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ぽぽんたとらたぬの東京行き ページ製作:へろはるさん
東京タワーは灯台もと暗しだった
脊髄空洞症友の会について |
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| 脊髄空洞症(せきずいくうどうしょう)について |
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脊髄空洞症と初めて耳にされる方が多いのではないでしょうか。
私たちもとらたぬがこの病気にかかっていると医師からお話を伺ったときは、まったくどういう病気でどういう症状かもわかりませんでした。
脳神経の関係の医学書をさがしても、数行書かれているだけで、原因不明の難病でMRI(核磁気共鳴映像法かくじききょうめいえいぞうほう)という検査する機械が発達してはっきりしてきた病気ということしかわかりませんでした。
そこで、インターネットで検索(けんさく)して厚生省の特定疾患対策研究事業の対象疾患(とくていしっかんたいさくけんきゅうじぎょうのたいしょうしっかん)になっていることを知りました。
現在は、厚生労働省の図書館にはいって、検索したい言葉を入れてやると脊髄空洞症で7件検索できます。
私は図書の番号を調べて、国立国会図書館のウェブサイトで確認してから身近な図書館で取り寄せていただきました。
コピーは国立国会図書館でお願いすることになるので、決められた期間中に近くの図書館に通って内容を写す事にしました。
現在はインターネット上にも医療関係の(病院や大学の医学部など)情報が沢山あります。そして患者さんのウェブサイトもありますし、脊髄空洞症友の会も活動されています。
財団法人難病医学研究財団(ざいだんほうじん なんびょういがくけんきゅうざいだん)と厚生労働省健康局疾病対策課(こうせいろうどうしょうけんこうきょく しっぺいたいさくか)が情報提供しています
難病情報センター の 脊髄空洞症のページ
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脊髄空洞症ってどういう病気?
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脊髄(せきずい)は脊椎(せきつい)で守られています。
脊髄の周りは脳を包んでいる膜とおなじように、内側から、軟膜(なんまく)、クモ膜、硬膜(こうまく)で包まれています。これらを髄膜(ずいまく)といいます。 |
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軟膜とクモ膜の間には髄液(ずいえき)で満たされていて、衝撃をうけたときにその衝撃を受け止めたり、栄養を補給したりしています。
髄液はわずかずつ作られて、脳や脊髄のまわりをゆっくり流れていて、少しずつ吸収されてしまいます。
この髄液はよどみなく流れていなければならないのですが、いろいろな原因で空洞ができてそれが妨げになって流れることができずに、流れがとまってたまってしまいます。
髄液がたまってしまうことで、脊髄のなかの圧力が大きくなります。
その圧力が大きくなると、周りの組織や神経を圧迫して、ゆっくりですが傷つけていきます。
なぜ、この空洞ができてくるのかは、まだ解明されてはいません。 |
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| どんな人がなるんでしょうか? |
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先天的なもの
アーノルド・キアリ奇形
小脳が脊髄側に落ち込んでいる先天的な異常です。水頭症(すいとうし ょう)や二分脊椎(にぶんせきつい)を合併していることがおおいようです 。
マジャンディー孔閉塞(へいそく)
小脳の第4室から脊髄に髄液が流れる孔が、生まれつき詰まっていて水頭症になっています。
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後天的なもの
脳底部くも膜炎
出産するときに難産で頭が圧迫をうけて出血し、それが後頭部にたまって20年ほどして癒着 (ゆちゃく)したもの。
癒着は傷をうけた組織や臓器の表面が、お互いに接触したまま組織が再びもとに戻ろうとするためおこる。べったりくっついてしまうこと。
髄膜炎(ずいまくえん)
結核菌が原因になって、髄膜炎をおこして癒着したもの。
髄膜炎はウイルスや細菌など原因となるものが体の中で感染し、脳や脊髄の髄膜というところで炎症を起こしたものです。
脊髄クモ膜炎
脊髄の外傷を受けたときに、出血した後におこる癒着。
とらたぬはここに入ります。
脊髄腫瘍(せきずいしゅよう)
脊髄にできた腫瘍をとった後に、何年かたって癒着したもの。
脊髄の病気
クモ膜下出血、脊髄血管障害(せきずいけっかんしょうがい)、脊椎カリエスなど。
原因不明
髄液の流れは妨げられていないのに、空洞ができている。
