース線が振動で外れたらしい。まさかこんな物が原因とも考えられないが念のため適当にボディーアースして再始動してみるとセルが回ってエンジンがかかった。心底ほっとする。
工具を持ち合わせていないため応急処置しか出来ず、この先はヘッドライトを消して走ることにする。
問題が解決すると楽観的性格からさらに先に進みたくなる。
川俣林道に向かって進み始めるがすぐにさっきのバイクの人達が下ってきて、すぐ先で通行止めだという。
14:00。雨も降り始めたこともありここから引き返すことにした。
ヘッドライトを消しているためsugiに前を走ってもらう。
sugiの走りを後ろから見ていると、はじめのうちこそ水溜りを避けて走っていたがそのうち全く気にせずまっすぐ突っ走り始めた。「キレたな・・・」とヘルメットの中で思わず吹き出す。

林道を抜けて舗装路に出たがなんとなく走りにくい。 アクセルを戻しても回転が落ちきらないせいだとすぐに気づいた。 カーブのたびに強めにブレーキを踏まないと減速しない。かなり危なっかしいが宿まではすぐなのでそのまま進む。エンジンの音はパタパタからガラガラに近くなってきた。
15:00。なにはともあれ無事宿に到着。アイドリングを調整する。

部屋でまったりホットウイスキーなどをすすってから温泉につかる。極楽・・・
いまごろさっきのバイク軍団はテントを張っているかな。雨の中でメシの支度も大儀だなぁ・・・ああ〜極楽・・・
夕食まで時間があるので缶ビールとつまみで空腹をつなぐ。
予定では福島側で「つなぎを一切使わない“裁ちそば”」なるものを食うはずが流れてしまったので、朝のおむすび以外何も食べていない。買ってきたつまみを盛大に広げる。
外はだいぶ雨足が強くなってきた。こんな天気にもかかわらず宿泊客のクルマが10台以上あって繁盛している。年寄りの団体や家族連れ、熟年夫婦と客層はさまざま。新緑が気持ちいい書き入れ時といったところか。
さてやっと夕食。
山菜が旬のせいか前回より旨い気がする。ふきの煮付けしかり、山菜のてんぷらしかり。もちろん今回も鹿刺しに舌鼓を打つ。
すっかり満足してふたたび温泉へ。露天へ行ってみると上からは大粒の雨で冷たいは、下の湯船が熱いはで「これは何かのバツゲームか!?」。。。早々に内風呂へ引き上げる。極楽・・・
部屋に戻ってTVのクイズ番組におやじふたりで盛り上がる。
その後、百歳を超える禅僧のありがたい話(NHK特集)を聞きながら昇天。再び気づいた時にはお笑い番組だった。11:00就寝。

二日目へつづく