アマチュア無線用語集

交信編


cfm
   confirm の略。確かめる、確認するという意味。たとえば、DXCCなどのアワードでは、QSLカード(交信証)を
  受け取って、交信したという事実を確認することをいう。
CQ
   不特定多数の人に呼びかけるときに使用する言葉。この「CQ」という言葉は、アマチュア無線の代名詞にも
  なっている。
CQ○エリア
   特定のエリア(○にはエリアを表す1〜0の数字が入る)の人だけに応答して欲しいときに使用する言葉。「C
  Q1エリア。こちらはJA3○△□・・」というように使う。
CQ○メーター
   運用している周波数帯を示しながらCQを出すときに使用する。○には周波数帯を示す波長を表す数字が入
  る。2メーターなら144MHz帯、6メーターなら50MHz帯、40メーターなら7MHzという具合である。
CU again
   CUは 「see you 」のこと。CW運用時に使う短縮された慣用句のこと。
FB
   Fine Business の略。「良い」「素晴らしい」という意味で使われる無線用語。「今日のコンディションはFB(良
  い)ですね」などと使われる。
JD
   アマチュア無線では、世界を国家による区別だけではなく、「エンティティ」という区分で分けている。現在(2
  004年5月)、335のエンティティがあるが、日本はJA、JD1(小笠原諸島)、JD1(南鳥島)の3つのエンティティ
  に分かれる。
OM
   Old Man の略。アマチュア無線経験の豊富な人のこと。コールブックの最初に掲載されている2文字コール
  の人などは敬意を持ってみられるようだ。

