青春18切符を使う 水上温泉編
2004年1月20日(火)
宇都宮に続きどこに行くか。悩みました。
僕は常々思っていることがありまして。海外とか、突拍子もないところに行くより、まずは足もとの日本を周りたいと。特に東京を制覇したいと。
でも今回は18切符なんで、往復で2300円以上のところ行かないともったいない!(笑) 18切符も浮かばれまい!
そんなこんなでバイト中に西脇くんに相談したところ「水上温泉とかいいんじゃないですかね」との答え。
…温泉…一人で行って、果たして面白いのだろうか? いや、スーパー銭湯に一人で行って楽しいんだから、まぁ温泉も楽しいかも。そんなこんなで当日の午前2時くらいまで悩んだ挙句、水上温泉に行くことにしました。ちなみに水上温泉はここです。
プロローグ
さて出発だと朝6時に家を出る。途中バイト先のファミマに寄ると、水上(みずかみ)さんと言うバイトの子に出会う。「今から水上(みなかみ)温泉いくんだよ」というと「水上つながりってことで、ぜひおみやげお願いします」と言われる。ほほう。オレにみやげを頼むとは良い度胸だ。どんな目に合うか、この機会に思い知らせてくれる(笑) ということで、彼女には「水上」との文字がでっかく入った三角の旗をムリヤリ渡してやることを心に誓う。こんな恥かしいおみやげもあるまい(笑)
それと今回、平山くんから「群馬の方はそばが美味しい」と聞かされていたので、どれだけそばが美味いのかぜひ食べ比べてみようと思いました。てなわけで南浦和の駅でとりあえず立ち食いそばを食べてみる。比較するために立ち食いそばはなんですが(^^;;;
うん、まぁ美味いとは言わないが、まずくはない。まぁそばってこんな味でしょ…ってところ。高級なところに行ったら、少しコシが強くなるくらいだよね。ということで今回これが基準の味と言うコトで、南浦和の立ち食いそばを暫定的に100ウマイという単位で表すことにします。さて、水上温泉のそばは果たして何ウマイなのか!?
温泉地に午前中に行くものではない
武蔵野線→京浜東北線→高崎線→上越線と乗り継いで水上駅を目指す。つーかね高崎線はくそ暑かったんですよ。足元が。電車特有のあの暖房で、僕の足はもうマイッチングだったわけです。でも高崎から乗った上越線は、やはり同じくらい暖房入っているんですが、なんだか車内が薄ら寒いのです。窓の外はとりあえず晴れているのですが雪が積もっているんです。電車が進むにつれて、それがどんどん増えてくるんです。寒いよう〜(T▽T)
10時21分水上駅到着。本当はもっと先の土合という駅まで行って、先に谷川岳を見ようという案もあったんですが、水上から先に行く電車がこの後13時35分までないのです! 3時間待ちってあんた! ふやけるまで風呂に入れるじゃないの!
てなわけで早速温泉に入ることとする。前述の>HPで調べた「湯テルメ谷川」という町営の温泉なら10時からやってる。HPの宣伝文句を信じるならば、景色最高な露天風呂があるはず。ということで早速電話。「あのー、駅からの歩いて行きたいんですが…」「徒歩ですと40分かかりますよ」 …!!! やってもうた! おもちゃのまちのおもちゃ博物館の二の舞だ!
「え…っと、何キロくらいあるんですか?」「正確な距離はちょっとわかりませんが、ずっと上り坂です」 …ずっと上り坂! 嫌だ―っ!(><) 聞くとバスも出てないとのこと。タクシーで行くのもなぁ…。
そう思っていると駅前に観光案内所がある。とりあえずそこで近場で早い時間からやっていて、日帰り温泉のあるホテルを聞くと、11時半からやってるところがあると。徒歩10分くらいだと。「露天風呂ありますか?」「ございますよ」 よし決まった! 温泉はそこに決定! そうと決まったらとりあえず1時間空くので、そばとおみやげだ!
