SS…豹馬


 オレの操るバイクが、サーキットを駆け抜ける。
 長い直線を抜け、カーブにさしかかった。
 結構、角度のきついカーブだ。 気を付けねぇと、コケること間違いなし。
 オレは、慎重ににバイクを操作した。 ココでコケたら、苦労が水の泡。
 コースレコードもおじゃんだ。
 追走してくる、バイクが、オレを抜きにかかる。
 ふんっ、こんな所で抜かされるもんか! 葵 豹馬をナメんじゃねぇっ!!


 ブレーキ、クラッチ、アクセル。
 全てを絶妙なタイミングで操る。
 よしっ、いける!


 ドカァンッッ!

 追走していたバイクがクラッシュした。
 へっ、オレをこんな所で抜こうなんて考えるからだぜ。 自業自得だな。
 このカーブをこのスピードで走れるのは、他でもない、このスピードの天才、葵 豹馬だからだぜ!




 「だぁぁっっっ! またコケたっ(>_<) 何でやねーんっっ?!」
 「いつも同じ所でコケますね」
 「要するに、操作ミスなんでしょ?」
 「あっさり、このカーブば攻略出来る豹馬しゃんは、やっぱりたいしたモンばい」
 オレの隣で、十三が大声を上げつつゲーム機のコントローラーを投げ出した。
 俺達の後ろじゃ、事の成り行きをちずる、大作、小介の三人が見てる。
 ったく、危ねぇなぁ。 もう少しでコントローラーが当たる所だったじゃねぇか。
 「ま、当然だな。 体が憶えてんだよ。 どのタイミングで、どんな操作すりゃいいかってね♪」

 へへっ。 例えゲームでも、バイクレースでオレが負けるかよ。
 まだまだ甘いぜ、十三( ̄ー ̄)
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SS…十三


 照準の先には、次のターゲット。
 ユラユラ揺れとるけど、ワイにとっては、大した揺れやない。
 他のヤツにとっては、どうだか知らんけどな。


 揺れのリズムを読んで、角度と距離を測る。
 『角度と距離さえ読めるようになればええのや』
 ワイの、一番最初の射撃の師匠の言葉や。
 この言葉を思い出して、危機を脱した事もある。 射撃の基本の一つ … 忘れたらアカン事や。


 ターゲットまでの距離、角度 … よぉっし、OKやっ!
 トリガーをゆっくり絞る。
 一気に引いたらアカン。 照準がブレたりする事があるのや。
 よっぽどの場合以外は、ギリギリまで、ゆっくり絞る。
 ターゲットの揺れを考慮して、照準を合わせて … 今や!


 パアンッ!



 「よっしゃ、特大チョコ、ゲットや!\(^o^)/」
 「やったぁ、十三さん!」
 「さっすがぁ! 射撃の天才!!」
 隣で見とった金太と知恵が、手放しで喜ぶ。
 その両手には、今までの戦利品が、いっぱいや(^ー^)


 「兄ちゃ〜ん、もう勘弁してくれや(TヘT)」
 屋台のオッちゃんが、ことごとく景品取られて、半泣き状態や。
 「何言うとんのや! あと5発、残っとんのやで」
 金太と知恵の分、1人10発ずつ、計20発のコルク弾。
 15発使って、外したんは1発も無し! さすがワイや♪


 「十三に射的はな〜」
 「もう、全部景品取って下さいと言ってるような物よね(苦笑)」
 「僕たちの分もやって貰いましょうか?」
 「確実に景品ば取れるばい。 ばってん、ソレでは面白味が無かよ」
 コネクションに比較的近い神社での縁日。 息抜きに金太と知恵もつれて遊びに来たんやけど、つい、夢中になってしもたワ。
 結局、屋台のオッちゃんの泣き落としで、残り4発分は、金太と知恵の許可の元、勘弁してやったんやけどな。


 例え玩具でも、遊びでも、やっぱり射撃は負けられへんワ。
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SS…大作


 オイは、ある絶体絶命に遭遇しちょった。
 どぎゃんしたら良かとね?


 “そいつ” は素早く移動する … 巧みに、こっちからの攻撃を避けちょる。
 う … も、もう、オイは体が言う事きかんばい。
 「ダ、大作サン! 大丈夫デスカ?!」
 ロペットが、オイを心配して声をかけてくれちょる。
 情けなかぁ … 。
 お虎叔母しゃんに 「それでもバトルチームの一員なんか?!」 って、言われそうたい。
 「大作くん、頑張って!」
 「せや、後少しの辛抱やで!」
 「豹馬さん、8時の方向です!」
 「ち、ちきしょうっ!」
 他のみんなも頑張ってくれちょる。 ココで踏ん張らんと、みんなの頑張りが無駄になるたい。 あ、後少し、後少し踏ん張れば … 。
 「こ、根性 … 根性 … 」
 自分で自分に励ましと活を入れる。 みんなば、信じるとよ。 根性じゃぁ、西川大作!


 「のやろぉっっっ!!」
 一際大きく豹馬しゃんが叫ぶ。 “そいつ” に向かって執拗に攻撃をするんじゃけど、 “そいつ” は素早く、なかなか攻撃が当たらんとよ。
 「だぁっっ。 しっかりせんかいっ、豹馬!」
 「るっせぇっ! んなこと言ってねぇで、テメェも手伝え!」
 「豹馬、飛び上がったわよっ」
 「うわぁぁぁっ、コッチに来るっ!!」
 小介しゃんも青ざめちょる。 オイは、もう失神寸前たい。


 「でりゃぁぁぁぁっっっっっ!!!」
 バシィッッ!!
 当たった! とうとう、コッチの攻撃が当たったばい!
 豹馬しゃん、凄か。 かなりのスピードで飛んでる “そいつ” に攻撃を当てるのは、至難の業たい。
 その後、トドメを刺されて “そいつ” は沈黙した。


 「や、やったぜ … 」
 ゼイゼイと肩で息をする豹馬しゃん。 凄い一戦じゃった … 。
 オイからも一気に力が抜ける … 。






 「だ、大作ぅ。 大丈夫か? ゼイゼイ
 「しっかりしぃ。 退治されたで、ゴキブリ
 豹馬しゃんの手にした新聞紙でペチャンコにされたゴキブリは、ロペットが回収して捨てに行ったと。
 オイは … ほんに情けないけどぉ … 腰ば抜かして座り込んで、その光景ば見てたとよ。
 「しかし、その素早さといい、生命力といい。 『人類が絶滅してもゴキブリは生き残る』って言われるのも無理無いですね」
 「しっかり管理されたコネクションでさえ出てくるなんて … ホント、凄いわね」
 小介しゃんとちずるしゃんの言葉を聞きつつ、一生縁が切れんこつに、心で泣くしかなかったばい … 。

 ゴキブリが絶滅ばした後に、生まれたかったばい … (ToT)
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SS…ちずる


 んもうっ!
 何で、何で、何で!
 こんなに可愛い女の子がいるっていうのに、綺麗に無視してくれちゃって。
 あの人達の恋人は、別にいる … (TヘT)


 十人並みよりは可愛いつもり。
 スタイルだって … 悪くないはずよ。
 自慢の長い髪の手入れだって、結構念入りにしてる。
 仕事柄、痛みやすいから、特に気にかけてるのよ。


 あまりにも近くにいすぎるせいかしら? それとも、お転婆が過ぎる?
 でも、仕方ないじゃない。 仕事柄、おしとやかなんかにしていられないわ。 そんな事してたら、逆にに足手まといになっちゃう。
 性別の違いから、パワーや体力に劣るんだもの。 せめて、足手まといにならないように … 。
 頑張ってるのよ … 女の子らしさをかなぐり捨てて。


 小さな彼は、難しい本やパソコン。
 大きな彼は、スケッチブック。
 細身の彼は、物騒な銃器。
 気になる彼は、オートバイ。


 … はぁ …(-。-)
 戦い終わるまで無理かしら?
 別に、今すぐ彼氏が欲しいとか、そんな事は無理だって言うの分かってるから、望まないけど … つまんない … 。




 「よぉ、ちずるぅ。 ケーキ買ってきたんだけどよ、食うか?」
 「えっ?!
 「((((・ ・; な、何だよ」
 驚ちゃった。
 だってぇ、バイク遊びから帰ってきた豹馬の手に、ケーキの箱よ!
 あのあの豹馬が 、ケーキよ! どんな顔して買ってきたのかしら?


 「//// い、いらねぇなら、知恵にでも … 」
 きゃぁ。 照れてる、照れてるv
 「食べるに決まってるじゃない♪ お茶入れるわ。 一緒に食べましょうよ、ね、豹馬v」
 腕組んだら真っ赤になってる。 可愛い〜v
 チョットは、あたしの事、考えてくれてたのね♪
 アリガトvv
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SS…小介


 今まで、周りの大人と張り合っていたように思います。
 この年で、アメリカの大学に留学できたのは、持って生まれた、幸運な頭脳のおかげ。
 その事に関しては、良いんですが … 性格的には、かなり生意気と思われていたでしょうね。


 僕達が、南原博士に招集されたばかりの頃は、他のメンバーからも、そう思われたでしょう。
 ソレも仕方ないんです。
 張り合わないと、やっていけなかったんですから。 でも … 。




 「思ったんだけどよ。 小介って、最初に比べると丸くなったって言うか、子供っぽさが出てきたよな」
 「そうですか?」
 自分的には分からないですけど、他の人から見ると、そうなんでしょうか?
 「せやな〜。 第一印象は 『超クソ生意気なガキ』 やったからなぁ(笑)」
 「言い過ぎよ」
 「しゃぁないやろ、ホンマの事や」
 「だよな〜。 頭が良すぎる分、余計にだったよな〜」
 豹馬さんと十三さんは言いたい放題。
 大作さんは、あえて沈黙。 おそらく、フォローをしようとしても、豹馬さんと十三さんにやりこめられると思っての事でしょう。 正解ですよ、大作さん。


 でも、分かる気がします。
 自分でも、変わった所があるっていうの、知ってますから。
 やっぱり、皆さんのおかげですかね?
 今まで、僕の周りにいた人達とは、全然タイプの違う方達ですしね。
 それに、金太君と知恵ちゃん。
 同世代や年下の子が自分の周りにいませんでしたしね。
 いや、いた事もあるんですけど、物心付く頃くらいまでですかね?