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| 病気の進行と症状 |
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空洞症はゆっくりと症状が進行していく病気です。
とらたぬも事故で頸髄を損傷してから、10数年経ってから診断を受けました。
たまたまほかの病気でMRI検査を受けて、診断された方もおられますし、とらたぬの様に麻痺がある場合などは症状の進行がわからないままの場合もありそうです。
また、この病気があまり知られていないこともあって、診断がくだされないままの患者さんもおられるかも知れません。
少し症状を見ていきたいと思います。
先天性の方と病気などの影響で後からなった方では、症状のあらわれ方が違います。
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先天性の原因によるもの
最初に片方の手の感覚がおかしいことに気が付きます。
9割がた手から症状が現れます。
触ったり触られた感覚はわかりますが、温度や痛みを感じることが鈍くなります。(温痛覚障害おんつうかくしょうがい)
お風呂で片手は温度を感じるのに、一方の手が温度を感じることができないなどで症状が現れているのたわかります。
握力や筋力が落ちてきて、指先がうまく動かせなくなったり、しびれ感などが出てきます。
指や手の筋肉が落ちてやせてきます。
腕や肩を上にあげることが難しくなります。
進行すると、これらが反対側の手に同じように起こってきます。
それから、片足があげにくい、しびれ感があるなどの足の症状がでます。
そしてもう一方の足にも同じように症状が現れて、歩きにくい、何もないところで転んでしまうような状態から、杖をついても歩きにくい状態になり、車椅子を使用しなくてはならない状態になります。
延髄にできた空洞では、舌の萎縮(いしゅく)や嚥下障害(えんかしょうがい飲み込むことがむずかしくなる)、めまいなどがおこります。
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後天性の原因によるもの
先天性の症状とは違う経過をたどります。
まず、症状は足にあらわれてきます。
片足から徐々に上に書いたように進行していって、両足に症状がでて、やがて片方の手の温痛覚障害がでてきます。
それがもう一方の手にも症状がでてきます。 |
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発症初期 : 痛みやしびれ、握力の低下が見られます。
中期 : 筋肉がやせてくる、萎縮する、変形してくる。
後期 : 麻痺が進んで、排泄傷害などがおこります。
圧迫されてダメージを受けた神経から、これらの症状がでてきます。そして治療をせずにほっておくと、空洞が大きく広がり続けて、症状が進行していきます。
まれに、進行が止まってしまう方もおられるようですが、定期的にMRI画像をとって検査などを受ける必要はあるのではないでしょうか。
画像の空洞の大きさが大きいからといって、出てくる症状の程度は必ずしもひどいということではありませんし、画面では小さな空洞でも神経や組織に大きなダメージを与えていて、重い症状がでている方もおられます。
また治療をせずにいると空洞を手術で取り除いても、長い期間圧迫を受け続けて痛んだ神経を元に戻すことは現在の医学ではむずかしいことです。
また首の後ろや手や肩の痛みがでてきますが、それは脊髄からくる痛みで痛みのコントロールが大変難しくなっています。
痛みを取り除くためのいろいろな治療が行われていますが、現在はまだそれを克服はできていません。
早期に発見して、それぞれの状態にあった手術をして、空洞を小さくし症状の進行を抑えることが何より必要になります。
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とらたぬの場合は、頸髄に損傷部分があって胸から下の麻痺があったために、足の麻痺が進行していることがわかりませんでした。
少し温感があった腕の感覚がなくなったことや、指先がうまく動かないという症状がでて、足もおもうように動かすことができないなどがあって、MRI検査をうけたことで空洞症が進行していることがわかりました。
そのときには、手の筋肉がやせていて筋張っていましたし、排泄傷害もひどくなっていました。
頸髄損傷の方達も、残っていた腕や手の温感が鈍くなったことや、生活するのに大切な機能である肩の上げ下ろしがしにくくなったことなどで異常に気がついたとお話されていました。
こうして、原因になる病気などで症状のあらわれ方が大きく違ってきます。 |
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上のMRI画像はとらたぬの物です。
手術前の空洞部分(白くなっているところです)と術後の状態、それに手術で入れられたシャントチューブの様子です。
