村は消えても…
 
 21世紀の半ばになくなってしまうものは?
の問いに対して、今の子どもはなんて答えるでしょう。
一番多かったのが、石油等の天然資源、ガソリン自動車でした。
今時の子どもは、シビアな現実認識を持っていると感心します。
 
 子どもの頃の自分だっら、こんな回答が出来たでしょうか?
きっとみんな都会化されて便利な生活になり、田舎がなくなる。なんて能天気な答えを出したかもしれません。
 
 でも今の現実を見ていて、確かに「村」はなくなると思います。
 今、国も県も市町村も、財政難。多額の借金をしていて、この状況を解決するためには市町村合併は、不可欠です。
 人口3万人以上への市町村合併は、すぐにでもしなくてはならない現実に来ている。ということは、全国の町や村は、市に変わり、村や町はなくなってしまう。 しかし村という名前は消えても、人情のある田舎は残さなくてはならないと思います。
 
 私は学生の時、東京で生活していたが、アパートの隣に住む人の顔さえ知らず、自分が朝、学校に行く途中、何十人、何百人という人とすれ違うけど、「おはよう」とあいさつを交わすことはほとんどありません。
 夏休みで、田舎に帰ってきた時、バスを降りて自宅まで徒歩30分。
歩いていて、たった一人の知らないおばあちゃんと行き会いました。そのおばあちゃんが、私に頭を下げてあいさつをしてくれたのです。
 私は、今でもはっきり覚えています。
 東京では、何百人の人とあっても「あいさつ」を交わすことはなかったのに、田舎ではたった一人しか出会わなかったけれど、「あいさつ」してくれた。
 
 この時、これから先、私の住む所は、都会ではなく、田舎だって決めたのです。
 
 こんな人情のある田舎は、21世紀の近代的な日本の中でも、ずっとずっと残していかなければならないと思います。