 「まぁ、俺達が広い心で見守った事もあって、本来の子供らしさを取り戻したっての?」
 「せやせや。 いきなり大人にになったりしたらアカン。 子供時代は大切やぁ」
 「よく言うわ」
 「年の割に子供っぽい方達と一緒にいれば、自然と子供っぽくなりますよ(笑)」
 「何だと小介ぇっ」
 「やっぱり、生意気なガキやっ」
 僕も、チョットはやり返さないと。 やられるままでは、やっぱり駄目ですよね。 同じバトルチームのメンバーなんですから、できる限り対等でいたい … まぁ、年齢はともかくとして(^_^;
 そんな所に一木兄妹の横槍が … 。
 「でも、小介さんって、子供っぽいトコ、十分にあるよね。 兄ちゃん?」
 「そ〜だよな〜( ̄ー ̄)」
 Σ( ̄□ ̄;;)
 金太君に知恵ちゃん … そ、その目は、その顔はっ?!
 「「ね〜、小介さぁんv」」
 ケロットを無理矢理作らせた時のそれに似て … ( ̄Д ̄lll)
 「おっ、何だ、何だ? 金太、知恵。 何か知ってんのか?」
 「ワイらにも教え」
 あ゛ーっっ!!!
 ヤバイッ、ヤバイッッ、ヤバイッッッ!!!
 「き、金太君! 知恵ちゃん! こちらでジュースでも飲みながら、お話ししましょう!!! ね!」


 何とか、2人の口封じには成功しましたが、ケロットの改造をするハメになりました … (T_T)
 あの2人には、一生かなわないかも知れません … 。



 戦いが終わって、両親の元に戻った時。 留学先に戻った時。 かつての僕を知る人達は、今の僕を見て、どんな顔をするでしょうね?(笑)
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SS…四ッ谷


 チビリチビリと、美味い酒を楽しむ。
 う〜む … 良い酒は、じっくり飲むに限るのぉ。
 最近は、キャンベル星人の攻撃で、ゆっくり酒を楽しむ暇もない。
 親友の南原博士は、惜しくも他界してしまった為、一緒に酒酌み交わす事もできん。 1人、チビチビやるしかない。
 源さん(堀部源造 技師長)を誘っても良いのじゃが、時間が合わんしのぉ。
 ワシは慣れとるが、源さんは 「酔った状態での整備はできん」 と言って、なかなか飲もうとせんのじゃ(-。-)
 では、木兵衛さんはといえば、奥さんの百恵さんに、ばっちり管理されとって長くは付き合ってもらえんし … 。

 バトルチームの面々は、お子様じゃしのぉ。 他の職員は、ワシの事を 『ウワバミ』 じゃと言って付き合ってくれん。
 最初の内は、付き合ってくれた者もおったんじゃがの。 ほとんどの者が酔い潰れてしまって、翌日には使い物にならなくなってしまってのぉ(^▽^;
 各部署の責任者から、 「仕事に支障を来すから、職員を自分の趣味の犠牲にするのは止めてくれ」 と言われてしまった。
 しかし … 犠牲とは … 別に犠牲にしているつもりはないのじゃがの。
 酒を飲むのは、ごく一般的な事じゃろうが。 ただ … 他の連中が不甲斐ないだけじゃっ。


 で、ワシは、密かに進めている計画があるのじゃ。
 狙いを定めているのは、まず十三。 次が大作。 そして、豹馬。
 ちずるは女じゃし、小介は時間がかかりすぎる。 と言う訳で、この3人を計画に入れておる。


 「でも、いいのかよ、おっちゃん? 俺達、一応、未成年だぜ?」
 右足を立て膝にして座り、グラスを揺らす豹馬。
 「せやなぁ。 一番成人に近いワイでも、後2年あるんやで?」
 グラスの中身を傾けて、中身をチビリと舐める十三。
 「オイも、成人式は、まだ先たい」
 背中を丸めながら、グラスを両手で包み込むように持つ大作。
 「将来の為じゃ♪」
 そう、将来の為と言う事で、今からこの3人にコッソリと酒を教えておる。
 昔、グレておった豹馬と十三は、コッソリ煙草や酒をやっとった事があるようで、すんなり飲めた。
 大作も、あのお虎おばさんの血を引いているせいか、最初こそタドタドしかったが、すぐ慣れた。
 今はコッソリじゃが、2年我慢すれば十三が成人するから、堂々と付き合わせる事ができる! ソレまでに、有る程度飲めるように体を酒に慣らしておかんとな♪




 「何考えとるんですか?! この3人に飲ますとはっ!!」

 あちゃぁ … 見つかってしまった … よりにもよって源さんじゃ。 騒ぎを聞きつけて、ちずると小介もやってきた。
 「3人とも未成年でしょっ! 豹馬や十三君はともかく、大作君まで … 」
 「     何で、オレと十三は 『ともかく』 なんだよ?) でも、おっちゃんがさぁ … 」
 「言い訳無用じゃ! 勧められたからと言って、未成年の分際で、飲むバカがおるかっ!!」
 「それ以前の問題ですよ。 敵の攻撃あったら、どうするんですか? 一般の航空機のパイロットだって、常務何時間前からは飲酒禁止って規定有るでしょう? 僕たちは、いつ出撃有るか分からないんですよっ!」
 「「「「 ……… はい、ごもっともで … 」」」」


 4人で、廊下に正座させられて、こってり絞られてしまった( ̄▽ ̄;
 あれから、真面目な大作は、二度と付き合ってはくれんかった。
 豹馬と十三は、敵の攻撃があって、完全撃破した(途中で撤退されなかった)その日なら、コッソリ、程々に … 。 完全撃破出来れば、その日の内に再攻撃に来るというのは、無いからの。


 《 お酒は、二十歳になってから 》 …… 忌々しい標語じゃ。
 後、2年くらい早まらんかの?
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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 1 猫足





 ぽかぽかと日差しが暖かい。
 敵の襲撃もなく、穏やかな中、南原コネクションでは、奇っ怪な事件が起ころうとしていた … 。

 「猫ひょーま にゃぁ…」
 リビングルームのソファでくつろいでいると、何やら可愛らしい鳴き声。
 「な、何や?」
 「え?」
 「これって … 」
 「猫 … ?」
 赤い服を着て足に白いブーツのようなモノを履いた猫が居た。 が、実はソレは猫ではなかった。
 「猫ひょーま 俺は豹馬にゃっ!」
 「豹馬〜っ?!」
 「って、何やぁ、そないにちっこくなりおって! それにその耳?! そのシッポ?!」
 皆一斉に目を見張った。 確かに、ソコは先程まで豹馬が居た所。 自分のしている事に集中していたので、誰も豹馬の変化に気づかなかったのだ。
 豹馬は、猫耳が生え、シッポが生え、小さくなり、ソファにちんまりと座っていた。
 不思議な事に、服などは、体と一緒に小さなサイズになっていた。
 「猫ひょーま 知らにゃぁ! 気づいたらこのカッコだったんにゃっ」
 特にする事もなく、隣で銃の手入れをしている十三の手元を見ていただけだったので、自分の変化に気づくのが遅れたらしい。
 驚きつつも、おかしそうにしている十三に 「猫ひょーま フーッ!」 と威嚇しつつ怒るが、姿が姿なので、あまり効果がない。
 「いやぁ〜ん、豹馬、可愛い〜vvv
 「猫ひょーま ち、ちずる … 苦し … にゃ … 」
 猫姿の豹馬に、ちずるが飛びつきギュウッと抱きしめた。 頬すりもしている。
 ちずるの豊かな胸に押しつけられて、恥ずかしいのと嬉しいのと息が苦しいのが相まって、豹馬の顔は真っ赤だった。
 「(     ちずるの胸にっっ! う、羨ましいやっちゃ)」
 「大丈夫よ、豹馬。 元に戻るまで、あたしが面倒見てあげるわ♪」
 猫豹馬を抱きしめながら、いい子いい子と頭を撫でるちずる。 豹馬はこの位置がまんざらではないらしい。 大人しかった。
 「大丈夫でしょうか?」
 「どぎゃんしたら良かか、解らんばい。 ばってん、あのままじゃバトルマシンに乗るのも無理じゃけん、ほんに何とかせんと … 」
 「抱っこするのに、丁度良いサイズ♪」
 奇っ怪な事が起こったにもかかわらず、楽しそうなちずるに抱っこされたまま、豹馬はため息をついた。
 「猫ひょーま     事の重大さ、解ってにゃいだろ?)」


 「(     ワイも猫になりたい … )」
 一部、妄想している輩もいた … 。


猫足 猫足 猫足 猫足 猫足

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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 2 猫足





 「猫じゅうぞ うにゃぁっっっっっ?!」
 リビングルームで再び鳴き声が上がった。
 とにかく、このまま豹馬が猫化したまま元に戻れなかったら大変だからと、検査を受けさせようかと皆が腰を上げた時のことだった。
 「猫ひょーま な、なんにゃ、なんにゃっ?!」
 「何ですかっ、今の悲鳴(?)はっ?」
 「十三しゃんの声っぽかったばい」
 「十三君が悲鳴上げるなんて … ねぇ、豹馬?(なでなで)」
 その鳴き声と豹馬の姿から、チョット想像が出来たが、現実を認めたくなくて、振り返るに振り替えれなかった。
 「猫ひょーま これ以上面倒が起こって欲しくにゃいぜ」
 密かに豹馬がため息をつきそうになりながら、ちずるの腕の中からちずるの背後を覗いた。
 「猫じゅうぞ っしゃぁっっ! ワイも猫化にゃぁ♪」
 ソコには豹馬同様猫化して、ソファにガッツポーズを決めてちんまりと座る猫十三がいた。
 「猫ひょーま     面倒ににゃってきやがった … ( ̄_ ̄;)」

 「ええーっ、十三さんも猫になっちゃったんですか?!」
 豹馬に続いて十三の猫化に頭痛を憶える小介。 一体、何がどうしてこんな事になったのか?
 「猫じゅうぞ ちずる〜、抱っこ♪」
 よからぬ野望達成のチャンスとばかりに、正に猫なで声でちずるに抱っこをねだる猫十三だった。 が、
 「猫豹馬で手一杯だから、駄目っ」
 「猫じゅうぞ にゃんでやね〜んっっ!」
 アッサリ振られていた。
 「当然じゃね」
 「ちずるさんが猫豹馬さんを抱いているのは、可愛いからのみならず、豹馬さんだからですよ。 理屈じゃありません!」
 大作と小介は、複雑な乙女心を猫十三に叩き付け、とどめを刺していた。
 「猫じゅうぞ せっかく猫ににゃっのに〜(T_T)」
 『猫じゅうぞ にゃんでやね〜ん、にゃんでやね〜ん … 』 と、うるさく鳴きつつソファに爪を立ててボロボロにする猫十三は、更に 「備品を壊すな」 と叱られていた。


 「猫ひょーま ば〜か … 」
 哀れな妄想男に、冷たい一瞥をくれる猫豹馬だった。


猫足 猫足 猫足 猫足 猫足

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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 3 猫足





