待ち合わせ場所にしていた、
その公園の、
そのベンチで、
そのときの綾波は、不思議そうな顔をしていた。
実際には、
綾波が何を思っていたかは、分からないけど、
いつもは見せない表情だった。
僕が、
その公園に着いた時、
ベンチには綾波と、
綾波の隣に座る母親が居て、
母親は、
赤ん坊を抱いていて、
その赤ん坊が、
多分、
綾波のあの空色の髪に、興味を持ったのだろう。
母親の胸の中から、しきりに綾波の髪に手を伸ばしていた。
もちろん、
母親は、
優しく赤ん坊を叱りながら、その手を綾波から遠ざけていたし、
綾波の方は、
一度赤ん坊を見たきり、黙って座っていた。
いつもの綾波のように、
ところが、
赤ん坊は、
その髪に本当に触れたかったのだろう、
綾波から引き離されそうになると、泣き出したんだ。
大きな声で、
綾波に向かって。
そのときの赤ん坊を見る綾波は、
とまどったような、
そして、
不思議なものを見るような顔をしていて、
見知らぬものを初めて見たような、
そんな、
感じだった。
そして、
綾波は、
自分に向けられた小さな手に、少しだけ頭を傾ける。
赤ん坊は、
嬉しそうに綾波の髪をつかむと、キャッキャッと笑い声をあげて、
綾波は、
無邪気に引張られる髪の下で、
やっぱり、不思議そうに赤ん坊を見ていた。
「碇君?」
今、
その公園の、
そのベンチには、
僕と綾波がいて、
『碇君』
そのときの、
赤ん坊の小さな手の下から、
ようやく現れた僕を見る綾波を思い出すたびに、
今でも、僕は、綾波の
空色の髪に触れたくなる。
赤ん坊が振る小さな手に、
綾波は、小さく笑って手を振った。
「碇君」
僕の手に、綾波の頭が少し傾く。
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久しぶり、
もう、何もかもぐちゃぐちゃ、日本語にあらずですが。
今までメールをくれた、アヤナミストの皆様に、本作品をささげます。