秋田旅行まず初日
2004年3月16日(火)


まず話をはじめる前に一応説明。華桜小桃さんというマンガ家がいる。秋田在住。以前ネットでひょんなことから知り合い、以来ぜひぜひお会いしたいと思っていました。でも東京と秋田。この距離は思っている以上に遠い…。
その後僕らは同人誌「雑家百華」を一緒に出したり交流を深めてきた。そんなところへ去年の夏コミで出した「雑家百華 第2号」のアンケートでこんな声が寄せられた。
「対談企画とか読んでみたいです」と。
この意見を聞き早速僕は考えた。雑家百華は作家10人前後で出している同人誌。果たして誰と誰の対談が一番面白いだろうか。…そうだ! 平山くんと小桃さんしかいない! この変態2人の対談を実現させよう!
そんなことでこの3月16〜18日、秋田旅行行ってきました。

さて秋田。僕も平山くんも東北は行ったことない。調べてみると秋田新幹線で行くルート、山形新幹線で行くルートなどいくつかの選択肢がありまして。んで僕が主張したのは深夜バスで行って深夜バスで帰って来るという方法。秋田では泊まらず、車中2泊! 現実的にはこれが一番安いのだ。
しかし平山くんが「0泊3日は疲れちゃう。せめて1泊はしたい」と主張。そうするともう青春18切符で1日かけて行き、その日は宿に泊まる。翌日遊んで、また宿に泊まる。3日目は青春18切符で1日かけて帰って来る。もうこれしかあるまい! これしかあるまいというのは、予算的に! しかもオレの予算的に(T▽T)
そんなことで青春18切符の旅が決定したのでした。この選択が後々2人に大ダメージを与えることになるとは、誰も予想しなかった…。


予定外の出来事

赤羽7時54分の電車に乗る。
そうすればあとスムーズに行く。これが事前に僕が調べた結論だった。1月に宇都宮に行った時に買った時刻表で緻密な計画を立てていたのだ。とりあえず待ち合わせは早めにしようと、池袋のいけふくろうの前で7時15分に待ち合わせる。埼京線で赤羽に向かい、少々時間があるので朝飯でも食おうとマックに入る。まさかこれが大失敗だったとは…。

予定通り7時54分の宇都宮線に乗る。が、ここで異変発生。事前に僕が調べたトコロでは、7時54分に来る宇都宮線は 黒磯行き のハズだ。しかし来たのは 宇都宮行き。おかしいなと思いつつも、まぁ時間通り来たんだからこれだろうと乗る。きっと宇都宮で切り離しかなんかあって、前何両かだけ黒磯行きになるんだろうとか思ってた。
ところが宇都宮に着くと次の黒磯行きは20分待ちだという! おかしい?! そんなばかな! そんなバナナ!(今考えたギャグ) 宇都宮では2分の停車時間しかないはずだ! と、そこで衝撃の事実が!
3月13日 JRのダイヤ大改正
あわててキオスクで時刻表を買いなおす。調べると今日の目的地の駅には、どんなに急いでも21時18分到着予定。ちなみに最初の計画では18時22分。3時間の遅れ!!!
当初の予定通り着くには、赤羽で7時42分の電車に乗らなければいけなかったのだ。つーかその時間、思いっきりマックにいたんですけど煤iT▽T