 猫豹馬と猫十三。 そろって検査を受けた。
 それはもう、徹底的に検査した。
 頭の先から足の先まで、ありとあらゆる角度から様々な可能性を考えて検査した。
 しつこいくらいに検査した。
 これでもかと検査したが、とうとうどこにも異常は見つからなかった。

 「う〜ん、可愛くなるだけで害は無いのじゃが、敵が攻めてきた時にはどうするか … 」
 四ッ谷博士も首をひねるばかり。
 そんな時、豹馬に変化が見られた。
 みんなの前で徐々に大きくなり、猫耳が消え、シッポが消え、元の豹馬の姿になった。
 「元に戻った … 」
 四ッ谷博士は慌てて再検査を始めた。
 元に戻ったからと言って、後遺症が無いとも限らない。
 それはもう、徹底的に検査した。
 頭の先から足の先まで、ありとあらゆる角度から様々な可能性を考えて検査した。
 しつこいくらいに検査した。
 これでもかと検査したが、異常は見つからなかった。
 完全に元通りである。
 「あ〜ん、勿体ない … 可愛かったのに」
 豹馬を抱っこして撫でるなど、普通出来る事ではないので、ちずるは心底残念がった。
 「猫じゅうぞ ほにゃら、ちずる。 変わりにワイを抱っこ … 」
 「豹馬〜。 もう一回、猫化しましょうよ〜♪」
 ちずるの眼中にも入らない十三は、部屋の隅で 『の』 の字を書く。
 「ですから、無駄ですって。 猫十三さん」
 「猫じゅうぞ (TヘT)」
 「猫だいさく 理屈じゃにゃか」
 「あれっ、大作?」
 「だ、大作さん?!」
 大作の言葉がおかしくなってきた。
 あれよあれよという間に小さくなり、猫耳が生え、シッポが生え、とうとう大作も猫化してしまった。
 「猫だいさく に゛ゃっ?!」
 「猫じゅうぞ にゃんやっ。 今度は、大作が猫化かいにゃ?!」
 「猫だが … 結構大型だな」
 猫豹馬や猫十三に比べると猫大作は、かなり大型だった。
 「元の体の大きさに比例するんでしょうか。 そう言えば、猫十三さんも、猫豹馬さんより大きめですよね」
 確かに猫十三も猫豹馬よりは大きかったが、これ程の差はなかった。
 「流石にその大きさだと、抱っこは無理ね」
 「猫じゅうぞ     猫大作は、抱っこする気だったんかいっ?!」
 ちずるの一言に 「猫じゅうぞ 何でワイだけ … 」 と滂沱の涙を流す猫十三だった。


猫足 猫足 猫足 猫足 猫足

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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 4 猫足





 「猫だいさく ほぁらぁ〜♪」
 「何か、某テニス漫画の猫みてぇな鳴き声だな」
 「日向で丸くなって、なりきっちゃってますね … 猫大作さん(ToT)」
 結局、猫大作も検査を受けたが、猫化の原因は分からなかった。
 仕方がないので猫十三共々、様子を見る事にした。
 豹馬が何の異常もなく元に戻った事で、少し安心したせいもある。
 「人としてのプライド無いんかいな?」
 「あれ、十三。 元に戻ってやがる」
 日向ぼっこしている猫大作に気をとられて、十三が元に戻る様子に気づかなかった一同だった。
 「猫ちずる 猫化するのは、短時間だけみにゃいね」
 「ちっ、ちずるさんっ?!」
 今度は、ちずるの言葉がおかしくなってきた事で、どうやらちずるも猫化するらしい事が解った。
 「猫ちずる にゃっ?!」
 「今度はお前かよ … ほら、コッチこい」
 「猫ちずる にゃぁ〜ん♪ 豹馬ぁ
 猫化が解った時点で、豹馬がちずるを呼び寄せる。 チョットした想像力と独占欲が手伝った。
 猫ちずるなら、さぞ可愛いだろうと予想したのである。
 「チョット待てや。 ワイの方に抱かせんかいっ!」
 先程、ちずるに抱っこして貰えなかった事を気にしているらしい十三は、 『せめて抱っこしたる』 と考えていた。
 が、猫ちずるは十三を綺麗に無視して豹馬の膝でくつろぎ始めた。
 「猫だいさく 十三にゃん。 いい加減、諦めた方がよか」
 日向ぼっこしていた猫大作は、ポツリと呟いた。

 「(     猫ちずるさんなら、僕も抱いてみたいな … )」
 “男のロマン” ならぬ “男の子のロマン” みたいなモノを持っていた小介だった。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 5 猫足





 「しかしなぁ … 何か順番に猫化してね?(なでなで)」
 「猫ちずる にゃんにゃん♪」
 自分の膝に猫ちずるを乗せ、撫でつつ今回の奇っ怪な現象を考える豹馬だった。
 「そやなぁ … 猫化する原因も解らへんしなぁ」
 豹馬に 『羨ましいヤツ』 という視線を送りながら、十三も同意した。 無理矢理ちずるを抱っこしようものなら引っかかれそうなので、諦めたのだった。
 「短時間だけ作用するウィルスとかかのぉ?」
 伸びをしながら日向からソファに戻ってきた大作。 どうやら元に戻ったようである。
 「猫こすけ あ、大作にゃん、元に戻りにゃしたね」
 今まで考え込んでいた小介が、何時の間にやら猫化していた。
 「猫ちずる にぁ〜ん♪ ちっちゃくって可愛い〜♡♡♡
 「お〜。 とうとう小介まで猫化が回ったか」
 「お〜、片手に乗るで」
 先程、 『猫化した姿の大きさが、元の大きさに比例する』 というのを証明するように、豹馬やちずる以上に小さい子猫になった猫小介が居た。
 「コラ、ちずる。 暴れんなよ。 お前も猫化してるんだぞ」
 猫ちずるは、どうやら猫小介を抱っこしたいらしい。
 豹馬の腕の中でバタバタ暴れている。
 「ちずるしゃんが元に戻っても小介しゃんは猫化しとると。 急がんでも大丈夫たい」
 「猫ちずる 小介くぅん、あたしが元にもにょったら抱っこね〜♪」
 「猫こすけ は、はい////」
 猫ちずるは、早速猫小介の抱っこ予約を取った。
 「なんでやね〜んっ?!」
 自分は抱っこして貰えなかったからだろう。 十三は、再び叫んでいた。
 「猫小介は、ちっちゃくて可愛いからだろ?」
 豹馬はサラリと理由を言って、十三にとどめを刺す。
 「猫こすけ     ち、ちずるにゃんの胸 … ////ドキドキ)」
 「小介ぇ … 解ってんだろうな … (¬_¬)」
 「猫こすけ にゃ、にゃぁ」
 ちずるに抱っこして貰えると言う事で、 “男の子のロマン” が実現する事に期待し、胸をドキドキさせていた猫小介だったが、豹馬の睨みに、言葉にされなかった言葉を察して、コクコクと首を縦に振るのだった。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 6 猫足





 「お、ちずる降りろ。 元に戻りそうだぜ」
 ちずるの身体の変化を膝に乗せていたおかげで、いち早く感じ取った豹馬は、猫ちずるを脇に置いた。
 「猫ちずる にゃん … 残念」
 途端、豹馬の隣で元に戻っていく。
 「猫ちずるは、さすがに可愛かったなぁ」
 「アリガト、十三君」
 十三に褒められて、チョット嬉しいちずるだった。 やはり女の子は、どんな時でも “可愛い” と褒められるのは嬉しいらしい。
 「すっかり元通りたい」
 「さ、小介くぅん♪」
 「猫こすけ にゃ、にゃん////」
 さっそくと、ちずるは猫小介を抱っこ。
 更にご機嫌になった。 が、逆に機嫌が低下する人も … 。
 「 … (¬_¬)」
 無言で猫小介に視線を送り、圧力をかける豹馬だった。
 「猫こすけ     睨まにゃいで下さい〜。 僕はにゃにもしてません〜(T_T) でも、しあわせ … (*^^*))」
 「やっぱり、ちっちゃい猫は可愛い〜♪ 猫豹馬は成猫だったけど、猫小介君は子猫ね」
 人間の時の大きさは、やはり猫化した時の大きさと比例するようだ。
 「オイと十三しゃんも成猫じゃったけど、豹馬しゃんよりは大きめだったばい」
 「やっぱり、元の大きさが影響しとんのやな」
 「どーせ、俺は小柄だよっ」
 長身の十三や大作と比べると、小柄な豹馬。 男として、ちょっぴりコンプレックスらしい。
 「そのおかげで、ちずるに抱っこされとったくせに!」
 大きさはちずるに抱っこされた事とは余り関係なかったが、十三は自分がちずるに抱っこされなかったので、大きさのせいにしたいらしい。
 「猫こすけ 十三にゃん、まだ根に持って … ( ̄_ ̄;」
 「アレより大きくても、豹馬しゃんなら抱っこして貰えたと思うばい … 」
 「猫こすけ 理屈じゃにゃいから … 」
 大作と猫小介は、大人げない十三に、それぞれにため息をついた。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 7 猫足





 程なくして猫小介も人間に戻り、今回の奇っ怪な出来事は、一応終息した … かに見えた。

 豹馬が廊下を歩いていると前方に猫 … 。
 「猫ほか にゃ、にゃぁ〜 … ああっ、豹馬にゃん(ToT)」
 よくよく見ると、良く見知った整備員 … の猫化した姿だった。
 豹馬達が猫化した日を境に、コネクションのあちこちで所員が猫化する現象が見られるようになった。
 原因は未だ不明だが、しばらくすれば元に戻り、体に害がない事は幸いだった。

 「少しだけ、猫化のパターンが解ったそうです」
 「へぇ。 何か周期かキッカケでもあったのか?」
 いつもの如くリビングルームでくつろぎ始めた時、小介が猫化現象についての最新情報を持ってきた。
 「猫化した事のある人達にアンケートを採った結果なんですがね。 皆さんも書きましたよね?」
 「そう言えば、書いたばい」
 「そやったな」
 「で、そのアンケートの集計結果で何かのパターンが解ったの?」
 小介は集計結果の紙をテーブルに置いて、他のメンバーにも見せつつ言った。


  1.猫化に年齢・性別は関係ない。
  2.短くて5〜10分、長くても1時間くらいで元に戻る。
  3.健康状態、その他に影響は全くない。 無害。
  4.猫化してから元に戻るまでの記憶がちゃんとある。
  5.忙しい・集中している時などには猫化せず、リラックス・休息している時などに猫化する。


