当医院で定期的に刊行している院内報をご紹介します。

Vol.33(2013号)
PM2.5

 行楽シーズンですね。ゴールデンウィークなどもあり、西の方へお出かけになる方もいらっしゃるのではないでしょうか? そこで、今回はあらためてPM2.5について確認しておきたいと思います。
 PM2.5は大気中に浮遊する微粒子で「微小粒子状物質」とも言われています。粒子の大きさが小さいことから健康への悪影響が大きいと考えられています。日本でも1970年代には公害が社会問題となっていました。最近は聞かなくなりましたが光化学スモッグも春から夏にかけて発生したものです。光化学スモッグはは紫外線によって空気中で化学反応した強力な酸化物が粘膜に痛みや炎症を起こすものです。一方PM2.5は車の排気ガスや石油や石炭を燃やす工場などから排出された煙に含まれている微粒子で、ばいじんです。すでに報道などでご存知の通り、スギ花粉の1/10程度の大きさの微小粒子が肺の奥深くや乾燥した皮膚の内部に入り込んで刺激することでアレルギー性の呼吸不全や皮膚炎などを引き起こします。折しもスギ花粉の飛散時期と重なっています。目のかゆみや鼻水、くしゃみも花粉ではなくPM2.5が原因の場合もあるかも知れません。
 今のところ柏崎ではPM2.5の影響はなさそうですが、春先は黄砂が飛来する時期でもあります。中国から偏西風に乗ってやってくるPM2.5は主に西日本で高い観測数値が出ているようです。気象のことは詳しくありませんが、今後の風向きによってはこちらに飛んで来るかも知れません。PM2.5に遭遇した後にぜん息や気管支炎、あるいはアレルギーのような症状を感じましたら、ご相談ください。
※環境省大気汚染物広域監視システム「そらまめ君」の観測地をインターネットで閲覧できます。柏崎は比角にあるようです。http://soramame.taiki.go.jp/


マエハタ頑張れ!のコーナー
このコーナーは毎号、院長からのメッセージをお伝えします。


 お彼岸も過ぎ、日が長くなってまいりました。「春には苦みを盛れ」と昔から言います。この苦みにこそ、冬から春に変わるメカニズムをスムーズにする働きがあるのです。
 米山の雪もどんどん消え、春の山菜がたくさん食べられるのも柏崎に澄んで言えばこそ。さらにさらに海釣りにも適した季節になってきました。イナダがくるのも楽しみですね。