旅を楽しみまくる

「まぁそれでも今日中には着くんでしょ? だったらいいよ」平山くんのその言葉に救われ、我々は気を取り直し旅を楽しむことに。
とりあえず僕らの当面の課題はおみやげである。華桜小桃さんが明日スケジュール空けてくれたその裏には、ダンナ様が仕事の休みをとってくれて、子供の面倒をみてくれるからだというありがたい事実があるのだ。
何はなくともダンナさんにはぜひともおみやげを買っていかなくてはなるまい。そう気付いたのは今朝家を出るときだったのだが…(←ダメ人間) みやげを買うっても池袋でも赤羽でも朝早くてまだ店もやってない。どうしようかと思っていたときに、この宇都宮で平山くんがこんな提案を。
「これからいろんなところに寄るんだから、その土地土地でおみやげを買うってのどう?」と。さすがアイディアマン!(←こういうと恥かしいのだろうか? 笑) てなわけで宇都宮は餃子パイを購入。想像するに餃子の味はしないだろう(^^;;;  成田「ていうか餃子の美味しさはアンの美味しさだけじゃなく、皮のツルンとした食感との絶妙なバランスにあるわけ。だから餃子味そのものが美味しいわけではなくてさ…」 平山「わかったわかった」
さておみやげはクリアーしたのであともう1つのテーマ! 各地の駅弁を食べたい! てなわけで宇都宮で弁当を1つ購入。各地でいろんな弁当を食べられるようにこの1つを2人で食おうと言う話になる。

宇都宮9時53分発→黒磯10時43分着 ワンマンカー
宇都宮・黒磯間はワンマンカーでした。ワンマンカーは僕も平山くんも初めての体験。要は乗務員は運転手しかいなくて、乗る人は決められたドアから入り番号のついた券を取る。降りる人は運転席の横でお金を払って降りる。運賃は区間ごとに区切られた番号で決まり、それは電光掲示板に表示されている。まさしくバスと同じ感覚。こんなシステムがあるとは知らなかった我々。驚きでした。
驚きと言えば、どこかの駅で「名所案内」の看板を見た時はビックリしました。ほら、よくあるじゃないですか。駅に近隣の名所がかいてある看板。その中の一つに「那須与一の墓 12km」との表示が。12kmって近所なんですか?! しまった我々世間が狭すぎるようだ………煤iT□T
黒磯駅ではおみやげ用に、ふわふわのスポンジの中にカスタードクリームの入った…えーっと…まぁ早い話が…萩の月をパクったようなお菓子を購入。うわぁ〜、身もふたもない言い方でゴメンナサイ〜。それ意外に美味しそうなものがなかったというのは秘密だ。 またそれとは別に自分たち用に駅弁をゲット。これで2人分になったので食おうと言う話になる。駅のベンチで食っても良いんだけど、ここはやはり動く電車の中で食わねばなるまい。

黒磯11時05分発→郡山12時07分着 ワンマンカー
早速車内で弁当を広げる我々。平山くんのデジカメで、弁当の写真・弁当を持ってニッコリ笑う写真・弁当を美味そうに食う写真など撮影して遊ぶ。テンション上がりすぎ。周囲と比べて明らかに浮いている2人(笑) そして美味かったです。 つーかお昼時だってのに誰も車内で駅弁食べてないっておかしくない? おかしくなくない? ただ時間が経つごとに車内が微妙に混んできまして…(^^;;; いや〜、早めに食べておいて良かった〜。

駅弁もってはしゃぐ人

郡山に近づくにつれ車内が混雑して来たコトからもわかるように、、郡山は結構大きな街でした。郡山では約40分の接続待ちがあるので一旦外に出ることにする。駅前のメインストリートではなく裏道を選んで歩く。東京とは違った感覚。郡山は意外と面白そうだ。今度ゆっくり来てみたいなぁと思う。

郡山12時48分発→福島13時35分着 ワンマンカー
車内からずっと見える雪山がある。あれが会津磐梯山なのだろうか? もうだいぶ来た感覚。そしてだんだんと疲れて来た。さすがにしゃべることもなくなってくる。


