ダメダメ劇場.6




時 任「ビューティー時任と」

久保田「プリティー久保田のダメダメ劇場〜」

時 任「なんで俺ら、タイトルコールなんかしてんの?」

久保田「あ〜、たまには劇場らしくってコトじゃない?」

時 任「いまさら、そんなんしたってイミねぇような気ぃすんだけど?」

久保田「そうねぇ」

時 任「でっ、今日はどういうワケでダメダメなんだよ?」

久保田「絵描いてて時間なくなったらしいけど?」

時 任「ったく、描けねぇのにバナーなんか作るなっつーのっ!」

久保田「誰かさんみたいに飽きっぽいから、ずっと同じなのが気になってたみたいよ?」

時 任「誰かさんって誰のコトだよっ」

久保田「さぁ、誰だろうねぇ」

時 任「とか言いつつ、俺の方見てんじゃねぇかっ!」

久保田「まあまあ、気にしないで」

時 任「むかつくっ!」

久保田「ああ、そういえば…」

時 任「なんだよっ」

久保田「今日は課題もらってたんだよねぇ」

時 任「はぁ? 課題って何だよ?」

久保田「この紙に書いてあるコトしたら、すぐに帰ってもいいって言われてるけど?」

時 任「もしかして、久保ちゃんがさっきから持ってる紙か?」

久保田「ああ、これね?」

時 任「ちょお貸せっ!」

久保田「あ…」

時 任「えーと、なになに…。『本日の課題。時任君が久保田君に好きって言うこと』な、な、なんだよ
これっ!!」

久保田「なにって、書いてある通りでしょ?」

時 任「なんで俺が、んなこと言わなきゃなんねぇんだっ!」

久保田「言わないと、ここから出られないらしいし」

時 任「誰が二度も同じ手に引っかかるかってのっ! 俺は帰るかんなっ!」

久保田「ふーん、そう?」




ガチャ、ガチャガチャ…。

ドンドンドンっ!!!




時 任「・・・・・・」

久保田「あれ、帰るんじゃなかったっけ?」

時任「うっせぇっ!!」

久保田「帰りたいんだったら、たいした課題じゃないし、さっさと言っちゃったら?」

時 任「言うって何をだよ?」

久保田「久保ちゃん好き」

時 任「誰が言うかっ!!」

久保田「意地張らないでさ」

時 任「意地なんかはってねぇっつーのっ!!」

久保田「思ってるコト、そのまま言えばいいっしょ?」

時 任「お、お、思ってるコトって何だよ?」

久保田「さぁ、何だろうねぇ?」

時 任「・・・久保ちゃんのバカっ」

久保田「バカだけ? ほかには言ってくれないの?」

時 任「・・・・・・」

久保田「どしたの? 顔が赤いよ?」

時 任「さ、さわんなよっ」

久保田「さわらないとわからないでしょ?」

時 任「く、くぼちゃん…」

久保田「ほら、おとなしくして…」

時 任「あっ…」

久保田「気持ちいい?」

時 任「う…ん…」

久保田「もっとしてあげよっか?」

時 任「もっとして…」



バターンッッ!!



桂 木「なにやってんのよっ、あんたたちっ!!」

久保田「こんばんわ、桂木ちゃん」

時 任「ようっ」

桂 木「こんばんわじゃないわよっ! 二人でこんなトコで何やってんのよっ!!」

久保田「なにって、ねぇ?」

時 任「久保ちゃん…、離すなって」

久保田「そんなに気持ちいい? 俺の手…」

時 任「気持ちいい…」

久保田「う〜ん、額熱いし風邪かもね?」

桂 木「…て、額に手を当てて熱はかってただけなのね」

時 任「あ〜、頭痛くなってきた」

久保田「早く帰らなきゃ、だよねぇ?」

桂 木「べつにこんなトコにいないで帰ればいいじゃない?」

久保田「それがそうもいかないんだよねぇ」

桂 木「あっ、なにこの紙?」

久保田「紙に書いてあるコト実行しないと、帰れないらしいよ?」

桂 木「ふーん、だったらさっさと言えばいいじゃない?」

時 任「簡単に言うなっ!」

桂 木「簡単だから、簡単に言ってんじゃないっ」

時 任「だ、だったら、てめぇは言えんのかよ?」

桂 木「言えるわよ?」

時 任「じゃあ言ってみろよっ!」



桂 木「久保田君、好きよ」

久保田「そりゃ、どーも」



時 任「だぁぁぁっ、なんか違わねぇかっ、ソレっ!!」

桂 木「何が違うのよ?」

時 任「す、好きって…、そんな簡単に言うもんじゃねぇだろっ!」

桂 木「非常事態なら言うわよ。別にいいじゃない、言っても何か減るワケじゃないし」

久保田「だよねぇ?」

時 任「うううっ…」

久保田「好きで悩むなんて、時任君ってカワイイ」

時 任「殴られてぇかっ、てめぇっ!」

久保田「本気で言ってるんだけどなぁ」

桂 木「ああもうっ、勝手にじゃれてなさいよっ。あたしは帰るからっ」

久保田「はいはい、おつかれサマ」

時 任「ま、待ちやがれっ!!」



ガラガラ…、パタンっ!!



時 任「マジで帰りやがった…」

久保田「時任も帰りたかったら、言えばいいでしょ?」

時 任「だーかーらっ、言いたくねぇっつってんだろっ!」

久保田「なんで? 俺のコト嫌いなの?」

時 任「そうじゃねぇケド…」

久保田「けど、何?」

時 任「…こんなんで好きって言いたくねぇんだよ。課題だとかそういうので言っても意味ねぇじゃんっ。

   好きって言うならちゃんと言った方が…さ…」

久保田「じゃあ、ちゃんと言って?」

時 任「えっ!?」

久保田「課題とか関係なく聞くから…」

時 任「け、けど…」

久保田「好きだよ、時任」

時 任「久保ちゃん…」

久保田「時任は?」

時 任「・・・・・好き」

久保田「声小さくて聞こえないよ?」

時 任「久保ちゃんが好き…」

久保田「大変良くできました」



チュッ…。




久保田「さて、課題もすんだし、帰るとしますか?」

時 任「なんかマジで頭いてぇ」

久保田「おぶって帰ってあげるから、背中にまわって?」

時 任「いいっ、自分の足で歩くっ!」

久保田「顔をふせてれば平気っしょ?」

時 任「…うん」




久保田「落ちないようにしっかりつかまってなね?」

時 任「帰ろ、久保ちゃんっ」



ガラガラガラ…、バタンッ!!







時 任「本日九月二十九日は、小説の更新は休みっ!」

久保田「明日からがんばりまーす…、だって」

時 任「あてになんのか?」

久保田「さあねぇ?」


                            

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