NotFriends

第10話 神の在り処

 オザワ、ロディとともに、サガ同盟の本拠地であるアリムへと向かうNotFriends。その途中、帝国軍で最強と名高い部隊「カラー」の中で空戦を得意とする「レッド隊」の哨戒部隊に遭遇してしまう。
 辛くもそれを退けるが、オザワのシップが修理が必要なほどのダメージを受ける。修理のため向かった街は、ビリヴァーという女神を信仰する宗教を生きる指針としているブリタートだった。同時期にジェイルが宣言した、国教の存在を否定する「宗教の自由化」の影響を受け、神のために戦おうとするブリタート市民たちと、それを疑問視するビリヴァーの巫女との出会いにより、シリアは、帝王を神として崇め、残虐な戦闘を「救済」と称して行う、「吸血天使」と呼ばれた存在だった昔の自分を思い出す。
 シップの修理が終わらぬうちに、帝国の手がブリタートに迫る。ブリタートは神のためにたった二十機のSPで帝国軍と戦おうとするが、そんな戦力で帝国軍と戦うなど自殺行為であった。
 神という在りもしない存在に踊らされ、散る命が許せないシリアは、吸血天使として戦っていた頃の乗機、フレスベルクに乗り、ブリタートのSPをすべて破壊するとともに、心の拠り所になっていた女神像を破壊する。
 これにより、神を信じても救われないという自分の生きる指針の正しさを証明して見せたつもりであったが、なお神を信じ続けて人々を導く巫女の姿を見て敗北感を覚えた。
 しかしそれでもシリアは、信じることをやめ、疑い続ける生き方をネイと共に続けようと心に誓う。
 

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