地獄の2時間半待ち

福島13時35分到着。
最初の予定では福島を13時22分に出る電車に乗る予定だったのですが、もちろんそれには間に合わない。そしてその次の電車が16時09分までない! 2時間34分待ち!
とりあえず何か面白いモノはないかいなとめだらさんに電話してみる。めだらさんは福島出身なのだ。成田「今福島駅で2時間半待ちなんですよ〜」 めだら「福島駅はね、特に大した物ないし、特に美味しいものもないんだよね」 成田「煤i@□@ ぎゃふん!」
地元の人が言うのだから間違いはない。仕方ないのであてずっぽうに歩いてみることにするが、………行けども行けども普通! さして変わったものもないし、妙にこぎれいだし。(いや、もちろん観光地ではないところに行って変わったものを求める僕らがムチャクチャなんですが)
「ガイドブックが見たい」という平山くんの意見で手近にあったローソンへ。福島のガイドブックをみつけ、何か美味しそうなお店をさがすが、基本的に東京でも食べられそうなものばかり。喜多方ラーメンのお店も載っていたが、全部住所が喜多方(T▽T
そこでワタクシ、アイスを買ったついでに店員に話しかける。成田「すみません…、この辺で美味しいラーメン屋さんありますかね?」 店員「…そうですね…。僕が美味しいと思ってるお店でもいいですか?」 成「ああ〜、もう、ぜひ!」 店「この通りの1本向こうに大きな通りがあるんですよ。そこを(指で説明しながら)こっちがわに歩いていくと1軒ありますよ」  成「喜多方ラーメンかなんかですか?」 店「いえ、東京とんこつというお店です」 煤iT□T …い…一番聞きたくない情報だった…。とんこつでしかも東京…。恐らく本当に美味しいのだろうけど、東京から5時間かけて来てまで食いたくはない。 ※でもローソンのお兄さんは親切でした。ありがとうございます。

仕方なくもうしばらくぶらついていると、途中1軒のパン屋で僕の足が止まる。「そぼろパン」と書いてある。…う、美味そう〜♪ あのね、こういう街中にある小さなパン屋さんって美味しいのよ。これはもう経験上ほぼ間違いない。しかもそぼろだよあんた! ひき肉大好きな僕はコレを食わない手はない。平山くんは特に興味がないみたいなんで、とりあえず1つだけ買うことに。
成田「すみません、そぼろパン1つ」 店のおばちゃん「ああ、そぼろパンね。今日はあるよ〜」 今日はあるよって、いつもは売り切れてるの? すげー! なんてラッキー! 福島で降りて良かった〜♪
早速歩きながら食べる。……? 肉がない? 生地が多くて具が少ないのかな? と思いもう1口。………。嫌な予感が…。もう1口。…パン半分以上食っても具がない!!! いや、そんなはずはない。そぼろパンだよ。そぼろって鶏そぼろちゃうの?!(この間、平山くんは横で爆笑してる)
そんなはずはない…! そんなはずはない…! と言いながら全部食べ終わってしまいました。もちろん具無し! 素パンですよ、素パン! 福島の人に聞きたい! 福島弁でそぼろってどんな意味なんですか?!(T△T)
(2004.4.29 追記) 掲示板で寄せて頂いた情報に寄れば、そぼろパンと言うのはパンの表面に、パン自体の皮と同じパン生地がそぼろ状になって乗っているパンなんだそうです。特別福島弁と言うわけではないそうです。

このままでは埒があかないと大きな本屋を探してちゃんとしたガイドブックを見る。美味しいラーメン屋の本を見て手近で一番よさげな店に行く。…が、結局そこも美味くもないしまずくもないという感じ。フー…。
やることが本当になくなってしまったので、駅に戻ろうという話になる。その時点でまだ15時! あと1時間以上あるんですけど煤iTT 駅構内の売店でおみやげ購入。しかし玉羊羹って福島名物なのかな? 駅のベンチでぐったりしながら1時間過ごす。


そこは雪国だった

福島16時09分発→米沢17時02分着 ワンマンカー
お疲れモードの2人は電車に乗るなりたいした会話もなく寝てしまう。30分くらい寝たのだろうか? フト目を覚ますと今までの景色から一変し外は一面の雪景色! つーか山の中! 今年東京ではたいした雪が降らなかったので、久々に見る雪景色に大興奮。
「平山くん、平山くん! 雪だよ、雪!」と平山くんを起こす。すると列車は 峠 という駅に到着した。誰も降りない、誰も乗らない。一面雪しか見えない山の中。駅の手前にも駅を出た後も街どころか建物1軒も見えない。ここは一体何のために作られた駅なんですか?  すげー降りてぇぇぇ! しかし降りたら最後、次の電車は3時間待ち。確実に今日は秋田に着くことができないぃぃぃ! 今度一人で来よう!

