激ダメ劇場.3 ヒュ〜、ヒュ〜…、ガタガタガタ……。 時 任「…っと、劇場始める前にちょっとこっちに来てみろよっ、久保ちゃんっ」 久保田「ん〜、なに?」 時 任「なんか風がすっげぇ吹いてると思ったら、い、いつの間にか雪積もってんじゃんっ!」 久保田「あ、ホント」 時 任「う〜っ、雪見るとマジで寒くなってきたっ」 久保田「やっぱ結構、暑いのも寒さも気分の問題だぁねぇ」 時 任「とっとと劇場終わらせて、コンビニにおでんか肉まんでも買いに行こうぜっ」 久保田「うーん、それはいいんだけど…」 時 任「けど?」 久保田「雪ってこんなに急激に積もるモンだっけ?」 時 任「そんなの俺が知るかよっ」 久保田「でも、どう見ても目の前の雪って二メートルくらい積もってるように見えるんだけど、ねぇ?」 時 任「はぁ? なにわけのわかんねぇコト言ってんだよっ」 久保田「じゃ、そこを歩いてみてくれる?」 時 任「そこってココ? マジで?」 久保田「そっ」 時 任「…ったく、しょーがねぇなぁ」 ズボッ………、ビュウゥゥゥゥゥ………、 時 任「うわぁぁぁぁっ!!! そ、底ナシ雪だぁぁぁ!!」 久保田「うーん、身体が半分くらい埋まってるねぇ」 時 任「…って、のん気にタバコ吸ってねぇで助けろっ!!!」 久保田「そこでクロールしてみてくれる?」 時 任「水じゃなくて雪だっ、雪っ!! プールじゃねぇっつーのっ!!!」 久保田「それだけ積もってると泳げそうなのにねぇ?」 時 任「・・・・・・・・だったら、お前が泳げっ」 久保田「遠慮しときマース」 ズボッ…… 時 任「ううっ…、やっと助かった。マジで雪で溺れるかと思ったぜ…」 久保田「雪だらけで、雪だるまみたいだぁね」 時 任「とかって、タバコふかしながらしみじみ言うなっ、しみじみっ!!!」 久保田「あ…、そうそう実は今思い出したけど、机の上にちょっと遅いけど二周年記念のお祝いのカードが置か れてたんだよねぇ」 時 任「お、お祝いってまさか…」 久保田「このぶあつい雪は、ココの管理人からのプレゼントらしいよ?」 時 任「なにぃぃぃっ!!!!!!」 久保田「『この雪で少し遅いお祝い気分を楽しんでね』っだって?」 時 任「こんなんで楽しめるかぁぁぁっ!!!! 白すぎだっつーのっ!!!!」 久保田「けど、積もっちゃったモンはしょーがないし?」 時 任「俺ら、ココからどうやって帰えんだよっ!!!」 久保田「さぁ?」 時 任「こんなギャグ劇場で、マジで遭難なんてシャレになんねぇぞっ!!」 久保田「まぁ、でも積もってるモンはしょーがないし?」 時 任「…って、簡単にあきらめて新聞読んでくつろぐなっ!」 久保田「けど、この雪じゃ帰れないっしょ?」 時 任「うっ…」 久保田「かなり寒そうだしねぇ?」 時 任 「くっそぉっ、こうなったら意地でも帰ってやるっ!!!」 久保田「ガンバッテね」 時 任「…って、久保ちゃんはどーすんだよ?」 久保田「どーするって、お前が助け呼んできてくれるんじゃないの?」 時 任「な、なにぃぃぃぃぃぃっ!!!」 久保田「俺って、寒いの苦手なんだよねぇ」 時 任「俺だって、めちゃくちゃ苦手だっつーのっ!!」 久保田「だったら、ここで雪が止むまで待てば? どうせいつか止むし?」 ビュウゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・・。 時 任「うわっ、寒っ!!!!」 久保田「とりあえず、また雪に埋もれないこっち来たら?」 時 任「そ、そうだな…、べつに永遠に止まないワケじゃねぇし…」 久保田「そうそう」 ヒュウゥゥ……。 