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日本蒸留酒酒造組合は、平成18年度の酒税改正に向けて、蒸留酒業界の酒税制度に関する要望事項を次のように発表し、「現行酒税分類差等課税制度の維持」「焼酎甲類と合成清酒の減税」などを強く訴求している。
【現行の分類差等課税制度の維持を】
酒類を原材料、製造方法、成分規格に着目して分類し、分類ごとに消費者の担税能力を考慮して課税するという分類差等課税制度は、わが国に根付いた合理的な制度であり、変更する必要はない。不都合が生じた場合は、その箇所を部分的に修正して対応すべきものと考える。
(1)「焼酎」という種類と、「甲類」「乙類」という品目を残してほしい=焼酎はわが国固有の酒類で、他の蒸留酒とはルーツ、製造方法、度数などで大きく異なっている。また、焼酎甲類と焼酎乙類は、それぞれ製法・品質をはじめ、歴史、文化、飲用形態に至るまで全く異なる独自の酒類だ。これらの名称は、消費者の商品選択基準としても定着しており、長年、消費者が慣れ親しんだ名称をなくす必要はない。
(2)「合成清酒」を独立した種類として残してほしい=合成清酒は、わが国で60年以上、その固有の味わいおよび性質により、独自のカテゴリーとして消費者に愛飲されてきた酒類で、長年、消費者が慣れ親しんだ名称をなくす必要はない。
(3)焼酎甲類と合成清酒の減税を=わが国の税負担の伝統的な考え方である応能負担の原則に立って、現行制度を維持しながら、大衆酒である焼酎甲類と合成清酒の減税について検討してほしい。
【比例逓減税率の適用範囲は、現状にとどめてほしい】
欧米諸国の規定では、ウイスキーはアルコール度40度以上、スピリッツはアルコール度37・5度以上でなければならないと定められている。一方、わが国の酒税制度では、ウイスキーもスピリッツもともに37度未満には比例逓減税率を適用しない(度数に比例して税額を下げない)こととされており、これにより国際的な整合性が保たれている。
仮に、アルコール度37度未満のウイスキーおよびスピリッツにも比例逓減税率の適用を拡大した場合には、欧米諸国では存在し得ない低いアルコール度数のウイスキーおよびスピリッツが、低い税額の適用を受けて低価格で商品化されることになる。このことは輸入品を不当な競争条件下に置くことになるため、諸外国から「国産品保護」や「貿易障壁」などといった非難が発生し、新たな国際問題に発展する公算が極めて強いと認められる。
【製造免許は、現状の種類・品目に基づいた区分を維持してほしい】
現在、製造免許は種類・品目別に付与されており、これによって各業界の適正なすみ分けがなされている。特に中小企業者の多い酒類については、種類・品目別に需給調整要件を設けることで、酒税の保全が合理的に全うされている。例えば、焼酎甲類の中小企業割合は92%、合成清酒の中小企業割合は90%。酒税の保全の観点から、今後も現状の種類・品目に基づいた製造免許の区分を維持することが必要であると考える。