これは、あくまで頸髄損傷から空洞症をおこした、とらたぬの場合の画像ですので、先天性の原因を持つ方では選択される手術も違いますし、患者さんお一人お一人で手術などの治療は違ってくると思いますので、参考までにということでご覧ください。
病状も、身体の状態もそれぞれまったく違うものだと思います。
では、空洞症の治療はどのようになるのでしょうか。 |
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| 病気の治療法とその目的 |
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現在の空洞症の治療は、空洞を小さくして圧迫を取り除くことで、症状がそれ以上進行しないようにすることを目的にしています。
病気の完治ではなくて、現在の状態を維持すると考えて治療を受けることが必要だということです。
ほうっておけば、空洞はできた部分の上下に広がってしまうことになるからです。
脊髄損傷の部分で触れましたが、脊髄がダメージを受けることでその損傷部分によって身体に現れる症状は全身に及びます。
自分の生活を維持するためにも医師と治療についてよくお話して、良い状態を保つことが必要になると思います。 |
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現在の治療は外科的な治療が主になります。
まれにですが、ほっておくことで空洞が縮小される方もおられますが、それぞれの原因となった病気によって違う手術を行います。
キアリ奇形の場合は大孔部減圧術だいこうぶげんあつじゅつ(FMD:頭蓋骨と脊柱管のつながっているところの孔を切開して,硬膜形成術(こうまくけいせいじゅつゴアテックスと言うシートであなを埋める)をおこなう。)
出産時の外傷や脊髄損傷、脊髄手術などが原因の患者には、くも下腔(かくう)シャント術、腹腔(ふっこう)シャント術などを行います。
シャント術は空洞に細い直径1ミリのシリコンチューブを通して、くも膜に流す短いチューブの手術や、空洞から腹腔までのばして流す長いチューブの手術がありますが、現在は胸腔に流す方法も試されているようです。
また、再生医療(ES細胞などを使って、神経を再生させる)も研究されているようですから、進行を抑えるだけではなく将来はダメージをうけた神経を取り戻すことができるかもしれません。
シャント術を受けるときに医師からうかがったリスクは、シャントチューブが細く、水のようにさらさらでない髄液が流れるために詰まることがある。
空洞がまたできた場合は、再び違うチューブを入れることになる。
脊髄にメスを入れることになるため、感染症や神経にダメージを与えることになるかもしれないなどがありました。 |
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手術を受けて完治するということではないですし、状態によっては長い期間の圧迫で空洞が小さくなっても、症状がとれないということもあります。
決心して手術を受けても、難治性の痛みをとることが難しいということがありますし、身体の状態がすっきり良くなるということでもないために、いろいろな不安や不満などで体調を悪くすることもあると思いますので精神的なケアも必要になる病気ではないかと思います。
脊髄損傷の方達には、事故などで受傷した後に麻痺や身体の状態が固定したものだと信じているところに、車椅子やベッドへの乗り移りなどに生活する上で必要な手や肩の状態の悪化は、2度目の受傷に等しいと思います。
身体の状態が悪くても、麻痺や自律神経の状態が悪いのは仕方の無いことと言う気持ちがあって、よほど状態が悪くなければ病院を受診することがなかったり、病院で診察をうけても不定愁訴(ふていしゅうそ病気ではない漠然とした不安などからくる病的な訴え)として受け付けてもらえない場合もあると思います。
けれど、自分の身体です。 MRI検査を定期的に受ける、身体の状態をしっかりみて小さな変化も見落とさないようにするなどの患者ができることもあると思います。 |
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いたずらに難病であると言うことで不安や恐れをいだくことなく、しっかり医師と治療について病気についてお話になって、病気の進行をとめることを目指して後悔のない選択をしていただきたいと思います。
この病気と向き合って、患者とともに歩いてくださる医師たちもおられます。
患者さんどうしでのお話で、不安を少しでも軽くすることもできるかと思います。
将来に対する不安や病気に対する恐れは身体にとっても、大変なストレスになると思います。どうぞ、主治医としっかりお話になってより良い選択をなさってください。
脊髄空洞症という病気について、少しでも知っていただくことができたら幸いです。
友の会についてはこちらをご覧ください。
脊髄空洞症友の会について
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