
8「旬を食べよう!B 四季の魚」
昔から、3月3日のお雛さまの料理というと、チラシ寿司にハマグリのお吸い物というのが定番ですが、これにはキチンとした訳があるのを知っていましたか? ハマグリなどの2枚貝は貝合わせという昔の遊びにも使われるように同じ物でないときれいに合わない事から夫婦円満に、というのがひとつ。もうひとつは魚介類にも旬があり、冷蔵技術が発達していなかった昔は、その時に一番美味しい旬の魚介類をトレトレのキトキトで食べていたわけですけど、旧暦の3月3日頃は、ちょうどハマグリの一番美味しい旬にあたるからなんですよ。今でもお雛さまのお料理に、その名残があるんですね。
南北に細長い日本の回りは全て海ですが、南から北に向けて伸びる黒潮(日本海流・暖流)と、北から南に向けて伸びる親潮(千島海流・寒流)という、大きな2つの海流が南北から伸びていて、それがちょうどぶつかるのが、東北の気仙沼沖あたり。海流がぶつかることで暖流、寒流の両方に住む魚を捕ることができるわけです。また魚の餌になるプランクトンも豊富なので、魚たちもグルメになって太っていますから、この方面に旅行に行ったら、ぜひ美味しい魚を食べてくださいね。
人間のように国や県といった区分のない魚達は、太平洋岸を南北に走る2つの海流に乗って自由に行き来して回遊しています。ですから、下の季節別の旬の魚を見ていただくと春と秋の両方にカツオが入っていて「あれ?」と思われるかもしれませんが、春に四国沖で捕れる初ガツオは、例えるならピチピチのギャル。これから社会人になる女子大生と言った所でしょうか。それが、美味しい餌の豊富な黒潮に乗って北に向けて旅をし、プランクトンをたっぷり食べ、秋になってまた南に向けて戻ってくる頃には、油の乗った大年増。これを戻りガツオといって、初夏の初ガツオより、好きな人も多いですね。
こういった回遊の他にも産卵期や、種類によっては季節により食べない方が良いと言われている物もありますから、魚介類も旬を覚えて、一番美味しい時期に、美味しくお安くいただきたいものです。もっとも産卵期などで食べない方が良いような魚は、店頭に並びませんが・・・。
おすし屋さんの湯のみなどで、魚の名前がたくさんプリントしてあるものがありますね。当て字のものも多いので、全部覚える必要はないのですが、魚偏に春で「鰆(さわら)」、魚偏に秋で「鰍(かじか)」、魚偏に冬で「このしろ」などは、旬の季節を表現しているのではないでしょうか。また、魚偏に青で「鯖(さば)」、や魚偏に旨で「鮨(すし)」などは、見るだけでイメージが広がる漢字ですね。
四季があるとともに、周囲を海に囲まれた日本に感謝です!!
●春の魚介類(3〜5月) 
きす、白魚、さより、真鯛、かつお、あおりイカ、けんさきイカ、ホタルイカ、ヤリイカ、アサリ、あわび、ひじき、ワカメなど
●夏の魚介類(6〜8月) 
いなだ、かんぱち、しまあじ、すずき、ひらまさ、鯵、こはだ、赤イカ、昆布、ひじきなど
●秋の魚介類(9〜11月) 
かつお、さば、さんま、まいわし、すみイカ、イセエビ、芝えび、毛がに、帆立貝など
●冬の魚介類(12〜2月) 
たら、アンコウ、あいなめ、あまだい、ひらめ、ふぐ、ぶり、本マグロ、さば、ヤリイカ、アマエビ、イセエビ、芝えび、毛がに、ズワイガニ、松葉ガニ、渡りガニ、青柳、赤貝、牡蠣、サザエ、平貝、つぶ貝、とこぶし、とり貝、ばい貝、ほっき貝、みる貝、ハマグリ、サバなど
※初鰹や戻り鰹、秋サバや寒さばなど、美味しい時期がいくつかあるものは、一部重複しています。
※文責はドロシーです。間違いにお気づきの場合はメールでお知らせください。
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