使われてない、辞書の話 (シンジ編)



その日、
僕が買物から帰ってくると、
アスカが点けっぱなしになったTVの前で眠ってしまっていた。
そういう事はそれまでにも何度かあったので、僕はかるい気持ちでアスカを起こそうとした。
「・・風邪ひくよ、アスカ。」
僕がアスカの肩を揺すると、
アスカは小さく横向きに折り曲げた身体をこわばらせ、
眠ったまま、
僕の知らない言葉で、
「・・・・・・・・・・・ママ・・・・・」
そうつぶやいて、
僕の見ている、その前で、
涙をひとつ、
床までこぼした。
「・・・アスカ。」
「・・・・・!!」
僕に気がついて飛び起きるアスカ。
自分の流している涙に気がつくと、慌ててそれをぬぐい、
「あ、あんた、なに見てんのよ!!変態、最低ー!!」
僕の見た全部を隠すように、
僕に怒鳴りつけ、部屋を出ていった。
そして、
その翌日。
「え、独語?」
「まあ、一応・・・」
「話せるわよ。」
僕だけが、
アスカのまわりにいた人間で、独語を分からないことに気がついた。


・・・だから、
「この独語の辞書はね、そのときに買ったんだよ」
「ふーん、でも、さっきのお母さんの寝言、日本語だったよ」
「うん、だからお父さん、今でもバカバカ言われてるよ。」


「シンジ編」をプラスしときました。
ついでに、
「シンジの家庭教師編」を追加しときます。
お暇な片はどうぞ。

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