 「って事は、猫化する時は、戦闘中とかにいきなり猫化したりはしないって事だよな?」
 「そうですね」
 一同は少し安心した。
 猫化した体は、元の体の大きさと比較するとかなり小さい。 戦闘中にいきなり猫化して、レバーやスイッチの操作ができなくなったら大変だ。
 「ばってん、猫化している最中に敵が来たらどぎゃんすると?」
 あり得ない事ではない。
 敵は、何時攻めてくるか解らない。 攻撃予告などしてくれない。
 「今のところ、どうなるかは解りません。 実例がないので … 」
 小介も困ったように答えた。 その時になってみないと解らない。
 「ほなら実験してみよか?」
 「「「「実験?」」」」
 十三の発案内容を聞いて、皆はナルホドと頷き、被害者 被験者を探す事にした。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 8 猫足





 ターゲット確認。
 豹馬達は被害者 被験者に成りうる猫化した人物を見つけた。
 とは言っても、対象者に 『被験者になってくれ』 等とは言わない。
 あくまで、 『緊急時にどうなるか』 という事を知る為の実験をしなければならないので、何も言わず、勝手に被験者としてしまう。

 実験内容はこうだ。
 猫化している被験者にウソの緊急事態を告げ、その時に猫化している身体に変化があるかどうかを見る。
 被験者にとっては、 “どっきりカメラ” みたいなモノだ。
 「出来れば、緊急事態になると猫化が解けて元に戻ってくれると良いのですが … 」
 「ほな、行ってくるで」
 緊急事態を告げる役に立候補した十三が、被験者に向かって焦った風に走り出した。
 その後、豹馬達は十三の迫真(?)の演技で猫化した被験者にウソの緊急事態を付ける様子やあせりまくる被験者を見ながら何度も笑いをかみ殺し、結果が出た後に爆笑すると言う事を繰り返した。


 「猫こすけ ココまで都合が良くて、良いのでしょうにゃ?」
 「猫ひょーま にゃんだか “ご都合主義” って言われそうだにゃ」
 「猫ちずる まぁ、あたし達としては助かるにゃ」
 「猫だいさく ご都合主義でもにゃんでもよか」
 「猫じゅうぞ しかし、見事にみんにゃで猫化しよったにゃぁ(笑)」
 実験の結果、猫化しても緊急事態と本人が認識すれば、猫化は解けるらしい。
 1人や2人では、偶然もあり得るので、10人ばかり試してみた。
 猫化が解けた後、事情を話して実験させてもらった事を告げれば、皆、猫化に関しての情報が余り無かったので、新たな事実が分かり、緊急事態にも対応できることが解ったので、勝手に被験者にした事をさほど怒りもせず許してくれた。
 この実験結果は、四ッ谷博士に報告され、その後コネクション中に伝達。 やはり、緊急時に猫のままでいたらどうしようという不安があったらしく、皆を安心させていた。

 「猫ひょーま にゃんかこう … せっかく猫ににゃってんだから、この姿じゃにゃいと出来ない事とかしてぇにゃぁ」
 猫豹馬の何気ない一言に、 “猫化した自分達に何が出来るか?” と言う考えが皆にも浮かび、今度はソレを確かめようという話になった。


猫足 猫足 猫足 猫足 猫足

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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 9 猫足





 「猫よつや こんにゃんじゃ、ロクに仕事が出来にゃいな … 」
 とか何とか言いつつ、司令室の指令席に丸くなる猫四ッ谷博士。
 酒瓶は普段から小さめのモノを持ち歩いているものの、猫姿では、さすがにチョット大きい。
 しかも、猫姿で酒を飲んで体にどんな影響があるか … 。 体の大きさから考えると、飲み過ぎで急性アルコール中毒になるかも知れない。
 四ッ谷博士が急性アルコール中毒と言うのは考えづらいが、普段とは違う状況なので用心に超した事はない。
 遅くても1時間くらいで元に戻るのだ。 その間は寝て過ごせば禁酒も余り苦ではない。

 「あ、おったで」
 「じゃ、さっそく実験 … 」
 豹馬と十三が、あるペットボトルを手に猫四ッ谷博士に近づいた。

 「おっちゃん」
 豹馬が、指令席で丸まる猫四ッ谷博士に声をかける。
 「猫よつや … にゃんじゃ、豹馬か。 にゃんか用か?」
 「酒、飲んでねぇの?」
 手を付けられていない酒瓶にチラリと視線を向けて聞いてみる。
 「猫よつや ああ、この体ではにゃぁ。 酔っぱらう以上ににゃってしまいそうで恐くて飲めん。 ま、1時間くらいの辛抱じゃし」
 「ほな、代わりに、猫化しとる時はコレ飲んだらエエワ」
 持っていたペットボトルから、小さな紙コップに中身を注ぐ。
 「味見してみぃ」
 十三は、猫四ッ谷博士に紙コップを差し出した。
 「猫よつや にゃんだ、コレは?」
 「ウォーター系の飲み物や」
 「猫化中はこれが良いんじゃないかと思ってさ。 おっちゃんの意見も聞きてぇんだ。 試してみてくれよ」
 猫四ッ谷博士は、クンクンと紙コップの中身の匂いをかいでみる。
 「猫よつや !!」
 かいだ匂いに反応し、猫四ッ谷博士は紙コップを受け取ると一気に飲んでしまった。
 「猫よつや う〜い、良い気持ちにゃぁ♪」
 たった1杯で、ふわふわ、フラフラ状態になった。
 「うっわ〜、ココまで反応しやがるとは … 」
 「ホンマやなぁ。 ココまでとは思わんかったワ。 恐るべし “またたびウォーター” … 」
 「猫化した時のおっちゃんには、コレだな。 安上がりだ」


 猫用フード “またたびウォーター”  230円。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 10 猫足





 ふと、食に関するテレビを見ていて、有る事を思いついた豹馬は、木兵衛の元を訪ねた。
 「木兵衛さ〜ん、いる?」
 「猫もくべぇ おお、豹馬にゃん。 いらっにゃい」
 「いらっしゃい」
 食堂に行くと、百江と百江にに抱っこされた猫木兵衛が出迎えてくれた。
 「あ、木兵衛さん猫化中か。 チョット聞きてぇ事があるんだけどさ」
 最初の内は、色んな人が猫化しているのに、いちいち驚いたが、最近はすっかり慣れてしまった。 コネクションで猫を見かけない日は無いのだから。 こんな事が普通の事になってしまったのだ。
 「あのな、食事時に猫化したまま来るヤツもいるだろ? で、その時にさ … 」
 猫木兵衛と百江、他の食堂のコック達にも聞いてみた。
 更には、知る限りの所員に聞いてみると、猫ならではの変化が確かにあった。

 「と言う事は、猫化していると、魚が苦手な人でも、魚好きになるんですね?」
 「みてぇだ」
 リビングルームでオヤツ代わりのお好み焼きを皆で頬張りながら、豹馬は色々聞いて回った結果を報告していた。
 そう、猫は魚が好き。
 人間の時には魚が苦手という人でも、猫化すると魚好きになるという事だった。
 「ばってん、人間に戻ると魚が苦手状態にもどってしまうと」
 「人間状態でも好きなままで居られれば良いのにね(笑)」
 人間状態と猫化状態での味覚、嗜好が微妙に違うのだ。 猫化した場合、人間の時好きだったモノもそのまま好きだが、猫ならではのモノも好きになるらしい。
 魚が良い例。
 四ッ谷博士に与えた、またたびウォーターも。 コレは酒代わりだが(笑)
 「猫じゅうぞ にゃるほど。 猫化しとる時、お好み焼きににょせるカツブシ、メチャメチャぎょうさんにょせるようにゃったんは、それが原因やにゃ」
 猫化中で箸を持てない為、皿から直接お好み焼きを犬食い(猫食い?)状態で食べていて、口の周りをソースで汚した十三が納得したように頷いた。
 確かに、猫は鰹節も好きである。

 何故か誰も、猫十三に食べさせてやるという事をしていない。
 コレが豹馬なら、ちずるが嬉々として 「はい、あ〜ん」とか言いながら食べさせているだろう。
 「猫十三、口ふけよ。 他に猫が好きなのって何だろ?」
 「猫じゅうぞ 「「「う〜ん … 」」」」
 いざ考えると思いつかない。

 「猫じゅうぞ あ、あったにゃ」
 一番最初に思いついたのは、猫十三だった。
 「あら、やっぱり猫化中だから、思いつきやすかったのかしら?」
 「で、何ですか? 猫十三さん」
 猫十三が思いついたモノ、それは … 。


 「猫じゅうぞ ねこまんま」


 「例え好きでも … あんまり食べたくなかとね … ( ̄▽ ̄;」


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 11 猫足





 「何やってんだ?」
 「ああ、豹馬さん。 いらっしゃい」
 小腹がすいたので食堂に寄った豹馬が見たのは、猫じゃらしを持つ木兵衛。 そして、猫化した金太と知恵だった。
 「いやぁ、買い出しに言った帰りにペットショップが目に入っちまいましてね。 つい好奇心から買ってきちまったんでさぁ(^▽^;」
 パタパタと振られる猫じゃらしに、猫金太と猫知恵がじゃれついている。
 「猫きんた 父ちゃんてば、反射神経の訓練にゃんて言ってるけど、ぜ〜〜〜ったい、遊んでるにゃぁっっ!」
 「猫ちえ 兄ちゃんの言う通りにゃぁ!」
 何だかんだ言いながら、猫じゃらしの誘惑に勝てず、木兵衛に遊ばれる猫兄妹だった。
 「 …… 面白そうだな … 」
 豹馬は、木兵衛から猫じゃらしを借りる事にした。

 リビングルームでは、ちずると小介、猫十三、猫大作がくつろいでいた。
 「お、おあつらえ向き( ̄ー ̄)」
 リビングルームに入ってきた豹間は、後ろ手に持った猫じゃらしを猫十三と猫大作の前に持って行き、パタパタとユラし始めた。
 「「猫じゅうぞ 猫だいさく !?」」
 普段なら気にもとめないモノだが、今の猫化状態ではムズムズと猫の本能が疼く。
 「猫じゅうぞ にゃぁ。 手が勝手に … 」
 「猫だいさく オイもにゃぁ」
 目の前でパタパタと揺らめく猫じゃらしに、猫の本能は、あらがえなかった。
 「これは … 新たな発見ですね。 猫化中は猫の玩具に反応するっと」
 「おもしろそ〜。 ねぇ、豹馬。 あたしにもやらせて♪」
 小介とちずるは、2匹の猫が猫じゃらしにじゃれつくのを見て、それぞれの反応を見せる。
 「猫じゅうぞ 豹馬〜。 どこからそにゃいなモン持ってきたんにゃ?!」
 「木兵衛さんから借りた♪ 猫金太と猫知恵で、コレ使って遊んでたんだよ。 で、猫大作に良さそうだと思ってさ」
 「猫だいさく にゃ? オイに?」
 更に激しく猫じゃらしを振りつつ、豹馬は猫大作に言った。
 「いや、コレで強制的に運動させれば、ダイエットにならないかと思ってさ(笑)」
 「猫だいさく 必要にゃか〜(ToT)」
 確かに、体格の良い大作だが、決して贅肉ではない。 筋肉の塊である。
 それは豹馬も承知済み。 要するに、からかっているだけである。

