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日本酒造組合中央会は2月9日、全国評議員会を東京・一ツ橋の如水会館で開き、平成18年度事業計画案、同予算案、各委員会の平成16年度活動内容および17年度事業計画などについて評議員の意見を聞いたあと、酒造業界が抱える重要問題に対して評議員から意見、要望、提案が開陳された。今年度における最重要問題である平成18年度の酒税改正問題について、中央会は「清酒の減税を勝ち取り、清酒の需要振興に結びつく酒税改正を強く訴求するべく、できるだけ早急に検討し、対応に万全を期する」との方針を示した。
今回の全国評議員会は冒頭、辰馬章夫会長があいさつの中で、次のように酒造業界の最重要課題の主旨を訴求した。
(1)日本酒の需要動向は、依然として減少傾向が続き、憂慮しており、全酒類中のシェアが10%を割り込む状況をなんとしても回復しないと、国酒としての存在感がないので、日本酒の需要振興を最重要課題として取り組みたい。幸い焼酎乙類は、需要堅調に推移しており、日本酒とともに相乗的に発展するよう念願している。
(2)酒造業界における一番の関心事は、平成17年度税制改正で、政府税制調査会、与党税制協議会から酒税制度の改正が提起されていることだ。与党の17年度税制改正大綱によると、「酒類間の税率格差の縮小と酒類の分類の簡素化を図る方向で、酒税制度の全般的見直しを行うこととし、平成18年度税制改正までに結論を得る」と提言されている。この大綱を踏まえて、日本酒業界の深刻な現状にかんがみ、現在の閉そく状況を打破し、酒造業界の活性化、新しい展開の始動を実現するには、この機会を千載一遇のチャンスととらえて、酒税制度の全般的な見直しがなされる際に、業界のインフラである酒税制度の中で、国酒たる清酒の確たる位置付けがなされ、酒造業界の発展につながっていくよう最優先、最重要の課題として業界一丸となって、主体的かつ積極的に取り組んでいくことが重要だ。過去の税制改正で提起された酒類の分類に関する議論でも、“清酒”とは何か、“日本酒”の定義をいかにするかが論議され、これに関連してアルコール添加をどのように扱うかなどが議論、検討されてきたが、これまでの議論の決着が業界に迫られると思われ、待ったなしの対応が求められる。
(3)日本酒の需要開発事業のOsakeテラピー活動は、中央会と地方が連動し定着、普及に取り組みよう強く要望したい。日本酒で乾杯推進運動も、全国酒造組合、連合会と各組合員が各地の行政機関と、その関係諸団体に対し提案をし、賛同を得るよう働きかけて全国運動を立ち上げるよう協力を望む。
次いで、浅見副会長が同日の評議員会での評議員からの意見、要望などについて次のように説明した。
(1)酒税制度の改正については、特に中味について議論はなかったが、一部日刊紙が誤報しているように、清酒はビールのような高い税率はもってのほかであり、日本酒は減税こそあれ、増税はあり得ないので、これにはしっかりした対応が必要だ。
(2)今後の酒税改正では、酒類の分類、グループ分けの中で、清酒がどこに入るかは、極めて重要な問題であり、別枠にして清酒の減税を勝ち取らねばならない。担当委員会でとりまとめを行い、はっきりと戦略を打ち出していく必要がある。
(3)本醸造酒の定義の改正問題は、引き続き検討すべき課題で、本醸造酒は特定名称酒の中のボリュームゾーンなので、コンセプトなどを確立する必要がある。
また、酒税改正問題について大沼副会長(制度委員会担当)は、「清酒の消費が大変低迷しているので、税制で清酒の需要振興に資するようにしてもらいたい。制度委員会はこの夏までには何とか考えをまとめ、合意を得て、秋口には組合員に明らかにしたいと思う」と述べた。
評議員から開陳された主な意見、要望は、“1”日本酒の需要開発は、季節性、多様性を考えたキャンペーンを考えよ。海外への日本酒のプロモーションの積極化、きき酒選手権大会の世界化のほか、日本酒で乾杯運動と需要開発活動を連動させよ。それにはツールが必要(たとえばホテル関係など)“2”大型酒類小売店の小売免許方針で、免許取得後3年間は500ML以上の清酒は販売できないことになっているが、これを緩和せよ。また、通信販売免許も緩和が必要だ--の意見のほか、規格統一300MLRびんの普及状況は現在、1095万本が使用されているが、年間3千本くらいを活用するよう、辰馬会長から要望された。
なお、平成17年度から焼酎乙類とみりん2種の会費負担基準を改定し、均等割は清酒と同額とし、数量割は現行どおりとする、ことも発表した。