博物館・美術館レビュー
博物館、美術館に行くのが好きなワタクシが、行った時々の感想をまとめました。
基本的に日記のページから加筆・修正して転載しております。

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2005年5月15日 及川鳴り物博物館
及川鳴り物博物館に行ってきました。東京都東久留米市。もうここはぜひ音楽やってる友達と行きたかったので、xkazuxくんを誘い一緒に。
行ってみるともう本当に普通の家。趣味で楽器を集め続けて30年以上の館長が、自分の集めたコレクションを展示しているのです。
13時半からの予約で当初は「だいたい90分くらいかかります」と言われていたのですが、余りにも盛り上がりすぎておいとましたのは16時! 90分どころか150分もお邪魔していたことに! もうめっちゃめちゃ楽しかったです。 さすがにxkazuxくんはどんな楽器でも初見でそれなりに扱うことが出来て、やっぱすげえなと感心した次第。
展示の楽器は一部体験させて頂けます(もちろんすべてというわけではありません)。体験出来る楽器に関しては館長自ら「弦が切れたら、その時はその時ですよ。消耗品ですから」なんて仰る! なんておおらか! すごいことですよこれ。 大正琴は日本で生まれた楽器ですが、当時瞬く間に世界に広まって、中国やインドでもそれぞれアレンジして作られたんだとか。そのインドバージョンをxkazuxくんが挑戦したのですがかなりエキゾチックな音でした。
そうそう、ほら貝も生まれてはじめて吹きました。これってラッパと同じで、くちびるの振動で音を出さなきゃいけないのね。単に息を吹けば音が鳴ると思ってたのでかなり苦戦。 口琴はアイヌのムックリが一番難しく、外国のは結構簡単に音が出せました。本当、興味ある人はぜひ行ってみてください。超オススメです。

2005年4月6日 昭和のくらし博物館
★前々から行きたかった昭和のくらし博物館に行ってきました。東京都大田区。
HPの地図は若干わかりにくく、少し迷ったりしましたが何とか到着。僕が着いた時は僕の前に1人お客さんがいるだけであとは客なし。そのためなのか受付けのお姉さんがいろいろ丁寧に相手してくれました。
ここは小泉さんという方が実際数年前まで住んでいて、無人になったのをキッカケに壊そうかと言う話も上がったのですが、なかなかこういう古いタイプの家が残っているのも珍しく博物館として公開しようと言うことになったんだそうな。中に入ってみると急な階段。畳の部屋に微妙な板の間。上げ板の台所。 いや僕が子供のころ、友だちの家なんか結構普通にこんなタイプだったよ。そういや今こんな急な階段見ないよな。今見れば部屋と部屋の間は敷居だらけで、お姉さん曰く「バリアだらけ(笑)」です。昔が良いという意味ではなく昔はこうだったという意味で、確かに貴重な資料だわ。
全部見終わった後「みなさんにお出ししています」とお茶とお菓子を。天気も良く庭でお茶を飲んでいるとすごく気持ち良かったです。ふー、また行きたいなぁ。

2005年2月10日 アルフォンス・ミュシャ展(東京都美術館)
東京都美術館で開催中のミュシャ展に行ってきました。平日の朝イチだから空いているだろうと思ったら結構な人出。いや、混んでいると言うほどではなくゆっくり観れたのですが。これ週末は混んでるんだろうなぁ。
僕がミュシャの絵をはじめて見たのは高1の時。どんなキッカケで見たのかは思い出せませんが、見た絵は鮮烈に憶えてます(今回の展覧会で、あれが「花」の4連作の「ユリ」というタイトルであったことを知りました) 当時僕はミュシャの名前も聞いたことすらなく、その絵も意識せず偶然見ただけなんですがすごいインパクトで。 たまたまその時、高校の図書委員で文集を作ることになってて、表紙イラストを頼まれていた僕は、早速見たばかりのミュシャをパクった(笑)ようなイラストを描きました。そしたらみんなから「ミュシャだね」と言われ、自分が知らないだけでかなり有名な人なんだと知りました。
その後ミュシャの絵は度々見る機会があったのですが、今回のミュシャ展のようにまとめて全体を見るのは初めてです。改めてじっくり見ると、その完成された様式美にはただただ見とれるばかり。今までは本くらいでしか見る機会がなく、それでも「よくこんなところまで描き込むなぁ」と思ってたのですが、やっぱ大きな絵で間近で見ると迫力が違います。 アイディア満載。僕の中でのミュシャは見る人を楽しませるために細部まで神経を行き届かせるエンターテイナー。

