まだ日も昇らぬ早朝、峠を目指している。
熊本空港は一段高く上った丘の上にある。まずはそこに向かう。
空港から峠へは迷うことなく一本道で行けるのだ。
なぜこんな時間から走り始めるのか、わざわざ峠を越えて、
阿蘇へ向かうのか。今走っている峠道と同じく、すべては闇の中。
高森に着けば何か進展があるだろう、このときはそう信じていた・・・
[行程]
初日:大津〜俵山峠〜高森〜中坂峠〜井無田高原
俵山峠
峠に着く頃には辺りが明るくなっていた。空は雲に覆われ、寒々とした朝だ。
阿蘇山の上部も雲に隠れている。早々に峠を辞す。
俵山峠 : 熊本県阿蘇郡西原村と久木野村の境。標高700m程。
阿蘇南郷谷と熊本を結ぶ峠道の下では、トンネル工事が進んでいるようだ。
俵山峠から南郷谷への下り
南郷谷へ駆け下りる。曇天とはいえ、目の前には雄大な風景が広がっているのだ。
久木野から阿蘇山
チラリと阿蘇山が姿を現した。こんな撮影をしているうちにも時間は刻々と過ぎていく。
さて、高森駅に着いてみれば時刻は7時40分を過ぎた頃だった。
朝からベンチで一杯やっているに違いないと思っていた「おっちゃんず」、
しかしそこに姿は無かった。
他に心当たりは・・・ と白川水源の呑み処にも戻ってみたりしたが
やはり見つからない。
まさか、
明るくなった空を見上げて早朝から阿蘇山へアタックしているのだろうか?!
いろいろと考えられるが、いくら考えていてもなにも始まらない。
明日の行程を考慮してもまだ時間はある。
「おっちゃんず」探索はひとまず置いておくことにする。自分も楽しまなければね。
阿蘇に来たのだから温泉の一つにでも入っておこう。
おっちゃんず : 福岡在住のO氏と東京在住のL氏で構成される。
麦、米、芋等から生成される燃料を注入することで
驚くほどの高出力が得られるエンジンを搭載している、要注意(笑)。
L氏の6日間に及ぶ九州遠征にO氏が進攻ルートをコーディネート。
この日は「おっちゃんず」にとっては既に三日目の行程となっている。
気づいたらお昼前だった。温泉で温まった後休憩室でウトウトしていたのだ。
そろそろ腹が減ってきた。高森駅前に移動して定食屋にでも入ろうと、
高森温泉館を後にする。
当初の明日の予定は、朝高森駅を出発して南外輪山の中坂峠を越え、
通潤橋で知られる矢部町を通過し、砥用町から国道445号で二本杉峠を越えることに
なっていた。初っ端の中坂峠への上りは300m程度なのだが、
60km近く走った後に二本杉峠への1000mの登りが待っているのだ。
中坂峠からの下りも下りっぱなしではなく、
沢を横切るたびに細かい登り返しがあるようだ。
これを案じて連絡用の某ネット掲示板に
「二本杉峠へ上る前日に、井無田高原辺りまで走っておくと翌日が楽だ」と
書いておいた。
今晩南阿蘇にテントを張ることになると撤収の手間が気にかかる。なにしろ、
空にはグレイの雲が掛かっているのだ。
「おっちゃんず」はまだ阿蘇にいるかもしれないが、そのときは明日の出発を
遅らせて「おっちゃんず」を待っていればいい。そう考えると気が楽になり、
中坂峠への上りに取り付いた。時刻は14時になろうとしていた。
高森から中坂峠への上り
ときおり霧雨の降る、しっとりとした峠道。
中坂峠
外輪山の上部は雲の中だ。
中坂峠から蘇陽町への下り
そろそろ色づき始めるかな、といったところ。
井無田高原キャンプ場
今年5月にも利用したキャンプ場。池にはカモの群が泳ぐ。