 「豹馬。 あたしが猫化したら、それ(猫じゃらし)やって … 」
 微妙かつ複雑な乙女心を持つちずるは、真剣に考えていた。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 12 猫足





 猫大作共々、猫じゃらしで猫化中にからかわれた十三は、豹馬に仕返しをすべく画策していた。
 「猫 … 猫 … 猫 … !! … ( ̄ー ̄)」
 何か思いついたようである。

 「猫ひょーま 猫化すると、日向ぼっこが楽しく感じるにゃぁ … 」
 その日は、丁度、リビングルームで猫豹馬、猫大作、猫小介が日向ぼっこをしていた。
 「猫こすけ 人間の時でも、日向ぼっこは気持ちいいもにょですけど、猫化すると、それ以上ですねぇ … 」
 「猫だいさく にゃんでじゃろかねぇ … 」
 すっかり気がゆるんで、お日様の光を存分に浴び、くつろいでいる。
 「( ̄ー ̄)」
 そんな3人(3匹?)に向かって、十三は銃を取り出し構えた。

 「猫ひょーま にゃぁっっ?!」
 「「猫だいさく 猫こすけ ?!」」
 猫豹馬が、いきなり悲鳴を上げたので、猫大作と猫小介は驚いて顔を上げた。
 「猫こすけ ど、どうしにゃんですか。 猫豹馬にゃん?!」
 「猫だいさく に゛ゃっ?!」
 今度は猫大作が悲鳴を上げる。
 「猫こすけ 今度は猫大作にゃ      ?!」
 今度は猫小介の番。
 いきなり背中が冷たくなったのだ。
 「猫ひょーま にゃ、にゃんだぁ?! 濡れてるじゃにゃいかっ」
 猫豹馬は、いきなり冷たくなった自分の背中を見て、声を上げた。
 「この間の猫じゃらしの礼や(笑)」
 声の方を見れば、銃を構えた十三。 とはいえ、銃は銃でも “水鉄砲” と言う名の銃だった。
 そう、猫は水が苦手。 それは猫化中の豹馬達も同じ。
 「食らえ猫豹馬っ!」
 十三は、猫豹馬を集中攻撃で狙う。 猫大作と猫小介は、とばっちりを受けぬよう、豹馬とは逆方向に逃げる。
 「猫ひょーま 十三っ、てめぇっ!」
 猫豹馬は必死で逃げる。 十三も必死で狙う。
 十三は、速射でも狙いは外さない腕前だが、猫は、すばしっこく身が軽い。 それに加えて水鉄砲は、本物の銃と勝手が違うという事で、猫豹馬は半分逃げ切れず濡れてしまい、十三は半分しか豹馬に水をかけられなかった。

 「何やってるの?!」
 そんな中、リビングルームにちずるがやってきて、中の惨状を見て声を上げた。
 「あっ、ちずる … 」
 「猫ひょーま ちずる〜っ」
 コレ幸いと、猫豹馬はちずるの元に逃げた。
 「やだ、ビショ濡れじゃない … リビングルームも … 十三くぅんっ!」
 「い、いや、これはな … 」

 その後、十三はちずるに叱られ、リビングルームの掃除を1人でさせられた。
 猫豹馬が、ちずるの膝の上で優しくタオルで拭いてもらっているのを横目にしつつ … 。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 13 猫足





 「なんや、コレ?」
 最近、各部屋の片隅に区切られた一角が出来た。 そしてその中にはペット用のキャリーバックを大きくしたような箱がおいてある。
 「ああ、それですか? ネコ用トイレです」
 「トイレ?!」
 そう、キャリーバックに似た箱はネコ用のトイレ。 ドアが付いており、外側からも内側からも押せば開くようになっている。
 中には脱臭効果のある専用の砂が敷いてあり、更にその下には専用の脱臭効果のあるシート … 人間の紙おむつをシート状にしたモノを想像すれば良いか。
 「はい。 要望が出たので、各部屋に設置したそうです」
 「何でやねん?」
 トイレなど、人間用がコネクション中にある。
 例え猫化していても元は人間。 人間用のトイレでよいのでは … と単純に考えた十三だった。
 「猫ひょーま おめー、猫化してる時にトイレに行った事にゃいだろ … 」
 「一度行ってみると良いわ」
 「同感たい」
 声がした方に振り向くと、猫豹馬を抱っこするちずると大作が並んで立っていた。
 「あー … そう言えば、猫化状態でトイレ行った事あらへんかったなぁ … 」
 言われた事を考えてみると、十三は猫化状態の時にトイレへ行った事は皆無だった。
 「では、分からないのは当然ですね。 一度体験するとよく分かるのですが、人間用だと結構大変なんです」
 「???」
 理解できない十三だった。

 そんな十三が大変な被害にあったのは翌日の事。
 「猫じゅうぞ …… 納得にゃっとくしたワ」
 哀れ猫十三。 和式便器の中に落ちたのだった … 。

 「ちゃんと洗ったんだろうな?」
 「当たり前やろ! ちゃんと洗わんと、ワイ自身が気持ち悪いワッ」
 風呂に入ってサッパリし、更には猫化が解けた十三はリビングルームで皆から昨日の話の続きを聞く事になった。
 「つまりですね、猫化すると体も猫サイズに小さくなりますよね?」
 「そやな」
 「それによって、人間用のトイレ … つまり便器が大きすぎるとか、高さがありすぎて使えない、もしくは使えても危険になると言う事なんです。 危険な例が、今回の十三さんです」
 「 …… (T_T)」

 コネクションのト便器には3種類ある。  男性小用、和式、洋式である。  和式と洋式は、人それぞれの好みや身体的理由で 「和式が良い」 と言う人や 「洋式が良い」 と言う人がいるため、両方のタイプが設置されている。
 男子小用の場合、コネクションにある便器は高い所にあるので使えない。 代用として床に埋め込まれているタイプの和式便器は使えるが、洋式便器は高さがあるので使えない。  大用の場合、上記と同じ理由で洋式便器が使えない。
 和式は … 使えなくはないが危険が伴う。 便器がまたげないのだ。
 便器内におしりだけ差し出すのはバランスが悪く、今回の十三のように落ちる事があるのだ。
 “き●かくし” に掴まるという策もあるにはるが … ウッカリ滑ると落ちるだけでなく、後頭部を便器の反対側にぶつける可能性もあるのだ。 そんな被害にあったのは猫木兵衛だったりする(笑)
 「特に女性は駄目なのよ」
 頬を赤らめながら、ちずるが言った。 女性は男性と違い、大・小共に大変なのだ。
 「更に、猫化するとトイレまでの距離が長くなると言う事もあります。 体が猫サイズになるためリーチやコンパスが違いますからね。 それで間に合わなくなると大変と言うわけで」
 「で、猫化している時にトイレへ行きたくなった場合は、アレを使う訳だ。 仕切があるのは、人間のトイレと同じようにトイレスペースとして仕切って、その中に個室があるって感じに作ってるんだと」
 「ある意味汚い話じゃけんど、切実な問題たい」
 所員の中で結構被害者が居たらしく、四ッ谷博士が相談を受け、色々考え、あちこちに相談したあげく、ネコ用トイレ設置に至ったらしい。  豹馬達も、被害に遭わなかったモノの、被害現場に偶然居合わせたり、自分が猫化している時に考えさせられたりしたようだ。

 「トイレは “緊急事態” に入らんのかいな … ?」
 「入らないみたいですね。 猫化解けませんし」


 緊急事態には解ける猫化。 しかし、トイレはさほど緊急事態と脳みその方は認識しなかったようだ。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 14 猫足





 「猫こすけ 困りました … こんなゃ事ににゃるとは … 」
 猫小介は自室のベッドの上で悩んでいた。

 「猫じゅうぞ にゃんや小介、眠そやにゃ?」
 翌朝、朝食の席であくびばかりしている小介を見て、猫十三が聞いてきた。
 他のメンバーも小介に目が行く。
 「また、何か研究やら本を読むやらして、夜更かししたんじゃねぇだろうな?」
 「駄目よぉ、小介君。 睡眠は大事なんだから」
 「寝れる時に寝とかんと、いざ出撃っちゅう時に困るばい」
 ある意味、休息も戦士の仕事の内である。
 「いえ、本を読んでいたわけでも、気になる研究テーマがあったわけでもないんです。 ただ、眠れなくて … 」
 そう、小介は夕べ、 『さぁ寝よう』 と言う時に猫化してしまい、猫化中眠れずに困っていた。 しかも、そんな時に限って猫化時間が長いのである。
 猫化が解けてからも、猫化していた影響か、あまり良く眠る事が出来なかったのだ。
 「よくよく考えれば、猫って、半夜行性なんですよね … その影響ではないかと … 昼間猫化した時に、つい昼寝もしちゃいますし … ふぁぁ〜(-o-)~ ゚」
 「あ〜、猫化のマイナス面か … 俺達、基本的に人間だからなぁ。 基準は人間の生活なんだよなぁ」
 「猫じゅうぞ そやにゃ〜」
 猫化の原因が分からない以上、根本的な対策は打てないのだ。 猫化したり、人間に戻ったりするのは自分の意志では出来ないし … トイレ同様、何か他の対応策を考えねばならない。
 「とりあえず、時間があいている時に昼寝でもしておきなさいよ」
 「そうします … (-o-)~ ゚」
 更にあくびをしつつ、何とか食事を終える小介だった。

 「しかし、コレが猫化でまだ良かったよな〜。 完全に夜行性のモノになってたら、どうなってたかな? 」
 「猫じゅうぞ 下手すると、徹夜やにゃ」
 「豹馬さん、猫十三さん、恐い事言わないで下さいよ〜(T_T)」
 「う〜ん、それは勘弁して欲しいわね(^_^;」