そば
てなわけで、駅前にあるおソバ屋さんに入ることにしました。入ってみるとお客さんはゼロ。平日のこんな早い時間だからやってないのかと思いきや、どうぞと中に入れてくれる。ありがたやー。とりあえず舞茸の天ぷらそばがお勧めみたいなのでそれを注文。出てくるのをまっている最中におばちゃんのお客さんが来て持ち帰り用のそばを注文。つれのおっさんに「ここ本当に美味しいんだから」としきりに言っている。これは期待できそうだ。
5分くらい待ったかな〜。もっと短かったかな? ちょっと待ってそば登場。もしかしたら仕込みの最中だったのかもしれません。申し訳無いと思いつつ早速食ってみる。
激美味!!!
麺が美味いのよ、麺が! ていうか、全然違う! 美味すぎるんですけど! ダシは個人的にはもう少し濃くてもいいかなと思うんですが、麺が美味すぎてもうすべてを帳消し! とりあえず1万ウマイはあるんじゃないか。しょうゆをもう少し抑え目にしてダシの味が出るようにすれば(って、完全に僕の好みの問題ですが)5万ウマイになったかもしれません。
もう、東京の立ち食いそばと比べたら、地球人とサイヤ人の力の差くらいあるんです! ドラゴンボール読んでない人にはまったくわからない例えでスマン。
持ち帰り用が生じゃなければ、買ってって、東京の友達にも食べさせてあげたいくらいだったです。…って生じゃないとまた味が違っちゃうのかもしれませんが(^^;;;
おみやげ
さて、そばも食ったし、次はおみやげだ。
今回のおみやげの条件は@「水上」と漢字ででっかく書いてあること。「水上温泉」は不可。アルファベットで「MINAKAMI」もダメ Aもらっても嬉しくないもの。でもしかし、ちょっとは嬉しい物。でもやっぱりいらないもの。しかしちょっとは欲しい物…という微妙なラインを突く事
まずは手短の駅前のおみやげ屋に入る。三角のタペストリーを探すが見つからない。他のものもイマイチ。イマイチってのは僕のおみやげの主旨としてイマイチってことで、本当はよさげな物もいっぱいありましたよ。群馬限定のベビースターラーメン(ネギ味)とか、美味しそうな漬物とか。水上温泉の温泉の素なんかもあって、結構普通に喜ばれるものを選ぶなら候補はいくつもありました。
しかし違う。今回は微妙なものを探さなくてはならない。ここで大事なのは、観光地でよくみかけるドラえもんやポケモンの子供だましのおもちゃとか、缶コーヒーの「BOSS」に良く似せた「BOZE」とか、「なっちゃん」のロゴマークに微妙に手を加えた「やっちゃん」とか、ああいったどこ行っても買えるようなものはダメだということです。マジメに作られたおみやげで、しかも嬉しくないものをを探さなければ。
1軒目、2軒目、3軒目と見てまわるも、なかなかこれだというモノに出会えない。3軒目のお店で聞いてみる。「あのう〜、こんな三角形のタペストリーってありませんかね? 水上ってでっかく書いてあるヤツ」「あ〜、あれはね〜、昔あったんだけどね〜。もう10年くらい無いのよ」 !!!煤i@□@ 無い? 「もうね〜、問屋が卸さなくなったのよね」「や、…やっぱ売れないんですか?」「そうなのよね〜」
と、ここで「水上さんという人にあげる」「貰っても嬉しくないもの」を探していると事情を説明。「字が大きく書いてあるヤツならこのちょうちんなんか良いんじゃない」と店の人は勧める。しかしちょうちんには「水上温泉」の文字が。「ん〜、その温泉ってのがなかったらそれなんですけどね〜」 自分の部屋に何故か自分の名前が書いてあるちょうちんがある。これはなかなか友達に不思議がられて良いのになぁ〜。
温泉がなければなぁ〜。他のモノも見せてもらうけど、どうしてもこれだという商品に出会えない。
