ナイロン100℃「テクノ・ベイビー」(作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ)

1999年12月26日14:30〜17:00
下北沢本多劇場

 久々にナイロン100℃を見た。94年の「1979」以来。ナイロン自体はこれで3回目のかんげき。

 ともあれ、今回久しぶりにナイロンを見ようとを思い立ったのは、
 
@大倉孝二に惚れた
A11月に見たアマ公演の「フローズンビーチ」がなかなか面白い内容で、久々にご本家を見てみたくなった

といったところ。
 Aの「フローズンビーチ」を見て特に印象深かったのは「作風が変わった??」ということ。ナイロンと言えばナンセンス。ナンセンスといえばナイロンという印象すらあったけど、「フローズン」は登場人物はしっかりナンセンスだけども物語はストレート。オチがある。年をとったのかケラリーノ!?と感じたくらいで。
 しかしチラシなんかには「久々のナンセンス、テクノ活劇」とか書いてあるし、まあどうなんでしょ。ということでオンライン予約。(オンライン予約、断言しますがおすすめです。2週間前に予約して最前列だった。一番上手よりのスピーカー前だけど。)
 
 で、結論としては「テクノ・ベイビー」はナイロン100℃の王道を行っていました。めっちゃナンセンス。

 今回は「テクノ万歳」がキャッチフレーズなのか、開演前に日替わりテクノバンドライブあり。この日はイヤミさんなキャラがボーカルのバンドの30分のライブ。なぞのダンス、そしてひょっこりひょうたん島の「ガバチョさん」ぬいぐるみと共演。最初は面白かったけど、テクノは10分で飽きがくる。しかも、ここでスピーカーが目の前というのがダメージに。大音量のテクノサウンドはおなかに響く響く。利尿効果ありですな。死ぬかと思った。

 というわけで、開演前のライブですっかり死に体となってしまったのでした。ライブに関しては最前列の悲劇だったと思います。
 そんなこんなで集中力が途切れたまま本編へ。いきなりのナンセンスバーチャルギャグからスタート。
 わけわかんないけどとにかく大笑いはできました。タイトルロールの映像には野田秀樹や松尾スズキが登場、やってることは「携帯は切りましょう」のいつもの上演前の諸注意だったり、なんてゴージャスな。このゴージャスさとナンセンスな内容の激しい落差が、またナイロンを見ていて楽しいと思えるところですけどね。犬山犬子を始めとしたキャスト陣はもう文句なしに楽しいし、やっぱり大倉孝二好き。大好きだ〜。
 ほんと、嫌いじゃないんだけど今回は体力を最初のライブにすべてささげてしまった…。きつい。
 ナンセンスはさじ加減が大事、やり過ぎはお腹をこわすもとです。ほどほどに、松尾スズキ位でやめとけばいいのにさ。とまとめておこう。
 
 新潟ローカルな感想としては、11月に見たオフィス一発屋「シーマン」 の冒頭と全く同じような展開で「キャラメルボックス」ネタが炸裂。同じく客いじりも。フラッシュバックか!?というほどに笑いのツボが同じところにあるなあというかんじです。