ただ! どうしても気になったのは女性の表情。ミュシャの絵に描かれる女性はみんな「キメ顔」なんです。ビシッと表情がキマってます。しかしどんなに見進んで行っても「屈託なく笑う自然な笑顔」がないんです。なんかそういうのも見たかったなぁ。美しさって僕の中ではそっちの方向なんです…って完全に僕の好みの問題ですね(^^;;;

2005年1月26日 さいたま市立漫画会館/埼玉県立博物館
さいたま市立漫画会館(リンク先はさいたま市のHP)に行ってきました。なんでもここは明治〜昭和初期に風刺マンガで活躍した北沢楽天の住居を利用して作られたものだとか。北沢楽天て誰?(^^;;; 1階は楽天に関する展示。2階は企画展(この日は「さいたま市民漫画展2004」が開催中)
まず北沢楽天を知ろうと1階の展示室へ。ゆっくり見てまわるが、どうもこの人、太平洋戦争時代にマンガ家を大政翼賛運動に動員しようとした中心人物みたい。う〜む、一気にテンションダウン。そんな人の描いた風刺マンガなんて興味ないなぁ…。2階の市民漫画展はそこそこ楽しかったけど、まぁ次来る事はないかも。

★気を取り直して今度は埼玉県立博物館へ。漫画会館から徒歩約10分。
ここはめっちゃ面白かった。この日やっていた企画展の羽子板も期待してなかったのにかなりの見ごたえ! 羽子板の歴史や、遊び道具としての羽子板から美術品としての羽子板まで幅広くフォロー。あの羽根がトンボに似ているところから、昔、羽根突きは蚊避けのまじないだったんだって(※トンボは蚊を食うそうだ)
また常設展示の方もなかなか力が入っていた。展示の内容は古代から現代に至るまでの地域の歴史。いや、ここ県立「歴史」博物館に改称した方が良いよ。学校の授業では深く習うことのない「武蔵武士」に関してかなり力の入った展示をしていた。これで明治以降関東地方の主要産業だった養蚕についてもより深くツッコんだ展示がされていたらもっと良かったのに。

2004年11月8日 国立民族学博物館
★大阪旅行中に行った万博公園。ここには僕と亮ちゃんとちはりんの3人で行ったのですが、同公園内にある国立民族学博物館にどうしても行きたかったので、2人と別行動。 いや、もう事前に館内のマップを見る限り、全部見るのに優に2時間以上はかかることが予想されるんですもの。さすがに興味ある人じゃないと付き合ってもらうのも悪いかと思って。そんなこんなで2人は日本庭園の方に遊びに行き、僕は単身博物館へ。
しかし実際に入って驚き。最初の1時間で1/4しか見終わらないのです!!! 閉館時間は17時。その時点で15時を過ぎている。あと2時間。しかも僕的にはミュージアムショップで売っている本なんかもゆっくり選びたい。そうなると全部見ることは不可能。 不本意ながら途中からは興味のある分野を中心に、それ以外は流し見という見方に切り替えざるを得ませんでした。ぐうう。
ただ、館内のお姉さんに確認したところ、どうやら展示品に触ってもいいらしいんです。もちろん汚したり壊したりしない範囲でなんでしょうけど、これってなかなかすごくない?! 東南アジアのコーナーではなんとガムランを実際に叩いたり、影絵で使われる人形を動かしてみたりできるんスよ!!! 超テンションあがるんですけど!!!
しかもこれは全部見終わってから聞いたんですが館内写真撮影OKなんだって!!! いやー、最初からわかっていればなぁ〜。残念だった。 とりあえず数年のうちにまた来ようと思いました。それまでにいろいろ勉強して、次はより深く展示品を見ることが出来るようになりたいものだ。特に今回、アボリジニのドリーミングと言う概念を知らなかったので、理解するのが精一杯。自分の中での深く掘り下げられなかったのが悔しいところ。

