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佐々木ヴァイオリン製作工房で勉強することが決まってからの約3ヶ月間
 作業机などの工房の設備がある程度整ってからは、パソコンの組み立てを始めました。ちなみに、僕はその時点ではパソコンは大学の授業でちょっとやっただけで、ほとんど知識が無い状態でした。でも、このことをやったおかげでパソコン=分からない、というものが随分と和らいだように思います(まだ分からないことばかりですが…)。パソコンを組むということを実際に自分でやってみることで、パソコンのだいたいの構造や、それが何のために必要かといったことが、何となくでも理解することができて、パソコンの操作にもそれをシンクロさせて考えることができるようになった気がします。こうしたことからも「まずやってみる」ことの大切さを知ることができました。このホームページもその辺の意味合いは、きっとかなり大きなものとなると思っています。

 パソコンが一段落ついてからは、自分の道具を徐々にそろえ始めました。これらの道具は自分の使いやすいように調整したり、作ったりします。下の写真は、シュニッツァーという刃物で、刃が減ったら柄から刃を出して使っていくものです。そのために、ゆるすぎでもなく、きつすぎでもない柄をつくる必要があります。刃の入る部分の加工はかなり慎重に削っていきました。工房での作業は、かなりの集中力を必要とします。     
 上の写真からも分かるように、この柄の部分を作る時、親方はとても良い木材を使わせてくれました。親方は、いろいろなものを惜しみなく与えてれます。こうした恵まれた環境の中で勉強ができることは、とても幸せなことです。

 他にも親方は、僕に将来独立してやっていくだけの能力をつけさせるために、毎日いろいろな課題を与えてくれます。その一つに、パソコンを使ったベリヒト(製作日誌)の作成があります。ベリヒトは、各作業行程を後で見て分かるように、とても細かくつけていきます。全く初めての人が見ても、分かるくらいのものでないと、1年もしたら分からなくなってしまうからです。僕は、デジカメで撮った画像や、Illustratorで描いた図なども使っています。この図を描くという作業は、ものすごくエネルギーが必要です。このような作業を実際自分でやってっみることで、親方の本やホームページがどんなに手の掛かっているものであるかということが、実感として味わうことができます。今は作業をしたら、ベリヒトを書いてそれが終わったら又作業をして、というよう感じでやっています。
 僕は、2001年2月から親方(僕は師である佐々木朗氏を、このようにお呼び立てしています)の工房での勉強を始めました。ここでの勉強を始めるにあたって、まずやったことは高円寺での部屋探しでした。雪の日に探しまわった甲斐あってか(不動産屋さんには、ずいぶん迷惑だったと思いますが…)親方の工房まで自転車で5分弱のところに部屋を借りることが出来ました。そうして、そこを拠点とする生活が始まったわけです。

2月の半ば、工房に通うようになってからは、まず自分が使う作業机などを作ることから始めました。こうした作業の中でも、親方の道具の使い方や、作るにあたってのアイディアなど、勉強になることばかりでした。同じ道具を使っても技術のある人と無い人とでは、出来上がるものが全然違うということが、この時から感じられました。
左:僕が使っている作業台です。
右:道具もだんだんと、そろえていってます。