NotFriends
第9話 黒き命の灯火
| 破壊されたミルカのSPの修復をするため、ヤマヤ工業本社のあるムーンへと進む。平和主義の姿勢を貫くムーンだが、その実情は平和とは言い難いものだった。生理の痛みに過去の記憶を思い出すミルカにとって、駐留軍による犯罪が横行するこの国は刺激が強すぎた。少女を襲う男。男に襲われる少女。そして優しい父親。自分の過去の扉を開く三つのカギとも言えるそれに偶然出会ってしまったミルカの心は激しく揺れた。そして優しい父親が理不尽に命を奪われた時、その想いが弾ける。 今こそ復讐の時。比喩ではなく命を捨てる覚悟で復讐を果たそうとするミルカ。しかし、その命はネイにより繋ぎ止められる。 そのことで、ネイはミルカの気持ちを知り、ミルカはネイの気持ちを知った。復讐の黒き炎のみを希望の光として生きていたミルカ。その炎を消すことはできないけれど、新たに見つけたその光は、ミルカのNotFriendsへの想いをさらに強めるものだった。 |