 24時間、戦えますか〜?♪


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 15 猫足





 ある日、トレーニングルームに新しい物体が出現した。
 「猫ひょーま にゃんだ、コレ?」
 「 “キャットタワー” かしら?」
 「その通りです」
 不思議に思っていた猫豹馬と、彼を抱っこしたちずるの背後からやって来た小介が説明を入れ始めた。
 「今の猫豹馬さんのように、トレーニングする際に猫化していたら、一般のトレーニングが出来ないし、器具も使えないでしょう?」
 「猫じゅうぞ そやにゃ」
 「それと関係あるとね?」
 猫十三と彼を肩に乗せた大作がやってきて質問した。
 最近の猫十三は、ちずるに抱っこして貰えない代わりに、大作の肩に乗る事を覚えた。
 体の大きな大作の肩は猫1匹乗るのには丁度良かった。 これが猫小介辺りだと、かなり余裕なスペースなのだ。
 猫豹馬も、たまに大作の肩に乗る事はあるが、大抵がちずるの抱っこだった。 猫豹馬の意志とは関係なく、ちずるが抱きたがるだけなのだが … 。
 「はい。 そんな時、利用するのがこの “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・バトルチームVer” です!」
 「猫ひょーま猫じゅうぞ 「「 … はい?」」」」
 一瞬惚けた4人の状態を無視して小介は話を進めた。
 「まともなトレーニングは、人間用の一般器具が使え無いため出来ないと判断しました。 事実、この間、豹馬さんはトレーニングをサボりましたね」
 「猫ひょーま だ、だってにゃぁ … 。 どうやってトレーニングしろってんだにょ?!」
 前回、猫豹馬は 「猫ひょーま コレじゃトレーニングできにゃいから〜」 とコレ幸いとトレーニングをサボッたのだ。
 「そう言う訳で、コレの登場なんです!」
 ビシィッッと “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・バトルチームVer” を指さす小介は、眼鏡をキラリと光らせた。
 「普通のキャットタワーを参考にして、猫化中でも十分トレーニングが出来るよう改良してあります。 参考までに、これより難易度が落ちるモノ “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・ノーマルVer” が、一般職員のフィットネス・ジムの方にありますよ」
 コネクションには、職員の運動不足解消やストレス発散のためのフィットネス・ジムが用意されていた。
 「一般職員から、 『猫化中はジムに行けない』 という嘆きの声があったと言う事もあり、四ッ谷博士と相談して作ってみました」
 胸を張る小介は、この “キャットタワー” に随分自信を持っているらしい。
 「猫じゅうぞ にゃんや〜。 今日はサボれる思うたにょににゃぁ … 」
 どうやら、前回の豹馬の一件で、今回は自分も猫化しているためトレーニングをサボれると思っていたらしい猫十三は、ガッカリした様子で大作の肩でうなだれていた。
 「世の中、そう上手くいかないって事ね。 じゃ、豹馬、今日はコレで頑張ってね♪」
  “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・バトルチームVer” に猫豹馬をそっと下ろしたちずるは、 “キャットタワーと猫” の構図をウットリして見ていた。

 「猫ひょーま … にゃんか、人間である事を忘れそうだニャ … 」
 「猫じゅうぞ 全くやにゃぁ … 」
 普通のキャットタワーよりずっと高く、ずっと広い “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・バトルチームVer” での訓練は、一瞬、ハムスターになった感覚も味わえるという。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 16 猫足





 「猫ちずる あんっ … また、やっちゃったにゃ」
 猫ちずるは、今、直面している問題があった … 。


 「猫ちずる ふぅ … 」
 「何やぁ、猫ちずる。 豹馬の膝の上で溜息なんぞつきよって」
 猫化した時のちずるの指定席、豹馬の膝。 いつもならご機嫌で豹馬の膝に乗っているのだが … 。
 「悩み事か?」
 「猫ちずる ちょっにょね〜。 もうすぐ、解決予定にゃけど … 」
 男性陣は、お互い顔を見合わせたが、誰も事情を知るものは居なかったらしく、首を振ったりかしげたりするばかりだった。

 「どうも〜。 お届け物で〜す」
 郵便担当の所員が小包を持ってリビングルームにやってきた。
 「ちずるさん宛です」
 「ちずるにぃ?」
 「猫ちずる 待ってたにゃ♪」
 猫ちずるは、嬉々として豹馬の膝から飛び降り、小包の方へ行ってしまった。
 小包を開けるのに悪戦苦闘していたちずるを見かねて、豹馬が代わりに小包を開けてやると、中から出てきたのは … 。
 「何だ、コレ?」
 「猫ちずる “ツメ研ぎ” ニャの」
 「 “ツメ研ぎ” ぃ?」
 出てきたのは永細い台座に段ボール紙が加工して取り付けてあるモノだった。
 「猫ちずる 猫化している時に、ツメを引っかけちゃう事が結構あるにょ。 人間の時に切っておいても、猫化したら余り関係にゃいし … 。 で、四ッ谷博士にたにょんで取り寄せて貰っにゃの」
 一度は経験があったのか、一同 『ナルホド』 と納得していた。
 元々が人間なせいか、自由に出し入れできるはずの猫ツメが、余り上手く出し入れが出来ないのだ。
 早速、バリバリとツメ研ぎを始める猫ちずる。
 「オイも一つ取り寄せて貰うかのぉ。 スケッチブックにツメが引っかかった事があると」
 「俺はいいや。 そんなに切実じゃねぇし、猫ツメは武器にもなるしな」
 「トイレといい、キャットタワーといい、どんどんコネクションが猫屋敷化しよるなぁ」

 未来研究所だったはずの南原コネクションは、 最近、猫に関する研究が進んでいる。
 更には、日々猫グッズが増えてると言う。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 17 猫足





 「猫ひょーま にゃんか、こんにゃ状態ににゃったの、初めてじゃにぇ?」
 トレーニングルームに集まったバトルチームは困惑していた。
 何しろ、今まではチームの誰かか猫化しているという事は良くあったが、チーム全員が猫化する事は余り無かった。
 しかも、トレーニングの時間に全員が猫化していた事は皆無である。
 「猫ちずる コレじゃぁ、全員で “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・バトルチームVer” にぇ … 」
 一気に猫密度が高まった “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・バトルチームVer” だった。

 「猫きんた オイラ「猫ちえ アタイ達も入れて〜♪」」
 それぞれが昇り始めた頃、猫金太と猫知恵がトレーニングルームに入ってきた。
 「猫ひょーま コラ。 遊びじゃにゃいんだぞ」
 「猫きんた まーまー、堅いコト言わにゃいで(^o^)」
 「猫ちえ そーそー、一緒にトレーニングしよっ♪」
 ちっとも遠慮無く “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・バトルチームVer” で遊び始める猫金太と猫知恵だった。

 そんなこんなをしている内に、猫金太と猫知恵は猫小介を追いかけ始めた。 まるで鬼ごっこである。
 最初は嫌がっていた猫小介だったが、次第に楽しくなっていたのか、逆に猫金太や猫知恵を追いかける事もし始めた。
 「猫じゅうぞ にゃんや、楽しそうやにゃ」
 そんな猫十三の一言をキッカケに、我も我もと結局全員で “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・バトルチームVer” をフル活用した鬼ごっこが始まった。

 「猫ひょーま 猫大作、捕ったぁっ!」
 「猫だいさく うにゃぁ、やられたばい」
 「猫こすけ 今度は猫大作さんが鬼ですにぇ」
 「猫きんた そ〜れ、逃げろ〜♪」
 やはり、すばしっこさは猫豹馬を筆頭に猫金太、猫知恵、猫ちずるが優位か。 猫大作はどうしても体重が邪魔をする。
 猫十三はそこそこだが、猫小介は持久力が他のメンバーより劣るのが難点である。
 それでも、鬼になったらそれぞれ工夫して他のメンバーを捕まえていた。

 「 …… 怒るべきなんじゃが …」
 そんな “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・バトルチームVer” での鬼ごっこを眺めるモノが1人。
 訓練の様子を見に来た四ッ谷博士だった。
 最初は、何をしているのかと一瞬考えたが、すぐに鬼ごっこをしているらしい事が分かって怒ろうとしたのだが、随分ハードな動きをしているので、驚いた。
 ある意味、訓練になっている。 いや、訓練以上かも知れない。

 「ま、良しとするか … 」
 しかし、ケジメは付けねばと、訓練終了時間にチーム全員が仲良くゲンコツを1発ずつ貰ったのだった。



 後日     

 「え? 一般職員達が?」
 「ええ。 僕達の “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・バトルチームVer” での鬼ごっこの話が伝わったらしく、 “キャットタワー(南原コネクションオリジナル)・ノーマルVer” で鬼ごっこが流行りだしたらしいですよ(笑)」

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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 18 猫足





 「猫だいさく 人間でも、毛はにゅけるもんばい … 」
 朝起きると、大作は猫化していた。
 猫大作は、たった今まで自分が寝ていたベッドを見て、溜息をついたのだった。

 その日、大作はリビングルームで熱心に猫グッズのカタログに目を通していた。
 「何だぁ、大作のヤツ。 随分熱心にカタログ見てんな。 アレ、確かちずるのだろ?」
 大作の熱心な姿に、いささか驚いている豹馬だった。
 「ええ、何だか 『探し物があるから貸してほしい』 って言われてね」
 「ふ〜ん … 。 大作〜、何探してんだ?」
 大作が熱心に探すくらいだから、必要に迫られているのだろうと、 『チョット手伝ってやるか』 と思い始めた豹馬は声を掛けてみた。
 「 … 手軽に抜け毛ば処理できるもん、探しとるとです」
 「抜け毛 … んなの、掃除機かければ良いんじゃね?」
 「ベッドと布団にはかけづらかよ … 」
 「あ、そう言う事ね」
 ココでちずるは大作の行動理由が理解できた。
 「寝てる時に猫化しちゃったのね、大作君」
 「そうですばい。 起きたらベッド中抜け毛だらけで … 」
 豹馬もそこで、ようやく理解した。 確かに布団に掃除機はかけられない事はないが、かけづらい。 繊維に毛が絡まって、取れづらくもあるだろう。
 「なら、良いモノあるわ。 そんなカタログ見なくても大丈夫よ」
 ちずるは大作にあるモノを教えてやった。
 「ナルホド。 それがあったばい! ありがとう、ちずるしゃん」
 「あ〜、確かにそれの方が取りやすいよな」

 「何の話や〜?」
 十三がリビングルームにやって来た。
 「猫化した時、布団についた抜け毛の処理についてだ」
 豹馬が振り返って十三に教えてやると、十三は 「な〜んや、そんなモン」 と得意げになった。
 「十三君は、どう処理してたの?」
 「そんなモン、ガムテープ使つこて取るに決まってるやん。 猫の毛だけやないど。 ガラスとか割った時の細かい破片も掃除機使えんトコでは、ガムテープで解決や!」
 十三は、「手に巻いてペタペタやって取んねん」 とその様子をガムテープを持っているつもりで実演して見せた。
 「理屈は一緒なのね」
 「使いやすくなってるか、なってないかの違いだな」
 「どっちが良かですかのぉ … 」

 ペット用 “ハンディロールクリーナー” 粘着紙テープ3m、27回分。 550円。
 ペット用に拘らなければ、100円ショップでも手に入る代物である。


猫足 猫足 猫足 猫足 猫足

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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 19 猫足





