STRANGE, EXOTICA ROOTS


 ■ STRANGE, EXOTICA ROOTS

  2003年11月10日(月)



Woodeye Inside Recordings

NYR71412

Woodeye

Joel Rafael Band
ウディ・ガスリーにトリビュートした素敵なアルバムをゲットした。

テキサス・フォーク・シーン名物、カーヴィル・フォーク・フェスティヴァルで活躍するジョエル・ラファエル・バンが、ウディ名曲の数々をこころ優しくカーヴァーする作品。
  リーダーのジョエルがシカゴ出身者だけあって、1960年代に栄えたケンブリッジ〜ボストン・フォーク・シーンの温もりのようなものが感じられる。アコギ、ヴァイオリン、パーカッションというシンプルな編成。
気になるクレジットがあったので、ついつい買ってしまったというわけだ。大好きなヴァン・ダイク・パークスの名前だった。若きディランの愛唱歌として知られる1913 Massacreと、ジャック・エリオットシスコ・ヒューストンライ・クーダーのカヴァーでお馴染みDanville Girlでアコーディオンを弾いている。ヴァン・ダイクが参加しただけで、この2曲は本盤で際立つ仕上がりとなっている。
これほど気持ちいいウディ・カヴァー録音にお目にかかったことがない。
他の聴き所はRamblin' Roundだろう。黒人ブルース&フォークの大御所、レッドベリーの当たり曲おやすみアイリーンを素材とした作品で、全米をさすらうホーボーたちの"別れ歌"としてウディが作ったともいわれている。
  フォーク・ブームは日本では去ってしまったが、本家アメリカではまだまだ脈々として60年代フォークの精神が息づいているようだ。



On The Road SCI Fidelity

04-13-03

On The Road

The String Cheese Incident
21世紀に突入して、アメリカン・ミュージックが新たな展開を見せ始めた。

ヒップ・ホップやハウスには及ばないが、いま若者たちの間でジャム・バンドというフリ−な音楽が流行っている。このシーンのカリスマ・バンド、ザ・ストリング・チーズ・インシデントの3枚組みに見事ハマッてしまった。
今年4月に行なわれた東京ライヴを収めたもので、前々から気になっていたバンドだったが、購入してやっぱり正解だった。
噂ではバンドのメンバーたちは、ジェリー・ガルシアデヴィッド・グリスマンピーター・ローワンヴァッサー・クレメンツなどが70年代にコラボしたツアー・ブルーグラス・バンド・ショウ、「オールド&イン・ザ・ウェイ」をガキのころに観ていて、少なからず興奮した、といっていた。こうした点から彼らの音楽には、ブルーグラス・ロック名盤といわれたスターデイのニュー・グラス・リヴァイヴァル・ファースト、ワーナーのミュール・スキナー、先に触れたオールド&イン・ザ・ウェイ・アルバムなどと推察したわけだ。
結果は大当たり。ディスク1の冒頭から、Lonesome Fiddle Bluesが聴こえてきた。5分余りの大作で、エキゾティックなパーカッションから始まる斬新なアレンジ、妖しいエレキ・ギターに続き、ジェリー・ガルシアのアコギを彷彿させるソロ・パート、そしてヴァッサーステファン・グラッペリ顔負けのゴキゲンなヴァイオリンが登場。
ほんとカッコいい。タウンズ・ヴァン・ザンドニューグラスでお馴染み、White Freightliner Bluesだって最高だ!



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