おべんとう



唐突だが、
アスカはピーマンが嫌いだ。
よって、弁当には入れさせない。

今更だが、
レイは肉が嫌いだ。
よって、弁当に入れられる事はない。

だから、
いつもアスカの弁当箱には、お肉たっぷりハンバーグ。
いつもレイの弁当箱には、お野菜ばっちり炒め物。

だけど、最近、もう1人。
転校したての少女の弁当箱にも、ご注文の品々。

「・・・シンジが作ってくれる“ピーマンの肉詰め”、いつも美味しい〜。」
「・・・そ、そう言ってくれるのは嬉しいけど、ちょっと離れてくれるかな、霧島さん」
「ホント、美味しいのよ〜!!」

教室に響く、大きな声。
計画的に伝わる、少女から少女達へのジャブ。
少女達の真中で、頭を伏せる哀れな少年。

「・・・また、つくってね。シンジ」

バキッバキッ。
どこかで聞こえてくる、握りつぶされる箸達の音。







ま、こんな理由がありますので、
人気のないNERVの食堂をこっそり覗いても、
ピーマンの肉詰めにチャレンジする少女達のことは黙っていてください。

「・・・やっぱり不味いわね」
「・・・(こくっ)」


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