―エーベンブルグ城―

「おお・・・」

「いつ見てもお似合いですね・・・」

「ほう・・・」

それぞれが賞賛し、降りてくる一組の男女を見つづける。

「皆の者、今日はご苦労であった。
ゆっくりして行ってくれ」

下に降りると女性―いや、少女と言っもいいかもしれない―が、威厳を持って言葉を出す。

「皆さん、どうぞ楽しんでください」

隣りにいる男性―青年という方が正しい―も、続くように答える。

 

青年の名はクロード・エーベンブルグ・・・

少女の名はロザリー・ド・エーベンブルグ・・・

クロードはかつて、エーベンブルグの一つの地方であるロンサールの領主だった。

だが、年に一度の『中央評議会』に参加した時に、王女であるロザリーと出会う。

2年後にロザリーがクロードに告白し、クロードもそれに答える為ロンサールを大きくし、ついに結婚する。

 

宴は夜まで続き、それぞれの部屋に戻る。

もちろんクロード達も部屋に戻る。

人々はロザリーが結婚した事もあり、『おてんば姫』を返上したと思っている。

・・・・・・

だが、それは間違いである。

それはクロードが一番よく分かっているのだから・・・

 

 

―クロード、エーベンブルグ城・自室―

宴が終って、僕も服を着替えようとすると・・・

「はー、疲れたのじゃ疲れたのじゃ。
こんな固っ苦しい服はさっさと脱ぐのじゃ」

バサバサとドレスを脱ぎ下着姿になるロザリー(汗

「ん?まだ脱いでおらぬのか?
さっさと着替えて、浴場に行くぞ」

下着姿のまま『むぅ』っとした顔で僕に怒る。

「あのねぇ、ロザリー?
今更だけど、もう少し落ち着いたら?」

「? わらわは充分落ち着いておるぞ?」

「いや・・・
そういう事じゃなくて・・・」

「それより早く着替えぬか。
もうクタクタだぞ」

「・・・はいはい」

ため息を一つして、言われる通り着替えて浴場に向かう。

もう少し、おしとやかになろうよ・・・

 

 

―クロード、エーベンブルグ城・浴場―

「クロード、どこを触っておるのじゃ?」

「どこって、胸だけど」

ロザリーと一緒に入って、さっきまで背中を流してあげた。

少し、仕返しというよりイタズラで抱いてあげるように後ろから胸を触る。

「そ、それだけか?」

「どういう意味?」

ふにふに・・・

「そ、その・・・」

「はっきり言ってくれなくちゃ分からないよ」

ふにふに・・・

「む、胸を離さぬか」

「うーーん」

ふにふに・・・

「な、悩むほどか?」

「いや、そうじゃなくて・・・」

やっぱり・・・

ふにふに・・・

「な、何じゃ?」

「相変わらず小さいかなって」

「なっ!?」

バシャ!

「うわ!」

いきなりロザリーが立ち上がって、こっちに振り向く。

ま、まずいかも・・・

「こ、このうつけ者がーーーーーーー!!!」

きーーーーん

声が響く所でこの大声は・・・きつい・・・

 

 

―ロザリー、エーベンブルグ城・自室―

「ご、ごめん、ロザリー」

「どうせ、わらわの胸は小さいままじゃ!!」

わらわの怒りがおさまることなく、クロードに物を投げる。

一番気にしている事を、ズバッと言いよって!!

「ロ、ロザリーもその内大きくなるから・・・」

「そんな下手な慰めなど要らぬ!!」

クッション・ぬいぐるみ・マクラ・・・手当たり次第投げる!

「痛っ! 痛いって」

「クロードのバカーーーー!!!」

ポイポイポイポイ・・・・・・・

「も、もう許してー!!」

「絶対許さぬぞ、クロードー!!」

ポイポイポイポイ・・・・・・・

・・・ドカッ!

 

 

「はあ、はあ・・・」

「ごめんね、ロザリー」

ようやく、怒りも収まってわらわも冷静になる(体力が切れたとも言う)

わらわが息を整えている間、クロードは謝り続ける。

「もう、よい。
だが、もう言ってはならぬぞ」

「わ、わかったよ」

「よし、これでもうお終いじゃ」

「う、うん」

こう言ってもクロードは顔を上げない。

仕方ないのう・・・

「えい!」

「うわ?」

クロードに抱きついて、そのまま押し倒す。

「ロ、ロザリー?」

驚いたクロードの顔が目の前にある。

・・・少し可愛いぞ。

「でも、大好きなのじゃ」

そう言ってキスをする。

想いを込めて・・・

それが通じたのか、クロードも目を瞑って受け入れてくれる・・・

本当に、大大大大好きなのじゃ!!!

 

ロザリー・ハッピーエンド


『エーベンブルグの風』、唯一1人だけロリなロザリーです(笑
あのキャラであの喋り方のギャップが良い!
ストーリー・エンディングとしてはロザリーが一番納得できました(間が長いけど・・・)
でも、Hシーンの時はもう少し大きくなっていてもいいのでは?
そこまで成長がないのも・・・
ロリ好きな人はいいけど・・・
SSでもやっぱり、胸は気にしています(笑
しばらくはこの様なやり取りが続くのではないかと・・・
ちなみに初めの場面(CG)が宴としたのは適当に決めた事なので・・・