時 任「ううう…、なんか雪に埋もれたせいで身体が冷えてきた…」 久保田「雪で遭難すると、身体が凍えて凍死しちゃうらしいからねぇ」 時 任「げっっ、凍死…」 久保田「そうならないために、こういう時は二人であっため合わなきゃデショ」 時 任「そーいや、なんか身を寄せ合ってんのがいいって聞いたコトある気がする…」 久保田「ここにおいで…、時任…」 時 任「で、でも…」 久保田「なら、そこで凍死してもいいの?」 時 任「うっ…、わぁったよっ」 ビュウゥゥゥ……、ガタガタ…… 久保田「どう? あったかい?」 時 任「うん…、あったかくて気持ちいい…」 久保田「もっとあったかくなる方法…、教えてあげよっか…」 時 任「もっとあったかくなんて、マジでできんのか?」 久保田「一人じゃなくて、二人でなきゃできないけどね…」 ガタッ…、ゴソゴソ……。 時 任「・・・・・・・っ!!!!」 久保田「ココには二人きりしかいないから…、はずかしがらなくていいよ…」 時 任「く、久保ちゃんっ」 久保田「・・・・・いくよ」 時 任「ちょっと待…っ」 久保田「手加減ナシで思い切りしてもいい? そしたら、すぐにあったかくなるから…」 時 任「で、でも…、やっぱ俺…こんなトコじゃ…」 久保田「ちゃんと…、二人で一緒に…・・・・・」 時 任「あっ・・・・・・・・」 桂 木「なにやってんのよっ、あんたたちっ!!!!」 ガチャーンっ、バリバリバリッっ!!バシィィィンッ!!!! 時 任「い、いってぇぇぇっ!! いきなりなにすんだよっ!!!」 桂 木「さっきから黙って聞いてれば、なにやってんのよっ!!!ここは雪山じゃなくて学校でしょっ!!!!」 時 任「そんなの見りゃわかるに決まってんだろっ!!!」 桂 木「だったら、寒すぎて暖房が効かないくらいでなんで人肌……って、妙な体勢で二人してなにやってんの?」 時 任「うわ…っ、ちょっと押すなっっ」 久保田「けど、押さなきゃあったかくなんないっしょ?」 時 任「ううう…」 桂 木「押す??」 久保田「うん、寒いから『おしくらまんじゅう』してるんだけど?」 ガタタタ……… 桂 木「・・・・・おしくらまんじゅう、確かに学校っぽいわね」 時 任「小学生じゃねぇんだからっ、イヤだっつってんだろっ」 久保田「でも、あったかくなったデショ?」 時 任「ま、まぁな…」 桂 木「おしくらまんじゅうでなんで赤くなってんのよ、アンタ…」 時 任「そんなの俺が知るかっ!!!」 久保田「ウチに帰ったら、今度はちゃんと遭難に備えて訓練しようね?」 時 任「雪山になんかいかねぇから遭難しねぇっつーのっ!!!!」 久保田「備えあれば憂いナシなんだけどなぁ」 時 任「なんの備えだなんのっ!!!」 久保田「恋に溺れて、愛に遭難した時」 時 任「なんだそりゃっ」 ビュウゥゥゥゥゥ………、ゴオォォォォ………。 桂 木「・・・・・・あんた達より、あたしの方が凍え死にそうだわ」 久保田「そんなカンジで、管理人はただいまダメになってマース」 時 任「今じゃなくていつもだろっ」 久保田「今日も書こうとしたけど、途中で断念したらしいよ?」 時 任「それで俺様が雪に埋もれることになったのかっ、迷惑な話だぜっ」 久保田「だぁねぇ」 時 任「うううっ…、また寒気がしてきた…」 久保田「だったら、今度はカゼひかないように本格的にあっためなきゃねぇ」 時 任「ほ、本格的にって風呂に入るとか?」 久保田「風呂もいいけど、身も心もあったまるコトしない?」 時 任「…し、しなくていい」 久保田「時任…」 時 任「ぎゃあぁぁぁっ!!」 |