 「猫よつや ふざけるのも、大概にせんかぁ!! そんにゃ事、出来る訳にゃいじゃろっ!」
 リビングルームに猫四ッ谷博士の絶叫が響いた。
 「猫ちずる にゃに、にゃに?」
 「何か、おっちゃん、すっげぇ怒ってやがる … 」
 「客相手に、いきなりどないしてん?」
 「さぁ … どうしたのかのぉ?」
 「猫こすけ 言葉から察するに、お客にゃんの方がにゃにか変にゃ事を言ったようですにぇ」
 同じリビングルームの別の一角にいたバトルチームの面々。 いきなりの大声に驚いて振り返った。
 本日の猫化は、ちずると小介と四ッ谷博士である。
 今日は、四ッ谷博士に来客があり、運悪く猫化してしまっていた四ッ谷博士だが、客の方が 「猫化したままで構わない」 と許可をくれたので、猫化したまま対応を始めたのだが … 。
 「あの姿で怒ってもなぁ … 」
 「そやなぁ。 全然迫力あらへんワ」
 何か無礼な事でも言われたのか、怒った猫四ッ谷博士は、毛を逆立てて怒っている。 しかし普段なら、その貫禄もあって怒って怒鳴ると迫力ある四ッ谷博士も、猫姿ではイマイチである。
 「まぁまぁ、落ち着いて下さい。 その姿で凄んでも可愛いだけですよ」
 客にも軽くあしらわれている。
 「猫よつや にゃにが 『落ち着け』 じゃっ! そんな “ツアー” の企画にゃんぞ、許可できん!」
 「“ツアー” ? 何だそれ?」
 猫四ッ谷博士と客のやり取りに耳を傾けていた豹馬達は、その内容に目を剥いた。
 その後、すったもんだがあったが、結局、客は追い返されてしまった。

 「なぁ、おっちゃん。 さっきの客との話、一体何だったんだ?」
 「そやそや、気になるで。 “ツアー” て、何の “ツアー” や?」
 「猫よつや とんでもない “ツアー” にゃっ!(# `´)」
 猫四ッ谷博士の怒りは、まだおさまっていないようだ。
 「猫よつや にゃんと、コにぇクション内にツアー客を入れて、ツアー客を猫化体験させようと言うのにゃ! 名付けて “にゃん原コにぇクションにゃんにゃんツアー” じゃと!」
 「「「「猫ちずる猫こすけ “南原コネクションにゃんにゃんツアー” ?!」」」」」
 先程の客は旅行会社の社員で、どこからかコネクションでの “猫化現象” の話を聞いたらしい。
 本来、人間には変身能力はない。 しかし、コネクションでの “猫化現象” を利用すれば、 “猫” 限定ではあるが変身体験ができるのだ。
 コネクションから外へ出れば猫化しないし、コレといって害が残らないと言う事で、コネクション内で “猫化体験ツアー” をやらせて欲しいと言うモノだった。
 しかし、コネクション内に入るには色々手続きがある。
 現在は軍事基地モドキになってしまっているコネクションだが、元々は “未来研究所” 。 色々な研究をしている。
 その研究内容が外に漏れては大変なので、コネクション内に入れる人間は限られており、外部の人間が入る時には事前に身元確認をしっかりする。 それは、先程の旅行会社の社員も体験したはずだ。
 あんな面倒な手続きをツアー客全員にやっていたら時間と手間ばかり掛かってツアーどころじゃない。
 「猫こすけ “猫化” に関しては害はにゃいですが、キャンベル星人が襲ってきた時の事は責任持てにゃいですよにぇ … 」
 「猫ちずる そ〜よにぇ〜。 そにょ事は考えてにゃかったのかしら?」
 コネクションは、一番攻撃対象にされる場所である。 命の保証は1000%つまり、絶対出来ない
 「手続き云々以前の問題じゃなかと?」
 「だな」


 「でもなぁ … 対キャンベル戦争終わったら、チョット考えてみてもエエかも。 コネクション見学とセットにすればエエやろ」
 「あ、そうか。 重要研究施設の方には入れないようにすれば出来そうだな」
 「旅行会社と提携してマージンとるんや。 研究費の足しになるかも知れへんで」
 「どれくらいマージン取れるかによるな。 まぁ、コネクションでの研究費と比べたら、雀の涙だろうけど」
 「十三しゃん … 」
 「猫こすけ 流石は十三にゃん。 商売人ですにぇ」
 「猫ちずる 豹馬も影響されにゃいでよ … 」
 「猫よつや    ワシの酒代に出来るかも知れんにょぉ … )」
 将来、戦争が終わった後に、今の旅行会社に連絡を取ってみようかと、ゴミ箱に捨てようと思っていた、さっきの社員の名刺を大事にしまおうとする猫四ッ谷博士だった … が。

 「猫こすけ でも、ツアー中に上手く客本人が猫化する保証はにゃいですから、客が来るのは最初の内だけかも知れにゃいですにぇ」

 猫小介の一言で、名刺はゴミ箱行きになるのだった。


猫足 猫足 猫足 猫足 猫足

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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 20 猫足





 「あっ!」
 「猫ひょーま にゃんだ、にゃんだ?!」
 ある日の食事中の事だった。 いきなり小介が席を立ちつつ声を発した。
 「どうしたの、小介君?」
 いきなりの事に、皆驚いた表情だ。
 「これ … この料理、 “タマネギ” 入ってますよね?」

 本日のメニュー “ハンバーグ” 。

 確かに材料に “タマネギ” が使われているはずである。
 「へぇ、確かに使ってやすが。 ソレが何か?」
 木兵衛も 「何か不味い事があったか?」 と心配げである。
 「確か犬・猫って、タマネギで中毒を起こすんですよ」
 「猫ひょーま猫じゅうぞ にゃにぃっっっ?!」」
 驚きおののいているのは、本日猫化している猫豹馬と猫十三。
 「タマネギの成分に含まれる “硫黄化合物” が中毒を引き起こし、血液中の赤血球が破壊され貧血を起こし、最悪 死にます。 ペットにはタマネギを含む食品を摂取させない様、注意が必要なんです。 ちなみに、ネギやニンニクも同様です。 後はエシャロットとか … 」
 眼鏡をキラリと光らせながら、説明する小介。 その言葉に血の気が引いていくのは猫化している2人(匹?)と木兵衛である。
 「猫ひょーま ちょ、ちょっと待て! 俺、食っちまったぞ、ハンバーグッ!」
 「猫じゅうぞ ワイもや!」
 「お二人が死んだら、あっしの責任! その時は、この腹かっ捌いてお詫びをっっっ(T□T)」
 既に木兵衛は、手に出刃包丁を握りしめ、滂沱の涙状態である。
 「か、加熱すれば大丈夫とかじゃないんね?」
 慌てて大作がフォローするも、無情な言葉が返ってくる。
 「いいえ、駄目です。 加熱しても成分は壊れません。 ちなみに、タマネギが入った料理の汁のみでも不可です。 タマネギの成分が汁に出てますので」
 「猫じゅうぞ 待たんかーいっ(ToT) ほにゃらワイ等どにゃいしたらエエんやっ?!」
 「猫ひょーま 知るかっっっ!」
 既に半パニック状態に陥っている猫豹馬と猫十三。 その傍らで木兵衛が座り込んで切腹しようとするのを大作が慌てて止めている。
 「大丈夫よ、豹馬っ。 あたしが絶対何とかしてあげるから! まず予防接種を     
 ちずるも、パニックで見当違いの事を口走っている。

 そんな中、一人冷静なのは事の発端の小介だったりする。
 「でも、昨日、僕も猫化したままポトフのタマネギ食べましたけど、何ともありませんでしたね」
 「猫ひょーま猫じゅうぞ 「「「 …… え?」」」」」
 小介の一言に、ちょっぴり光明が見えてきたのか、取りあえずパニックが収まった。
 「そー言えば小介君、その中毒って治療法あるの? 中和剤の役割をする食べ物とかあるの? 無意識に食べていたとか?」
 ちずるの質問に小介は、またも知識を披露する。
 「治療法は、利尿剤で中毒物質の排泄を促進させたり、ひどい場合は強心剤を打ったり、輸血あるいは点滴をするのが一番の治療法です。 タマネギの有毒作用を中和する目的でビタミン剤を併用することもあるそうです」
 昨日の小介の食事の後の行動を考えると、そんな事はしてそうにない。
 「だから、死ぬのはホントに最悪の場合ですよ。 普通は貧血止まりです」
 「猫ひょーま猫じゅうぞ にゃぁんだぁ … (^o^;」」
 「「「なぁんだぁ … (^o^;」」」
 全員力が抜けてしまった。
 「いや、それでも犬・猫にとっては、とっても大変な事なんですよ。 気を付けて下さい」

 「猫じゅうぞ マジでビビッたワ」
 「猫ひょーま 勘弁してくれよ、小介ぇ〜」
 「スミマセン(^▽^; つい猫豹馬さんと猫十三さんを見て 『あれっ、中毒はどうなんだろう?』 って考えたモノですから … 。 猫化ではタマネギ中毒は無いようですね」
 「元が人間じゃからかのぉ?」
 「かもね」
 「とにかく、良かったでやす( ̄゜ ̄;」

 取りあえず、人間が食べて大丈夫なモノは、猫化状態でも食べて大丈夫なようである。



 「ちなみに、犬・猫には “チョコレート中毒” というのもあって     

 「猫ひょーま猫じゅうぞ 「「もう、いいっ … (ToT)」」」」
 「小介さん。 勘弁してくだせぇ … 寿命が縮みやす … (T△T)」


猫足 猫足 猫足 猫足 猫足

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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 21 猫足





 「猫こすけ 助けてぇ … (ToT)
 猫小介は、とっても、とっても、と〜〜〜〜っても、困っていた。


 「誰か、小介を知らんか?」
 リビングルームに四ッ谷博士がやってきて、聞いた。
 「いや、知らねぇなぁ … 」
 「昼食うた後、別れて、それっきりやな」
 「猫ちずる そうにぇ。 お昼の後は見かけてにゃいわ」
 「どぎゃんしたとですか、博士?」
 四ッ谷博士は、どうやら小介を捜しているらしい。
 「いや、データ分析の件で昼食の後に話をする事になっていたんじゃが … 待てど暮らせど、来ないんでなぁ」
 どうやら、小介はキャンベル星人に関するデータで、前回の戦闘で新たに取れたデータを解析していたらしい。
 解析結果を四ッ谷博士に報告するはずだったようだが、いつまで経っても報告に来ない。
 心配になった四ッ谷博士は、小介を捜しに来たという訳だった。
 「小介しゃんが、報告を怠るっちゅうのは、考えられんと」
 「猫ちずる そうにぇ、豹馬ならともかく … 」
 「をい(# - -)」
 「自分の部屋とか、研究室とかも見たんでっか?」
 「見たが、居なかった」
 ちょっぴり失礼な発言は、さり気なくスルーされた。

