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森を訪れてくださった方へ
ぽんぽこ山に住んでいる、ぽぽんたです。
ちいさな頃から歩き回ることが大好きでした。路地を入った友達の家へ、通りをいくつもこえた公園へ、バスに乗って隣町へ、汽車を乗り継いで遠くの村に。そしてある町のクラフトショップに入ったときでした。木の小さな耳飾りを見つけました。それを創っていたのが、‘とらたぬ’でした。
彼が作った作品は耳にあてると風の音がしました。
小さな木片が彼の手の中で、姿を変えていくのを時間を忘れて眺めました。木の香りにむせそうなアトリエで、細工をする彼の背中、何も言葉を交わさなくても居心地の良い時間を過ごしました。ぽんぽこ山に家を見つけて二人で暮らし始めました。布を織るための織機を二人で作り、木くずや育てたハーブで糸を染め布を織りはじめました。
やさしく時をきざむ木の時計、思い出を入れる小箱
小さな子に肌触りの良い椅子、織り上げた布で作ったショールや壁掛けを持って、懐かしい人が住む町、初めての町を旅しました。物を作る人達や作品をいつくしんでくださる人達に沢山出会うことができました。新緑の季節がくると、車に荷物を積んで旅にでかけました。
とらたぬは昔の事故の後遺症で麻痺が進行しました。
身体が自由に動かないので、機械に巻き込まれそうになりました。工具を自在に使うことができなくなりました。材料の木材を持ち上げることも出来なくなりました。やっと揃えることができた工具や材料を手放して、織機をたたんでアトリエの扉を閉じました。私は町へ働きに行くようになりました。
町では時間に追われて走り続けました。
そして、ある朝痛みで身体を動かすことができなくなりました。原因もわからず不安な時間を過ごすうちに、自分の身体のこと、病気のこと、障碍(しょうがい)のこと、福祉について何も知らないことに気がついたのです。私達はこうして、病気や障碍と向き合うことになりました。
身体は迷路のように目の前に広がっていました。
手探りで歩く道は、出口のない森に迷い込んだようです。おずおず歩きだしたばかりですが、森の中は謎と驚きに満ちています。私達と一緒に歩いてみませんか。森を、ふしぎの森を。
ぷろふぃーる
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