NotFriends

第8話 血の楔

 帝王となった弟の姿と今の自分を比べ、苦悩するフェイル。認めざるを得ない才能を前に、もどかしさのみが募っていく。
 そんな中、NotFriendsに襲撃があった。ロッシャルの天才的なSP開発者であるラザが、愛する姉のために作ったインビシブルは、圧倒的な性能でネイ達を苦しめる。だがネイのそれを上回る操縦技術によって撃退に成功する。
 その戦闘終了間際。「ジェイル」言う単語がフェイルの耳に届く。その単語にフェイルは冷静さを失い、独断で追撃を試みるが、あえなく撃墜され、敵の手に落ちてしまう。
 敵の手に落ちたフェイルを待っていたのは弟との再会。抱いていた様々な想いをぶつけるフェイルだが、ジェイルは圧倒的な力をもってそのすべてを軽くかわした。その力の差に愕然とするフェイル。
 そんなフェイルにジェイルは銃口を突きつけ選択を迫る。この場で死ぬか、ジェイルの用意した生き残るためチャンスに賭けるか。
 絶望の中、フェイルに生き残る選択をさせたのは王子としての誇りでも、兄としての責任でもなく、自分の居場所に還りたいという思いだった。
 生き残るため、ジェイルの用意した敵との一騎打ちを行う。相手はネイをも苦しめたインビジブル。勝機はないかと思われた勝負だったが、フェイルは、その才能と技術力すべてを活かし、勝利した。
 勝利したフェイルにジェイルが二つのものを残す。修理したフェイルの造ったSP、ルシフェルと、自分を打ち倒しに来いというメッセージ。
 その二つを手に、NotFirendsに戻ったフェイルは、メンバーにフェイルの名を捨てたと告げる。
 生き残ることを選んだのは、王子であるフェイルでなく、この場所に還りたいと思った自分だから。ネイがつけたブルーの名で生きることを決めたのだ。 

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