QSLカード
   交信が成立したことを証明するカードのこと。アマチュア無線局によって、任意に発行されている。
QSLマネジャー
   実際に運用している局に代わってQSLカードを発送したりする人のこと。無人島での運用やペディションな
  どでは、QSLマネジャーを置くことがある。このときは、オペレーター宛ではなく、QSLマネジャー宛にカードを
  送付する。
QSO
   アマチュア無線で交信することを表すQ符号。「交信する」というよりも「QSOする」という言い方をよくする。
RST
   Readability(了解度)、Signal strength(信号強度)、Tone(音調)を評価し、それぞれ数字で表す。R(了解
  度)は1〜5、S(信号強度)とT(音調)は1〜9で表す。なお、RSTで表現するのは電信で、音声通信(電話)
  はRSだけで表現する。
SASE
   Self Addressed Stamped Envelope の略。英語読みで「セイス」、日本語読みで「サセ」という。QSLカード
  (交信証)を送るときに、自分の住所・氏名を書き込んだ返信用封筒に切手を貼った封筒を同封し相手に送
  れば、手早くQSLカードが入手できる。
XYL
   結婚している女性を表す無線用語。「YL」はYang Lady の略で、若い女性のことだが、「X」を付けて「かつ
  て」、「昔」は若かった女性というところから、結婚している女性、つまり「奥さん」を指すようになった。
アイボールQSO
   アイボールは「目玉」の直訳語、QSOは交信することのQ符号。QSOを省略して「アイボール」とも言う。アマ
  チュア無線で交信するのではなく、実際に会って話をすること。モービル運用などで交信中にたまたま近くに
  いることが分かったとき、「それではアイボールでも・・・。」のように使う。
空きチャンネル
   VHF帯やUHF帯で使われる言葉で、「現在、使われていない周波数」のことを指す。VHF帯やUHF帯のFM
  モードでは、20kHz間隔で交信周波数が設定されているため、「周波数」ではなく「チャンネル」という言い方
  をする。
アクセス
   アマチュア無線では、レピーターや通信衛星などに接続することを「アクセス」という。
イッチョンチョン
   144MHz帯のこと。数字の部分をもじって、こう呼んでいる。144MHz帯の波長が2mであることから、「ツー
  メーター」と呼ぶこともある。
エイティ・エイト
   「88」と表記。女性の無線局に対して、交信を終わるとき、「さようなら」の意味で使われるコード。もともと
  電信(モールス符号による通信)で使われていた「love and kisses」を意味するコードがそのまま電話(音
  声による通信)で「エイティ・エイト」と発音され、使われるようになった。
エリア
   コールサインを割り当てるのに、日本を10のエリアに分割。関東地方がエリア1、東海地方がエリア2、近
  畿地方がエリア3、中国地方がエリア4、四国地方がエリア5、九州・沖縄地方がエリア6、東北地方がエ
  リア7、北海道地方がエリア8、北陸   地方がエリア9、信越地方がエリアO(ゼロ)となっている。
エリア1
   エリア1は関東地方。関東総合通信局が管理している。
   東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県の1都7県である。
エリア2
   エリア2は東海地方。東海総合通信局が管理している。
   愛知県、静岡県、岐阜県、三重県の4県である。
エリア3
   エリア3は近畿地方。近畿総合通信局が管理している。
   大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県の2府4県である。
エリア4
   エリア4は中国地方。中国総合通信局が管理している。
   広島県、岡山県、山口県、鳥取県、島根県の5県である。
エリア5
   エリア5は四国地方。四国総合通信局が管理している。
   香川県、徳島県、高知県、愛媛県の4県である。
エリア6
   エリア6は九州地方と沖縄地方。九州総合通信局が管理している。
   福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、宮崎県、大分県、沖縄県の8県である。
エリア7
   エリア7は東北地方。東北総合通信局が管理している。
   青森県、秋田県、岩手県、宮城県、福島県、山形県の6県である。
エリア8
   エリア8は北海道地方。北海道総合通信局が管理している。
   北海道の1道である。
エリア9
   エリア9は北陸地方。北陸総合通信局が管理している。
   富山県、石川県、福井県の3県である。
エリアO
   エリア0は信越地方。信越総合通信局が管理している。
   新潟県、長野県の2県である。
応答
   相手局の呼び出しに応えること。
オーバー・シーQSO
   海外のアマチュア無線局と交信すること。
オーバー・シーズ
   英語で、「Over Seas」。海外のアマチュア無線局のこと。
オープン
   電波が伝わって行く(伝搬)コンディションが上昇し、これまで交信できなかったような遠方の局との交
  信が可能になること。たとえば、「0エリアがオープンしました。」のように使う。
オール・コピー
   交信しているときに、相手局のコールサイン、名前、運用場所、RSレポートなどすべての情報が確認
  できたという意味で使う。
オン・エアー
   On the Air の略。一般的には、放送局が放送することをいうが、アマチュア無線では、電波を送信す
  ることをいう。
カーチャンク
   英語でKerchunk。使おうと思うレピーターに対して、電波を送信し、アクセス出来るかをチェックするこ
  と。 何度も繰り返すと、レピーターの利用者に迷惑をかけるので、注意すること。
各局
   ほとんどの場合、「皆さん」という意味で使うことが多い。何人かでラウンドQSOを行っているとき、「各
  局。こちらはJH3・・・。JA3・・・どうぞ。」というように使う。
カブリ
   交信中に近接した周波数の電波が混信してきたり、同一周波数を使っている他の局の電波が混信し
  てきたりする現象。
クラブ・コール
   クラブ局(社団局)のコールサインのこと。エリア番号に続く文字(サフィックスという)の最初が「Y」か
  「Z」になるように割り当てられている。
ゲスト・オペレーター
   訪問者(ゲスト)が「無線従事者免許証」を持っていれば、訪問先のアマチュア局(ホスト局)の運用を
  することができる制度。ゲストは、自分の資格の範囲内で、かつ、ホスト局の免許の範囲内で運用しな
  ければならない。この制度は、平成9年2月24日付で施行された。
現着 <BR>   
   モービル局が目的地に到着したことを表す俗語。もともと、警察無線や消防無線で使われていた用語
  である。
交信周波数
   交信している周波数のこと。SSBモードやCWモードでは、使用中の周波数そのものだが、FMモードで
  は、呼出に使用するメインチャンネルに対して、交信に使用するサブチャンネルをこう呼ぶ。
コールサイン
   JA3○○○(英字3文字)など地方総合通信局から割り当てられたアマチュア無線局の識別符号。割り
  当てられたコールサインは世界中でただひとつ。同じものはない。
コマーシャル
   交信しているときに使われる「仕事」のことを指す俗語。仕事場を「コマーシャル・ベース」ということもあ
  る。
コンディション
   電波の伝わる状態をいう。HF帯では電離層の状態が悪いと電波が遠くまで届かないことがあり、VHF
  帯やUHF帯のDX(遠距離交信)では、天候状態によっても左右される。
コンピューター・ログ
   ログは交信を記録する業務日誌のこと。手書きのログが一般的だったが、コンピューターが普及し出し
  た頃から、パソコンでログを管理する人が増えた。交信する回数が多い人には、前回の交信記録が即
  時に検索できるので特に便利。「HAMLOG」などのソフトが無料で入手できる。
ゴーキュウ
   RSレポートの最良の状態を表す「59(ファイブナイン)」を日本語読みしたもの。
シグナル・レポート
   交信している相手の受信状態を明瞭度(Readability)と信号強度(Signal Strength)でレポートすること。
  「RS59(ファイブナイン)」などと表現する。FMモードの交信で、「メリット○(○には1〜5の数字が入る)」と
  いう言い方をするが、これとは別もの。CWでは、これに音質(Tone)が加わり、「RST599(ファイブナイン+
  ナイン)」などとなる。
セブンティ・スリー
   「73」と表記。交信を終わるとき、「さようなら」の意味で交換される言葉。もともと電信(モールス符号に
  よる通信)で使われていた「Best regards」を意味するコードがそのまま電話(音声による通信)で使われ
  るようになった。
WX
   Weather(気象)の電信用略語が、電話でも使われるようになったもので、天気のことをいう。
スケジュールQSO
   クラブ局やグループ同士で行う、時間を決めた交信のこと。
ストローク
   移動運用時にコールサインの後ろに付ける「/(斜線)」のこと。たとえば、JH3○○○(○○○には3文字
  の英字が入る)が関東地区で移動運用するときには、「/1」を付けて「ジェイ・エッチ・スリー・マル・マル・
  マル・ストローク・ワンー」という。「ストローク」という代わりに「ポータブル」ということもある。
チャンネル・チェック
   自分が送信することによって、他局に妨害を与えるかどうかを確認するときに使われる言葉。電波法で
  は、一定時間受信して交信が無いことを確認すればOKである。
珍局
   滅多に電波の出ない国(カントリー)や地域の無線局こと。アワードを狙うアワード・ハンターにとっては、
  珍局と交信することが無上の喜びであり、アワード獲得の重要な要素となる。


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