青年団+文学座若手自主企画公演「チェンジング・ルーム」

2006年5月13日(土)19:30-21:00
こまばアゴラ劇場

20世紀初頭の英国。炭鉱の町で寄せ集めで作られたラグビーチームの試合前、ハーフタイム、試合後の更衣室=チェンジングルームの様子を描いた作品。

99年野外劇でお世話になった山の手事情社の山田宏平さんが出演するという1本。
19人もの男たちが狭い小劇場で着替えたりする・・・ってすごい芝居だなぁと思い、すごく興味がありました。

物語・・・特に「極めてドラマチック!」というわけではないんだけど、「試合前・ハーフ・後」というシチュエーションと、リアルな人物設定と職能の描写があって、私ごのみ。すっごいせまい座席でお尻の痛さに悩みながらも1時間半見飽きることなく。

なんつうか、本当の「チーム」に見えたので、それだけでこの戯曲は大成功なんじゃないかな?と思う。

格闘技のように大怪我をしかねないような「戦場」に赴く選手たちが、自分自身を鼓舞して闘争心を高めていく様がよく描かれていて、引き込まれました。

宏平さんは選手のなかでもひときわ目を引きました。

あと、残念だなぁと思ったのは、「若手公演」ゆえに、選手も、フロント陣も見分けがつかなかったところ。選手のマッサージをするトレーナとか、監督とか、選手とほとんど変わらなくて少し混乱した。あれ、もう一工夫でなんとかなるんじゃないのかなぁ?

用具係を女性がしていたのは、そういう点では評価できるかな?というのは宏平さんのマイミクさんの受け売りなのですが、「現代におけるジェンダーの差と当時の英国の階級差をクロスさせて、リアリティを出した」ということなのでしょう。こういう配役の工夫は「あり」だなぁと思いました。

舞台上のリアリティをかもし出すために、現実の社会を利用するって、おもしろいなぁ。

その他、男性が「着替える」シーンが多く、それも見所の一つ?もっとも、一見ハプニングのように思える「着替えかた」があったんですよね。

試合後風呂上りに腰にタオルを巻きつけていたものが取れてしまった宏平さん、「イチモツ」が見えないように「おパンツ」の中にタオルを入れ込んで着替えたりしていて。

終演後にごあいさつに行って「あのシーンは、タオルが取れかけて大変そうでしたね」と話したら、
「あれ、全て段取りですよ」って言われました。

取れかけて、見えないように何とかして着替えるのも演技だったのかーーー!!とひたすらに関心・・・。

しかし、「まったくモロ見え」って言う人もいましたぞ???ファンサービス?