米沢17時10分発→山形17時55分着
米沢を過ぎた辺りからまた雪が少なくなってくる。実はこの日全国的に暖かく、秋田でも最高気温は16℃あったのだ。
この車内で平山くんに家から電話が入る。あとで折り返しかけると言って切る。実は平山くん、週末に1本〆切を抱えながら来ているのだった。しかもまだネームのOKが出ていない(笑) 家に届いたネームの直しのFAXを口頭で伝えてもらうための電話だったのだっっっ。
山形駅で40分接続待ちがあったので、駅のホームで家に電話しなおすことに。お疲れ様です。
吉田美紀子先生に山形はそばがめちゃめちゃ美味いと聞かされていたので、本当はそばを食う予定だったのだけど、今から店を探して・行って・食って・戻ってくるには40分はあまりに短すぎるということで諦める。その代わりおみやげ選びに全精力を注ぐ。
駅ビルのみやげ物売り場を見に行ったのだが、あるわあるわ色んなモノが。どれもこれも美味しそう。その中で我々が選んだのはラフランスとさくらんぼのゼリー。これはきっとお子様も喜んでくれるだろう。

山形18時37分発→新庄19時47分着

新庄20時17分発→湯沢21時18分着
とりあえず本日の宿のある目的地に到着。はーっ…、長かった〜。


最悪の宿

湯沢駅前でとりあえず食事をしようということになる。ちなみに我々の宿は素泊まり(食事なし泊まるだけ)です。とりあえずこの時間やっている店はないかと見て周るが、21時半ラストオーダーだったり、何か高そうな居酒屋だったり。
その中の1軒のラーメン屋に入ろうとしたんですが、外からのぞくと中の座敷で店員が足を高く上げながら寝ッ転がっているのを見てすごく入る気を無くしてしまう。
「…宿行こうか…」「…うん」と短い会話を交わす2人。

駅前でタクシーに乗り宿へ向かう。基本的にこの宿は華桜小桃さんに紹介していただいたところで「近くにはコンビニとかもあって便利なんですよ〜」とのこと。
もう食事はコンビニ飯と腹の中では決めていたので、タクシーの中から途中にコンビニがどこにあるかをずっとチェック。…? 全然ないんですけど? …と思ってる間に宿に到着(笑) コンビニねーじゃん!(本当はあったんですが、タクシーがコンビニの前を通らないルートで来たために発見できなかった)  まぁまぁまぁ、宿で聞けばいいやと思いながらタクシーを降りる。すると着いたのはいわゆる旅館やホテルの類ではなくて、24時間営業の健康ランド的な温泉で宿泊客も泊まれると言うタイプのものだった。んー、これで素泊まり4350円(1人1泊)か…。ちょっと高いのでは?

受付けに行き「予約していた成田です」と告げる。受付けのおっさんは何も言わずに受付け用紙を出してきた。「なんだこの態度?」と思ったが、なんというかあまり仕事の出来なさそうなタイプのおっさんだったので、言っても仕方ないかと思い黙って記入。24時間営業だからまぁ中にはレベルの低いアルバイトもいるのだろう。
鍵をもらい部屋に向かう。途中階段や廊下の壁には「○○コンサート! ○月○日○時から」とか「レストラン新メニュー ○○丼」とか「ビアガーデン新設しました!」とかいろんなポスターが貼ってある。…あまり品のないところだ(^^;;;
いったん部屋に入って「さ、コンビニに買い物に行こう」と思ったら、「飲食物の持ち込みはご遠慮下さい」との張り紙が。は?! どういうこと? 館内の売店を利用しろってことか? しかし館内のレストランはこの時点で営業時間が終わっている。するとフロントで売っていたカップ麺くらいしかもう食うものがないんですけど!!!煤i@△@
「もう…それでいいよ…」との平山くんの力ない一言で、秋田着いたはじめての食事はカップ麺に決定。カップ麺とビールとポテトチップスでミニ宴を催して就寝となった。


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