真夜中に目が覚めると、時々、久保ちゃんが俺の手にぎってるコトがある。
 指をからめて離れないようににぎった手。
 静かな久保ちゃんの寝息を聞きながら、俺はその手を頬にすり寄せてみたりする。起きないかってドキドキすんだけど、なんか眠ってると思うとそーいうことしたくなっちゃうんだよなぁ、なんでかわかんないけど。

 イタズラみたいにキスをして。
 冗談っぽくその身体に抱きついたりして。
 いっぱい、いっぱい、久保ちゃんをさわる。
 
 眠ってると無防備だから、なんでもできちゃうしなっ。

 そーいうのって、なんか楽しいじゃんっ。



 真夜中にふと目が覚めると。
 なーんか、隣で寝てる時任がごそごそ何かやってるときがある。
 こんな時間に起きてると、明日眠くて起きられなくなるよ?
 そう言いたいんだけど、俺は寝たフリしておく。

 そーすると、時任は俺にキスしたり。
 俺に抱きついたり。
 たくさん、たくさん、俺のことさわってくる。

 うーん、あんまり挑発すると後が大変だよ、時任くん。
 やっぱり寝たフリやめて襲っちゃおうかなぁ。

 ・・・・けど、起きたりすると今度からしてくれなさそうだから、やめとこ。
  時任にさわられるのって、スゴク気持ち良いから。

 「久保ちゃん?寝てるよな?」
 「・・・・・」
 「・・・・もしかして、俺より寝汚いんじゃねえの?」
 「・・・・・・ぐー」
 「まあいっか・・・」

                            『真夜中の事情』 2002.2.25更新

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