2003年12月3日 九州の民俗仮面展(日本民藝館)
日本民藝館で開催中の九州の民俗仮面展に行ってきました。
あの〜…、めっちゃめちゃ素晴らしかったです! 日本の過去の仮面職人たちはすごいね! その観察眼と言うか表現力と言うか。
翁面ってのがあるんですよ。おきな。じいさんですね、その多種多様な顔立ちたるや! ウチのじいじにそっくりの面もありました。もうね「あー、いるいる、こんなじいさん! ああ〜、こっちの顔もいるいる!」とおっさん萌え(笑)の僕としてはとろけそうになります。 あと「天の神」と名付けられたとあるお面。神ってくらいだから、何かの宗教行事で使われたものなのだろうか? 顔を崩して「げははははは」と大笑いしているような面なんですが、赤塚不二夫の描く絵にそっくり(笑) このディフォルメは並じゃない。こんなのよく作ったもんだ。
気になるのは女性の面。女性の面はやはり美人が多い。あまり表現に幅がないと言うか。これは思うにやっぱお面職人(?)が男性だからなのでしょう。女性の職人がいたのなら、もっともっともっと多用な顔立ちの仮面が残されていたに違いないだろうに…などと思いました。 どうしても男性作家は女性の描き分けのバリエーションが少なくなるのは、今も昔も変わらないのですね。

2003年10月2日 知里幸恵展(日本近代文学館)
知里幸恵生誕100周年展を見に日本近代文学館まで行ってきました。
僕はよく感じるんですが、アイヌ関係を取り扱った展示や本を見る時「アイヌ人を単なる興味の対象・研究対象としてしか見ない」姿勢があるなぁと。それはきっと僕の中にもあるんでしょうけど、すごい嫌だなぁと。でも今回のこの展示はそういう嫌な感じがあまりせず、彼女の生涯や業績の偉大さを素直に感じるコトが出来ました。とても良いと思います。 展示を見ていて、最終的に彼女が自ら選んだ道とは言え、東京さえ来なければもっと長生き出来たのではないだろうかなどと思ってしまい、辛かったです。

2003年9月3日 北方民族博物館/資料館ジャッカドフニ
★9月2日〜4日にかけて、北海道網走旅行に行きました。最大の目的は北方民族博物館と、資料館ジャッカドフニです。
★まずメインイベントの1つ。北方民族博物館に行ってきましたっっっ! ここは4年前(1999年)にも来たんですが、ここで当時一緒に旅行に来てた友達とくだらないことでケンカして(笑)満足に最後まで見ることが出来なかったという苦い苦い思い出の場所であります。 その時に僕は展示してあったさまざまな民族衣装の色鮮やかさや模様の美しさなどにすっかり魅了されてしまいまして。絶対にまた網走に来てまたあれを見るんだと念願していたのです。
さてこの北方民族博物館。今回じっくり見ることが出来て思ったのですが、非常にしっかりした作りでわかりやすいです。特に館内の至る所にある映像資料。これがすごい説得力。民族衣装を展示で見るときにいつも「これ実際に着ているところ見ないとよくわかんないな〜」って思ってたんですよ。それが映像資料だと一目瞭然。
他にも狩猟の道具なんかも実際の猟の映像を見ながらだとぐっとわかり易い。すごいいい博物館です。今回は前回より自分の基礎知識もアップしてたので、より興味持って見ることが出来ました。来て良かった〜(;▽;)

★そのあと今回の旅行のもう1つの目的。北方少数民族資料館 ジャッカドフニに行ってまいりました。←2003年当時のジャッカドフニのHPは現在なく、このリンク先はウイルタ協会のものです。
第2次世界大戦で日本軍に召集され日本軍のために働き、戦後長い年月シベリアで捕虜として苦しい生活を送ったウイルタ人のゲンダーヌさん。しかし日本政府は当時彼が日本国籍を持ってなかったことを理由に「正式な徴兵ではない」「国からの補償は法律上出来ない」と。このジャッカドフニはゲンダーヌさんがウイルタの民族復権のために建てたのです。
こっちはさっきの北方民族博物館とは比べ物にならないくらい狭い。思ってた以上です。今まで行ったどの博物館よりも狭いんじゃないだろうか。しかし内容は濃い! スペースを工夫して室内の至る所に資料がぎっしりと展示してありました。しかも手にとって見てもOKだとか。でもやっぱり大事なものなので、あまり触ったりしませんでした(^^;;;
僕のハートを直撃した一番のものはやはり衣服。ものすごい色鮮やかで美しかったです。また文様も素晴らしく。う〜、なんかもうみんな見てもらいたいっっっ(><) すっかりやられてしまいました(;▽;)
またこの資料館ジャッカドフニが出来たいきさつも、来てみて初めてちゃんと知りました。本当にここがもっともっと発展していって欲しいなと思います。受付けで何冊かの本も購入しました。

