雑賀衆の芽衣「土佐・中富川の合戦」をダイジェスト版で公開します。
本作はネーム(絵・コンテ)のみの制作なので、雑な作画となっていますが御了承下さい。

決着
(ネーム58、59ページ)

信親に支えられながら撃った鉄砲の弾丸は十河存保の額を捉えたが、兜に跳ね返された。
「少し遠かったか・・あの時、逃がしてくれたお返しにしとくよ。」
致命傷を与える事は出来なくても、狙い続けた敵の大将に命中させた事は、芽衣にとって充分に勝利といえるものだった。
 兜の前立てを弾き飛ばされた十河存保は言葉を発する事ができず茫然と座り込んだままだった。

 芽衣は信親の腕に抱えられたまま本陣に到着。意気揚々と鉄砲を掲げた。元親達、長宗我部軍は笑顔で迎え、大きな歓声が沸き上がった。


 その後、水が引き長宗我部軍は攻城戦を開始。十河存保は城を脱出して讃岐(香川)へ落ちのびた。
天正10年(1582)、長宗我部元親は阿波(徳島)を平定。勝瑞城攻めには雑賀衆の援けもあり大いに意気が上がったという。

 

芽衣、凱旋 (ネーム61ページ)

 鈴木家の家紋「ヤタカラス」を掲げた軍船が紀伊、雑賀に到着。港には芽衣の父で雑賀衆の頭領、孫一も出迎えていた。
「父上ー、ただいま帰りましたー。これ、お土産!土佐のお酒・・。・・!」
芽衣は孫一が睨みながら無言で向かってくるのに気がつき、『戦より、こっちの方が恐いかも・・。』と恐怖に青ざめた。
「バカ者がぁ!心配かけおって!」
孫一は大声で叫びながら芽衣を抱きしめた。怒られるとばかり思ってた芽衣は素直に謝った。
「お前さえ無事なら何も言わん・・。」
娘を想う父の寛大な言葉を聞いた途端、芽衣は安心したように孫一を見上げた。
「それは良かった!実は父上の鉄砲を土佐の若殿にあげちゃったの。」
孫一は固まった。

 「この鉄砲、雑賀に返した方が良くないか・・。」
長宗我部信親は芽衣が孫一から奪い持ってきた鉄砲を手にして呟いた。
「いいから貰っておけ。女心が解らんとは鈍感な奴め。」
元親は純粋すぎる息子に少々困りながら言うが信親はまだ気付かないため更に続ける。
「雑賀の姫か・・芽衣殿は良い娘なのだが、あれでは信親が尻にしかれるな・・。」
「何の話ですか!?」
「一応お前の嫁候補に・・。」
長宗我部軍は讃岐を平定するため行軍を続けていた。

 その頃、芽衣は孫一の脚を揉みながら機嫌をうかがっていた。
「土佐に用がある時は申しつけ下さいな。お正月の挨拶とか。」
「だったら、もっと強く揉まんか!そしたら次は耳かきな。」
土佐へ援軍に行く条件として初めに約束した『戦以外は女らしくする』を実践する芽衣であったが、長続きするかは定かではない。

(終わり)

 

雑賀衆の芽衣 「土佐、中富川の合戦」 ダイジェスト版を見ていただき有難う御座いました。
これを機会に「雑賀衆」や「長宗我部」に興味を持っていただけたら幸いです。

主人公「鈴木芽衣」はオリジナルキャラクターなので自由に話を作れますが、この続きは多少構想があるものの未定です。
客観的に見てみると四国の戦国物では少し地味な漫画かなと思いました。商業誌向きではないかな?
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