「シンジ、漢字辞典借りるわよ。」
「うん、机の上にあるから勝手に持っててよ。」
シンジの部屋に入る私に、
キッチンの方から、適当な返事をするシンジ。
はっきり言っても、
言わなくても、
シンジの学校での成績は悪い。
悪いくせに、
ほら、このシンジの机の上、
漢字辞典は私専用になってるし、
国語辞典も、英語の辞書も、ほとんど使われた形跡がなくて、とても綺麗。
そのうえ、
学校の教科にはない独語の辞書だけは、毎日、手あかと書きこみで汚れていく。
まったく、
ホント、
バカなんだから・・・。
「じゃ、借りるわよ。」
だから、
成績のよい私のほうが、こうして余分に勉強してあげてることにした。
「なにか言った、アスカ?」
「なんでもないから、アンタはそこで主夫してなさい。」
とにかく、
私はシンジほど、気は長くないのだ。
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