2003年7月21日 国立歴史民俗博物館
★今日はずっと行きたかった国立歴史民俗博物館に行きました。千葉県佐倉市。
でも展示は大大大満足。つーか広すぎ(笑) どんぐらい広いかと言うと最初の方は他の客も一生懸命展示を見ているんですが、あまりの広さに中世あたりの展示からみんな流し見(笑) まぁ仕方ないとは思うけど、個人的には中世からが面白いと思う。
展示内容を説明すると、日本史のどアタマから時代時代に区切って膨大な資料を展示。中学・高校で一通り習いはするが、ここの展示はその時代その時代に焦点をあてて深く掘り下げて学習することができる。 個人的には特に中世からようやく確立していった芸能の歴史や、学校の授業ではほとんど触れられることのない、山に住む人・海に暮らす人の生活や文化も1コーナーとして独立しててすげー見ごたえありでした。
また北海道開拓の歴史で劣悪な条件で囚人たちをこき使った事実も、国立の博物館としてはなかなか頑張って展示してあったと思います。歴史と民俗学に興味ある人は行って損なし!

2003年5月13日 河鍋暁斎記念美術館
河鍋暁斎記念美術館に行ってきました。埼玉県蕨市。
西川口の駅から歩いて20分。最初バスで行こうと思ったけど目の前ででてってしまったので歩く。着いてみると普通のアパート! その1階部分が改造されて美術館になっている。なもんで少々手狭ではありますが、上手く工夫して作品を展示してありました。入場料も300円で良心的。
しかし葛飾北斎と並び称される絵師、河鍋暁斎。生で見ると迫力がすごい。年に何回かテーマを決めて展示替えをしているのですが、この日の展示内容は実際の完成された作品と下絵の状態を並べて飾り、人物の形の捕え方、構図の作り方などに焦点をあてている様子でした。 様子でした…と書きましたが、テーマを調べずに行ったので、もしかしたら全然違う主旨だったのかもしれませんが(^^;;; あくまで僕目線の感想です。
作品を見終わったら一度庭に出て、離れにある別室に案内される。別室には今まで同館で発行した書籍やよその美術館で行われた暁斎展のカタログなどが自由に見れ、一部は買うことも出来ます。展示室が手狭なだけにこういう形で他の作品にも触れる事が出来、なかなか良い趣向です。

2003年2月5日 日本民藝館
★アイヌの民族衣装の特別展がやっていると聞いて日本民藝館に行ってきました。
特別展の前にまずは常設展示の感想。大津絵と羽子板は傑作です。ぶっちゃけた話、俺には子供の落書きにしか見えない。特に大津絵! どう見ても素人が描いた掛け軸。 初期の頃はそれでも宗教的なものが題材になっていて、むしろ純粋な信仰心さえ感じさせるが、時代は下って宗教性のカケラもなくなったモノが最高。あれに着目して集めようってセンスが良い。
ただこの民藝館、用の美をうたってる割にその品物が実際どう使われていたかのイメージがさっぱりわかないのが難点。置いてあるだけだもの。志は高いのだが、美術館として見せ方が追いついていない気がします。
さらに言えば今回特別展「先住民族への眼差し〜北と南の工芸」でアイヌと共に紹介されていた台湾の先住民族の衣服。ぶっちゃけ知識がないのでどう着こなされてたかわかんない。しかも説明書きもモノによっては「腰巻?」とか書かれてて。 実際にどう使用されていたかわからないものが「用の美」とか言って展示されていて良いのだろうか?
しかし入り口入って右手に飾られてた青いアトゥシはかっこ良すぎ! 今まで見たモノの中で一番かもしれねー。あれだけでもみて良かった。売店もお土産と言うより資料という感じのモノが多くてグッド!(^^)

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