仕方ないので別の店へ。もう駅前は諦めて、温泉街の中のおみやげ屋さんだったら、どっか1軒くらいタペストリー残っているかもしれないと街の中のお店へ。するとありました! 「水上」とだけ書かれたでっかい湯呑み発見! 床の間に置くような飾り湯呑みで、赤ん坊くらいの大きさがある! これは良い! …と思って値段をよくよく見ると5000円。いかん。たかがそんなことで5000円は使えない。
諦めて次の店に行く。「すみませ〜ん。こんなタペストリーないですかね…?」「…いや〜、ちょっとないんですよ」 やっぱりここにもない。「実は水上とでっかく書かれたものを探しているんですよ。それももらっても嬉しくないやつ」「そうね〜。あ、じゃああれなんかどう?」と店員さんが出してくれたのは温度計。大きな板にでっかく「水上温泉・谷川岳」と書いてある。うむ、確かに嬉しくない。
しかし温泉の文字がいらない。あと谷川岳も。「なんかもっと他にないですかね」と、あーでもないこーでもないと店員さんと盛り上がる。で、最終的にやはり湯呑みに落ちつきました。デザイン的にはすごく良い雰囲気の湯呑みで、「水上」とだけ文字も入っている。ちょっとカッコ良すぎるけど仕方ない。他にないもの。
2個で1800円の夫婦湯呑みだったんですが、無理言って1個だけ売ってもらうことになりました。重ね重ねありがとうございます。本当にシャレの通じるお店で良かったです。
温泉
11時半になったので、早速ホテルへ。入り口で入浴料1000円払いタオルをもらう(後で返そうとしたら「差し上げますよ」と言われた。ありがたい) 貴重品を預けていざ温泉へ。
やっぱ時間が早いだけあって、僕の他には1人しか入ってない。そのおっさんも途中で出てってしまったので、もう貸し切り状態。温泉は大浴場と薬湯が室内。あと露天風呂が2つ。
室内湯には目もくれずまずは露天風呂へ。風呂の目の前は利根川の流れ。雪が積もっているので肌寒いがそれが逆にいい感じ。ただちょっと風景はイマイチだったかなー。どうせならもっと、雪以外目に入らないくらい、真っ白になるくらい積もっていたら最高だったのに。こうなると晴れているのも残念。この日は1週間ぶりくらいに晴れたんだそうな。雪がしんしんと降る中、一人露天風呂に浸かっていたかったなぁ〜。
いったん中に戻って体を洗い、再び露天風呂へ。イマイチとかなんとか言いながらもやっぱ気持ち良い。のんびりと入れた良いお湯でした。
谷川岳へ
温泉も入ったし、後は谷川岳のロープウエイに乗ろうと水上駅に戻る。
戻る途中でおばさんが「すみません…、地元の方ですか?」と声をかけてきた。うむ、無理は無い。普通観光客なら大きなスキー板かついでいたり、そうでなくても大きな荷物を持っていたりするもんだ。でも僕はカバン一つ(中にはタオルとさっき買った湯のみしかしか入ってない)! こんな軽装でぷらぷら歩く僕が観光客であるとは思えないであろう(笑) おばさん、あなたは正しい! 「いや、違いますけど。道ですか?」
聞くとなんとかっつーお寺(名前忘れた)に行きたいんだとか。さっき観光案内所でもらった地図を見ながら一緒にお寺を探すと載っていた。微妙にわかりにくい道順だ。「あ、僕もうこの地図要らないんで、どうぞ持っていってください」と地図をあげるとすごく喜んでくれました。良い事をすると気持ちが良いもんだ。
さてそんなこんなで12時半チョイ前くらいに駅に戻る。そして谷川岳行きのバスの時刻表を調べると…。………!!! つい2〜3分前に出たばっかじゃん!!! そして次は1時間待ち?! くそう、さっきのばばあめ!(笑) ←冗談ですよ、冗談!
