厨房夜話1

1.「初めての料理」

子供の頃、私の家では両親がフルタイムで仕事をしていて、時には仕事の関係で予定外に帰りが遅くなる時もありました。事前に母親の帰りが遅くなる事が分かってる時には、料理が出来ていたり、食材が用意されていたと思うのですが、ある時、予定外に母親の帰りが遅くなり、料理や食材が用意されていなかったことがありました。記憶に無いのですが、この時以前は父親が作っていたのだと思います。

予定外だったので冷蔵庫の中にもたいしたものは無く、見つけ出したのは買い置きの玉葱とサバの水煮缶詰のみでした。そこで作ったのが、玉葱を半分に知った上でザクザクと厚めに切り、ザッと油で炒めた中にサバの水煮缶を入れ、醤油と酒、少量の酢で味をつけたものでした。結構美味しかったですよ。今ならツナ缶になるのでしょうか? 子供の初の料理にしては、小洒落たものを作ったものです。キャンプのカレーライスじゃない所が、料理情熱家としての片鱗だったのでしょうか。

初めての料理がこう言うものだったので、今でも「何を作るからあれとこれを買って来て」という料理より、冷蔵庫の中を睨んで、何があるかを見てから作るメニューを考えるという料理の方が得意です。

仕事でフリーになって以後は、家に居る時間が長くなったので、オーガニックの宅配野菜「らでぃっしゅぼーや:http://www.radishbo-ya.co.jp/」を取り始めました。この会員制有機野菜宅配システムの事は、ごく初期の頃に神戸の友人が取っていたので以前から知っていたのですが、家に帰って寝るだけ、という残業の多い会社員生活だったので、フリーになって念願がかなったという訳です。

らでぃっしゅぼーやは「畑にお任せ」というシステムで、契約農家が契約栽培した野菜が申し込んだコースによって量や種類を変えて1週間分宅配されてきます。このため家の冷蔵庫は配達される火曜日に満員になり、以後順にちびちびと使っていくので月曜に向けて減っていくことになります。

このシステムは慣れない人には大変かもしれませんが、「自家野菜を食べて育ち、冷蔵庫を眺めてから料理に掛かる」という私には合っているようで、以後10年間続いています。私は決して「らでぃっしゅぼーや」の宣伝担当ではないし、仕事のスタイルや好みによってむき不向きがあると思うので、誰にでも向くというものでもないのでしょうが・・・。