大津山 実相寺
 
                       
 
 
 実相寺の御本尊は、十界勧請である。
 
  「十界勧請大曼荼羅」の十界とは、 仏教でいう迷いと悟りのすべての境地を十種に分類したもの。地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上、声聞(しょう‐もん)、縁覚、菩薩(ぼ‐さつ)、仏の各界。最初の三界を「三悪道」、つぎの三界を「三善道」といい、この六界を迷界とみて「六道(ろく‐どう)」と称し、後四界を執着を断って現実を超越した存在ということで「四聖(し‐しょう)」と称する。
 
 国道20号線を韮崎から長野方面に向かい、小武川にかかる小武川橋をわたると武川村に入る。最初の信号機のあるT字路、宮脇交差点を左折し「神代桜」の案内板に従っていくと約3kmほどで実相寺に到着する。
 
 境内地には、国指定の天然記念物「神代桜」があり、日本最古の桜として全国的にも有名である。日本三大桜のひとつであり、日本武尊がお手植えされ、日蓮聖人が蘇生を祈られたという
 
 由緒……日蓮を身延山に招いた波木井(はきい)六郎実長の四代あとの伊豆守実氏(いずのかみさねうじ)が、身延山第五世鏡円阿闍利日台(きょうえんあじゃりにったい)上人の弟子となり、実相院日応と名のった。この日応上人が永和元年(1375)、同村大津にあった真言宗の寺を訪れ、住んでいた真理法印と法義を論じ合い、論破して寺を譲りうけた。この時日蓮宗に改宗して大津山実相寺と称した。その後、永禄4年(1561)、川中島の合戦にあたって、武田信玄は蔦木越前守(つたきえちぜんかみ)を遣わし武運長久の祈願を命じ、永代祈願所として、一条次郎忠頼(いちじょうじろうただより)の城址であった山高の現在地を寄進、移転して現在に至っているという。
 
樹齢2000年以上といわれる「神代桜」……  同寺は創建以来2度の火災にあって歴史的建造物や寺宝等は残っていないが、境内の「神代桜」が有名。国指定の天然記念物の神代桜は、樹齢2000年以上といわれ、その大きさは最盛期で、高さ13.6m、根本幹周13.5m、枝張りも東西27.0m、南北30.6mというエドヒガンの巨樹を誇っていた。。近年、主幹部保護のため若干こぶりとなったが、毎年4月10日前後の開花期には見事な花をつけ花見客の目を楽しませている。  白壁の塀で四方を囲まれた境内は約3000坪と広く、山門をくぐると花畑の中を参道が続く。花畑にはラッパ水仙やチューリップが約10万本、 植えられている。また神代桜ばかりでなく、樹齢50年から100年の桜が30本ほどあり、花見の時期には寺の周辺には売店も店開きし、県内外から観光客が押し寄せている。
 
 
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