ちなみにバスが13時25分発で約1時間待ち。電車もさっき書いたように13時35分でやっぱ同じような時刻。電車なら18切符で行けるから無料だし、この際バスを止めて電車にしようと思ったのですが、キオスクのお姉さんに聞くと「土合の駅から結構歩くからここからバスの方がいいわよ」とのこと。おもちゃ博物館のこともあるし、さっきの町営温泉のこともあるし、ここはおとなしくバスで行くことにした方がよかろう。
まぁそんなこんなで水上駅の待合室でマンガのネタを考えたりなんだりしながら1時間。ついにバスが来る。
バスは最初は水上の町の中を走り、その後山道になり、また温泉街の中を走り、最後は雪深い山道をひたすら走っていきました。僕以外の他の客は5〜6名いたでしょうか。その人たちも途中の停留所で全部降りて、最後の谷川岳まで乗っていたのは僕1人でした。みんな地元の人だったのか。つーかあまりに誰もいないので寂しいんですけど…(;_;
そして谷川岳
さて谷川岳ロープウエイ。往復1900円。高い。しかしここまで来たのだから乗る。
えー…。キレイです。美しかったです。進行方向後ろに見える山々は白い雪の中から木が黒く点々としていて、なんだか水墨画を見いているような気分。そして進行方向の先にあるひときわ高い山。あれが谷川岳なのかなんなのかよく知らないんですが、上の方は植物も生えてなくて、まったくキレイに真………っ白! 美しい〜!(><)
さてロープウエイで上まで来る(谷川岳の中腹くらいだそうな)と、そこはスキー場。見ると立て札が。「スキー客以外は立ち入らないでください」 !煤i@□@
いや、まぁ確かにスキー場に普通のスニーカーで入っても仕方ないんだけどさ。せっかくロープウエイで上まで来たのにこれじゃ何にも見れないじゃん!(T△T) こんな時、一休さんならどんなトンチでスキー場内に土足で入り込むんだろう。つーかこれじゃロープウエイの駅からそのまま入れる休憩所にしか入れないんですけど! 景色もあんまよく見れないんですけど! つまんねー! つまんねー! つまんねーようううう(><)
そんなわけで10分で帰りのロープウエイに乗ってしまいました! やったことは自販機のちょっと高いコーラを飲み、トイレに入っただけ。今まで1時間半しかいなかった江ノ島だとか、同じく1時間半しかいなかった川越だとか、観光地に一人で行っては間が持たずに早々と引き上げる記録を作ってきたワタクシですが、10分は最短記録だ! 冬の谷川岳にふらりと来ちゃいけないぞ、みんなー!(T△T)
土合の駅
さて、早々と帰ってきたのでバスもないし、そのまま歩いてJR土合駅まで行くこととする。おみやげ屋のおばさんに聞くと晴れているので15分くらいだろうと。途中何度か転びそうになったので、積もっていたら恐らく歩けなかったでしょう。ちなみに駅までの道は思いっきり車道。歩道なんか全くない。でも地元の人はみんな歩いてるそうな。確かに交通量が少ないから、全然危なくなかった。
途中全く車の停まっていない駐車場がありました。おそらく冬はシーズンオフなんだろうなぁ〜。入り口が雪で覆われている公衆トイレがあり、少しもよおしてきたので、雪を掻き分けながら入る。すると見てはいけないものを!(T▽T) 水道管が凍っているので水が流れないようで、「大」の方が見るに耐えない状況に(><) あれでものっぴきならない状況の人はするんだろうなぁ…。うわーん。
土合の駅に着く。駅は待合室に何人かいてるみたいだけど、駅員の姿がまったく見えない。無人駅? オレは18切符だからいいけど、そうじゃなかったら切符はどうやって買うの?
駅の隣りは谷川岳ドライブインとか言う建物で、なんかお菓子フェア―とか書いてある。あまり寂しいのでそっちに行く。が! 入り口が閉まっている! 休業日? っつーかシーズンオフだから全くやってないのか?
ああ〜、なんか水上の温泉街でおみやげ探していた頃がなつかしい…。あの頃がこの旅行のピークだったなぁ〜(笑) 今日は何故か後半になればなるほど寂しくなってくる…。(T△T) こっちのドライブインにも外に公衆トイレがあったんですが、こっちはシャッターが閉まってました。うむ、賢い(笑)
15時32分の電車に乗り水上へ。乗るとすぐ車掌が切符のチェックに来ました。そうか、ここは駅で切符を買うんじゃなくて、車内で切符を買うんだな。
そのあと水上で降りてもう1回くらい温泉に入っても良かったんですが、なんかもうお腹いっぱい感があったのでそのまま帰る事にしました。
というわけで宇都宮往復と水上往復の2回でJR8000円以上の旅行をしてきました。亮ちゃんありがとう! 青春18切符は完全にその使命を果たしました!(笑)
これに懲りず、春にも青春18切符の旅をしてみたいです。
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