【涼介の意外な作戦】 P6 (涼X拓) …何でこんなん、書いてしまったのかなぁ〜(爆)

「…啓介。」
 この部屋に寝泊まりする事になった自分の運命を深く深〜く呪いながら、史浩は隣のベッドに眠る啓介へと声をかけた。
友達同士の男2人でホテル泊まりともなれば、AVでも廻しつつ酒の1杯でみ酌み交わす…というトコロだが、今の自分たちにはそんなモノは必要ない。
『経済的で結構だ』と、手放しで喜ぶ気にはとてもなれないけれど・・・。
「…何だよ?」
 起きてはいない事を祈りつつ声をかけたのだが、やはり神は既に自分達に見向きするつもりもないらしい。しっかりと返ってきた返事に史浩は深い溜息をついた。
 自分はともかく、啓介は明日のバトルで走らなければならない。
今日はゆっくり休養を取るべきなのに、隣の部屋にいるこのプロジェクトの首謀者は一体何を考えているのやら・・・。どんなにつき合っても、やはりその精神構造は理解できない。
「…起きてたか…やっぱり…」
「…ったりめーだろっ?…たく、こんな状況で眠れる男なんか、いるかぁ?あー?」
 かなりご機嫌斜めらしい啓介の様子に、さもあらんと史浩は深い溜息をついた。
「…ま、いーや。もーあっちも落ち着いたらしいし、俺、爆睡すっから。起こすなよ!」
「落ち着いた…って、…ま、そーみたいだけど…それにしても、大丈夫かな?藤原は……」
 啓介と同じく、明日のバトルのドライバーである人物を思い浮かべて、史浩は思わず頬を染めた。いや、別に、惚れてるとかそんなんじゃ全然ナイけど、さっきまで聞こえてた声の持ち主だと思うと、イヤでもイケナイ想像をしてしまうのだ。
その途端、同じく声を出させていた方の人物も脳裏に浮かんでしまって、オソロシイ想像も同時にしてしまったのだが……。
 ぶんぶんと何かを否定するように首を横に振る史浩の様子に、啓介は溜息をついた。

「史浩…ゆっとくけど、それ1晩中、頭ん中にこびりついてると思うから眠る努力しても無駄だぜ?」
 そー言って、啓介は本当に眠る体制に入ってしまった。

ぎょっとしながら、どうして解るんだ?という驚いた表情をした史浩に、背中を向けたまま、小さく手をひらひらさせた啓介は挨拶をした。
「じゃー、俺は寝かしてもらうから…ま、頑張ってくれや。…おやすみ。」

 どうして解るか?なんて、決まっている。こんな状況は初めてではないからだ。
・・・だからって、今日ヤルこたねぇだろーが、…ったく、あんのクソ兄貴っ!
心の中で山ほどの罵声を涼介に浴びせると、啓介はぐーぐーと眠りに入った。
この時、次回の遠征からは耳栓を持ってこようと彼が堅く心に誓ったのは言うまでもないだろう。


「おはよう、史浩。…啓介、珍しく早いな。」
 キラリと白い歯が光っているのでは…?という程、晴れた朝に相応しいさわやかな挨拶をして喫茶コーナーへと現れた兄は昨晩の人物と本当に同一人物なのだろうか?弟である自分ですら疑いたくなる。
「…おはよう、涼介。」
 横の席を涼介に譲って挨拶をする史浩の笑顔は、今日は少し引きつっている。無理もねぇと啓介は心で少しだけ史浩に同情した。
「…おはよ。…何言ってやがる、誰のせいだと思ってんだよ。」
けっ!と拗ねたように言う弟に涼介は苦笑して、運ばれてきた紅茶の香りを楽しむとそっと一口、口に含んだ。
 何処からどーみても、育ちのイイ男という風情の兄にちらりと目をやって、啓介はもう一人、ココに居るべき人物の姿を探した。
「…藤原、どーしたんだよ?」
「ん?…ああ、よく眠っていたから部屋に残してきた。疲れてるみたいだから、昼くらいまでは寝かせてやれよ?」
 言外に起こすなと含ませて言う涼介の言葉に『よく言うよ、寝かせなかったのは誰なんだよっ!』と思ったのは、啓介と史浩の両方だろう。
「…起こしたりするかよっ…。俺もこの後、も1回寝るからな。」
「機嫌悪いな、啓介。」
 苦笑してそう言う涼介に、啓介はぷいっと横を向いた。
その様子を、あーあーと思いつつ眺めた史浩など、実は昨夜は啓介の予告通り、一睡も出来なかった。今朝の太陽はやけに眩しくて、マジで運命を恨みたくなったくらいだ。
「まー…、朝からそんなに怒るなよ、啓介。」
 いつものクセで仲介に入ろうとした史浩は、かなりのお人好しと言えるだろう。
「よかったな。」
「何がだよっ!」
 意地悪くニヤリと笑ってバカな事を言う涼介に啓介はくってかかる。
「今日は鬱憤をはらす相手には不自由しないだろ?好きなだけ、バトル相手にぶつければイイ。」
 そう言って、コクコクと涼介は紅茶を口に含んだ。
普通の話をしているようで、その内容はかなり普通でないと思うのは気のせいだろうか?
 聞いている史浩の額から、たらりと冷たい汗がこぼれ落ちた。
「…まさか、その為に…」
思わず口に出した史浩のセリフに、涼介はニヤリと微笑ってみせる。
「何のことだ?」
…と言うその言葉を、その微笑が裏切っていると思うのは気のせいだろうか?
「…じゃ、ごちそうさま。」
 きちんと挨拶をして、スッと伝票と取って去りゆく兄の背を啓介は目で追った。
「し……信じらんねぇ!」
 一言呟いた啓介に、流石の史浩も掛ける言葉を失った。

・・・まさか、ここまで考えているとは・・・さすがは涼介だ。
ちょっと凡人には理解できないな…と思いながら、今後も啓介と同室になるだろう己の運命にちょっと匙を投げたくなる史浩であった。

End.

・・・いやー(T_T) 怒らないでよぅ、そこの兄FAN!
だーって、『余計なこと教えてるだろ?』と深読みしてたら浮かんじゃったんだもん、この話が(-_-;) いや、ここまで酷くは…ごにょごにょ。
・・・ちょーっと書いてみたかっただけだよぅ。
怒らないでプリーズぅ(T_T)

次回は久々に表でほのぼの〜なヤツ。ほのぼのよ!わかった?>兄!
と、いうワケで、涼X拓でーすっ!

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