あ〜、やっぱフロっていいよなぁ。 あったかくて気持ちいいしっ。 なんかすっきりするしっ。 「はぁ・・・・」 なぁんか、ホッと息をしたりする。 フロ入るときが一番安心できるしいい感じ。 こうやってさっ、浴槽に背中あずけて、ばしゃーっと足出してみたりする。 う〜、ごくらく〜。 そんな感じでついつい長ブロしてると、脱衣場から声がした。 「時任」 「な、なに!?」 い、いつの間に入ってきたんだっ!! ぜんっぜん気づかなかった・・・。 鼻歌うたってたの聞かれちまったかな? あああっもうっ、びっくりするじゃねぇかっ! 「ボディーソープ、切れてるでしょ?」 「・・・あ、ホントだ」 久保ちゃんの言うとおり、いつも使ってるボディーソープが切れてる。 桃のいい香りのするヤツ。 これから身体洗うから、コレは必要だ。 「そこ置いといて。取りに行くからっ」 俺はそう言ったのに、久保ちゃんはソープを持ってバスルームに入ってきた。 「取りにいくっていったじゃんっ!」 「持ってきた方が早いし、出たり入ったりしてるとカゼひくよ」 「うっ、それはそうかもしんないけどさ」 男同士だし、べ、べつに裸みられたってどうってことないしっ。 それに久保ちゃんなんだしっ。 うっ、けどなんとなく足はフロの中に入れトコ。 「せっかくだからさ」 「・・・・せっかくだから?」 「身体洗ってあげようか?」 ぶっ! な、なんてこといいやがんだっっ!! か、か、からだって・・・・。 「なに赤くなってんの? 洗うだけだよ、時任」 久保ちゃんが笑ってる。 くっそぉ〜、俺のコトからかいやがったなぁ。 「ふ〜ん、じゃあさ。今度俺が久保ちゃんのコト洗ってやるよっ!」 俺がそんなふうに言い返すと、久保ちゃんは浴槽に手をかけて、俺の顔をのぞきこんだ。 「一緒に入っていい?」 「えっっ!?」 「そしたら、目標達成できるし」 「目標ってなんだよ?」 「俺が時任洗って、時任が俺のコト洗うの」 ・・・・・・・。 バッシャァァーン!! 「んなもん目標にすんじゃねぇっ!!」 ったくもうっ、やっぱ訂正。 フロでも安心できねぇよっ、誰かさんのせいでっ!! |