【涼介の意外な作戦】 P2 (涼X拓) …何でこんなん、書いてしまったのかなぁ〜(爆)

 すっかり拗ねて、ぷいっと見事にそっぽ向いてしまった拓海に涼介は苦笑した。
・・・機嫌、損ねてしまったな・・・
 やれやれと、口には出さずに心で呟く。
口に出さなかったのは、ココで口に出して拓海にベッドから蹴り出されてしまったという苦い経験があるからだ。
(…相変わらず、私が書く兄はカッコ悪…(-_-;)ぼそっ )

「すまない…俺の言い方が悪かったようだな。」
 困ったように微笑みながら、涼介は自分の方に向けられている拓海の頬にキスを落として、少しずつ移動して逃げようとしていた躰を強い力で引き寄せた。
その力に驚いて自分の方を見た拓海に、目で逃がさないと言っただろ?と告げてやる。

 拓海はまだまだ甘い。この場所で、この男に死角があると本気で思っている辺り、やはりかなりの天然ボケだ。

「走りたいと…思ってるわけじゃないさ。今の自分の位置を俺は気に入ってるよ。」
 何度も言ってるだろ?と囁くと、拓海は悲しそうな顔で涼介を見た。
その顔がまるで我が儘を聞いて貰えなかった子供のようで、少しだけ涼介の胸も痛む。

 慰めるように、今度は両方の瞼に小さなキスを落として涼介は言葉を続けた。
「それに…タガが外れたのはバトルの興奮のせいだが、拓海を抱きたい理由は何時だってたった一つだけだ。」
 その言葉に、拓海はキョトンとした。
もう何度も言ってるのに、どうやらこの恋人はまだ解ってくれていないらしい。
その事に少しだけ切なくなって、涼介はもう今夜は絶対逃がさないと心で決めた。
(勝手に決めるなーっ(>_<)←絶叫)

「好きだよ。」
 いつものようにあっさりとそう言われて、拓海はまたキョトンとした。今度はコトリと首を傾げてまでいる。
「拓海が・・・好きなんだ。理由はただ、それだけだよ。」
 もう1度、今度は切なげな表情で真っ直ぐに拓海の瞳を見つめて言った涼介に、拓海はぎゅっと唇を噛みしめた。
 ああ、また自分の負けだ…と、そう思った。
狡いと思う。悔しいと思う。なのに、どうして、こんなにもこの人を好きだと思ってしまうのだろうか?
 涼介のように言葉で伝えることが、拓海にはなかなか出来ない。その事も悔しい。
そんな事を思いながら拓海は降りてくる唇に、そっと瞳を閉じた。

───もう1度、初めのキスから。

 軽く触れ合った唇は、ノックのようなもの。
自然と綻んだ唇に微笑して、涼介は今度はしっとりとその柔らかな唇を塞いだ。
「・・・んっ・・・りょ、りょーすけさん?」
 最後にもう1度だけ、ホントにやる気?という顔をした拓海に「どうしてもイヤか?」と小声で尋ねてみせる。断られるなんてちっとも思っていない顔で。
 その余裕の顔にまた少しムカついて、でも、求められるのは嬉しくて・・・。
拓海の心中もなかなか複雑なのである。

 拓海は小さく溜息をついて、お手柔らかに…と呟くと、伸び上がって涼介の唇に触れるだけのキスを返した。柔らかくて暖かくて、情欲の匂いのしない小さなキス。拓海らしいキスだけど涼介には少し物足りない。
 ・・・が、ともかく、これで話は決まりである。
涼介は嬉しそうに笑うと、「ま、善処するよ…」と明確な返事を避けて返した。こういう辺りが、ホントに狡い男なのだ。

 その返事に何やら涼介の意図というか企みのようようよモノが隠れている気がして拓海は聞き返そうとしたのが、当然のように涼介に唇を塞がれて言葉を発する事は出来なかった。

「んっ……はぁっ…ん…っ…」
 口腔をいささか乱暴に探られて、あっという間に拓海の息は上がってしまった。
涼介のキスは、その静かな外見に反して熱くて激しい。頭の芯がぼうっと痺れてしまって、すぐに何も考えられなくなってしまう。
 いつの間にか誘い出されて絡めていた舌を吸われて、拓海は小さな喘ぎ声と共に、甘い吐息をこぼし始めた。
 
 こういう時の拓海の声はとても甘く艶やかで、涼介の大のお気に入りだ。息苦しさに潤んだ瞳で、それでもうっとりと自分を見つめてくる拓海に涼介はニコリと微笑んだ。

・・・ホントは誰にも聞かせたくないけどな・・・

 心の中でこっそりとそんな事を思いながら、涼介はもう一度拓海にキスを仕掛けつつ、その躯へと指を伸ばした。

 こうして、涼介の意外な作戦は実行に移されたのである。

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