 小介はキッチリした性格。 報告物はキチンとまとめて早めに提出するし、時間も厳守するタイプだった。
 「めずらしなぁ … どないしたんやろ?」
 「何ぞあったんじゃろか?」
 「探しに行ってみっか」
 「猫ちずる そうしましょ」
 皆、ソファから腰を上げた。


 もしかしたら戻っているかも知れないからと、四ッ谷博士が探した所も探し直した。 が、やはり何処にも見あたらない。
 あちこちで、目撃情報を集めてみるが、昼食後、食堂から出て行った直後の情報しか集まらなかった。
 「一体、何処行ったんや?」
 手がかりが無くなり、行き詰まってしまい、皆焦り始めた。
 まさか、キャンベル星人に攫われた … ? 等という考えまで出始めた頃だった。
 「ちずる姉ちゃ〜ん」
 豹馬に抱っこされていたちずるが目をやると、金太と知恵が走ってくるのが見えた。
 「大変、大変〜!」
 「猫ちずる どうしたにょ?」
 他の面々は金太達の方を見ようともしない。 行方不明の小介の事で頭がいっぱいなのだ。
 「「小介さんが!」」
 「「「「「何っ?!」」」」」
 思いもよらず小介の行方が分かった。


 「「「「「 ……… (´゚w゚`)...。プッ」」」」」
 「オイラ達も、最初はビックリしたよ」
 「まさかこんな所に、こんな格好でいるなんてさ〜」
 豹馬達は笑いをこらえていた。
 最初、思わず吹き出したが、その後は懸命のこらえた。
 滑稽だが、同時に哀れでもあったからなのだが。
 「猫ちずる … 部屋に戻る途中、猫化したのにぇ クスクス
 「でも、何でココに? プププ
 「猫こすけ ペンを落としてしまって … 転がってこにょ隙間に入ったので、取ろうとしたんです … (ToT)
 「で、ペンを取ろ思て隙間入って、ペン掴んだまではエエけど、そのまま挟まってもうて ククク
 「出られなくなったっちゅうコトじゃね? プププ
 哀れ、猫小介。 棚と壁の隙間に挟まって動けなくなっていた。
 なまじ、子猫なので隙間に入る事が出来たのが運の尽き。 コレが他のメンバーなら、猫化していても、この隙間に入る事は出来なかっただろう。
 挟まった事で口を大きく開ける事も出来ず、声が籠もってしまい、助けを呼ぶ声が他の者になかなか聞こえなかったのも、発見が遅れた原因だった。
 金太と知恵が見つける事が出来たのは、目線の低さのおかげだった。
 小介とほぼ同じ目線の高さだったので下の方で挟まっていた小介を見つけられたのだった。


 しっかり挟まってしまい引っ張り出せなかった猫小介は、棚を少し動かして隙間を広げて引っ張り出した。
 「猫こすけ す、すいません。 ありがとうございました … ハアハア
 「気を付けろよ、猫小介ぇ。 今度は、不用意に隙間に入んなよ」
 「なかなか見つからんよって、一瞬、キャンベルの奴らに攫われたかと思うてしもたワ」
 「猫化すると、こんな弊害もあったんじゃのぉ」
 「猫ちずる ………? にぇ、コレって 『緊急事態』 には、入らにゃいのかしら?」
 「「「「「「「「(・∀・)!」」」」」」」」
 ふと、猫ちずるの一言に皆ハッとなった。
 「 『緊急事態』 なら猫化が解けるはずだが … しかし、この状態で猫化が解けると余計大変じゃ」
 「猫こすけ 猫化したままでにゃいと危にゃいって時には、猫化したままにょ状態が続くという事ですか … 」
 「「「「「「「「 ……… 」」」」」」」」

 「やっぱり猫化は、まだまだ不可解やな」
 「だな」


 以後、小介は決して、必要以上に隙間に近寄ろうとしなかったという。

猫足 猫足 猫足 猫足 猫足

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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 22 猫足





 ミィ、ミィ…。

 最近、猫関連値が異常に高くなったコネクションだが、ソレは所員一同の猫化によるもので、決して本物の猫は関係なく、また、本物の猫はコネクション内には居なかったはずだった。

 「で、どないしてん、この猫?」
 「まだ子猫ですね」
 「父ちゃんの買い出しにくっついていった帰り、道ばたで見つけたの」
 リビングルームに小さな子猫が1匹。 チョコチョコと動き回っていた。
 久しぶりに見る、本物の猫に皆が興味を示した。
 「改めて考えると、コネクションで動物と触れあうなんて無かったなぁ。 敷いて言えばカエルくらいか(笑)」
 知恵の連れているペットのケロッペを見つつ、豹馬はしゃがみ込んで子猫の喉を撫でた。
 気持ちよさそうに子猫は豹馬の手にすり寄っていく。
 「そう言えば、そうよね〜。 最近は、動物と接する機会が増えたように思っていたけど、実は “動物” じゃなくて “元(素?)・人間” よね」
 「まぁ、人間も動物の一種には違いないんですが … (^_^;」
 そんな話をしていると、子猫はじゃれついた豹馬の指をくわえ始めた。 お腹が空いているらしい。
 「あ、そう言えば、ミルク上げようと思っていたんだっけ」
 「お母さん猫死んじゃったモンね」
 「何で知っとんのや?」
 話は逸れていたが、元々はこの子猫がどうしてココにいるかを聞いていたのだった。
 「うん、あのね。 さっきも言ったけど買い出しの帰りに見つけたの。 近くにお母さん猫が居たんだけど、車にはねられたらしくて、もう … 」
 「この子、動かなくなったお母さん猫のお乳吸おうとしてたんだ」
 子猫を構っていた豹馬がぴくりと反応した。 自分を重ね合わせたのかも知れない。

 「なら、随分腹減らしとるんじゃなかと? すぐミルクを」
 大作がいち早く気分を変えようと、話を逸らそうとした。 小介がそれに乗る。
 「そうですね。 でも、普通のミルク … 牛乳は、あげちゃ駄目ですよ」
 「「え、何で?」」
 最近、やたら猫に関して詳しくなった小介の言葉に、金太と知恵が振り返った。
 「牛乳 … 牛の乳と猫の乳は成分が違うんです。 牛乳だと猫には分解できない成分が入っているので下痢をしてしまいます。 ちゃんとペットショップなどで、 “ネコ用ミルク” って言うのが売ってるくらいです」
 ウッカリ牛乳をあげてしまう所だった金太と知恵、そして牛乳を与える事がいけない事だと知らなかった他の面々は、思わず “へぇ〜ボタン(古っ)” を押したくなっていた(笑)
 「じゃぁ、何をあげたら … 。 赤ちゃんだから食べられる物って … ?」
 「ミルクはミルクでも、人間用赤ちゃんの粉ミルクを2倍に薄めれば代用できますよ。 でも、コネクションでは、その手の物は有りませんからねぇ」
 「ところで、飼うのか? 一時なら代用でも良いけど、ずっと飼うならちゃんとしねぇと」
 一時の同情で拾っても、ちゃんと飼って育てられないなら意味はない。
 ぬいぐるみとは違うのだ。 小さくても命 … 責任を持たないといけない。
 「一応、飼ってくれる人を探すつもりだけど … もし見つからなければ、父ちゃんが飼っていいって」
 金太と知恵は、同年代の子供達よりしっかりしている。 命の重さも解っている。 コネクションでの日々は、嫌でも命と相対するからだ。
 この2人なら大丈夫だろう。 ケロッペを飼っている実績もあるし(笑)
 「牛乳を薄めても何とかなるようですが、元々の成分が変わる訳じゃありませんから下痢する可能性大です。 買ってくるコトをお勧めしますね」
 「飼い主見つかったら、ミルクごとやったらエエんちゃうか? 『これからこのをヨロシク』 っちゅうコトで、 “のし” 代わりやな」
 十三の案に皆が賛成し、早速ペットショップへ。


 「俺が一番早い!」 と立候補した豹馬がバイクを飛ばし、速攻で子猫用ミルクを買ってきた。 ついでに子猫用ほ乳瓶。
 子猫がミルクを飲むのを皆は癒される思いで眺めた。 殺伐とした日常の中で、ホッとする一コマだ。

 しかし、この子猫がある騒動の原因になるとは、まだこの時、誰も思いも寄らなかった。


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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 23 猫足





 ペタペタと “子猫いりませんか?” のチラシをコネクション中の掲示板に貼って回る。
 先日、金太と知恵が拾ってきた子猫の里親募集チラシだ。
 子猫の可愛らしい写真が載ったそのチラシをバトルチームと金太と知恵で手分けして貼って回っていた。
 それだけではなく、コネクション内のネットワーク、電子掲示板にも同じように写真を載せて里親募集を掲示した。

 「猫ひょーま 早く見つかると良いにゃ」
 本日の猫化、豹馬。
 珍しく、ちずるに抱っこされてはいない。 大作の肩の上だ。
 チラシを貼って回るのに、抱っこしていては邪魔になると言う事で、今回は大作と一緒に回る事になった。
 因みに、知恵はちずると、金太は十三と回り、小介は電子掲示板の方を担当している。
 件の子猫は何故か四ッ谷博士の膝の上で昼寝中だったりする。
 四ッ谷博士と言えば 「コレでは立てないから、司令室に行けんな( ̄ー ̄)」 と子猫を言い訳にして、リビングルームで堂々とサボりを満喫していた(笑)

 広いコネクションをぐるりと巡り、自分達のノルマであるチラシを全て掲示し終えて、皆、次々とリビングルームに戻ってきた。
 「ふ〜っ。 改めてコネクションが広ちゅうコト、しみじみ感じたワ」
 「そうだね〜。 オイラ達も、行った事がないようなトコが一杯あった」
 野球場何個分と表現されるような所なので、手分けしているとは言え、歩いて回ると、かなり大変なのだ。
 「猫ひょーま 俺達も、行く所って案外決まってからにゃ。 考古学関係の研究室にゃんか行かねーし」
 「里親、見つかると良いですね」
 「見つからなくてもアタイ達がいるもん」
 キャンベル星人の攻撃が常時あるコネクションでは、命の危険がある。 出来れば、里親に引き取って貰って、コネクション外に連れて行って貰った方が、子猫のためには良いのだが … 。
 それなりに防御システムがあるとは言え、どんなに手を尽くしても完全とは言えない。 襲ってくるのは、いつも違ったタイプなのだ。
 それにコネクションだけが攻撃を受ける訳ではないので、郊外でも決して安全とは言えないが (ぶっちゃけ、地球中安全ではないが) 常に攻撃対象のコネクションよりは、幾分マシである。


 「猫ひょーま しかし、こうやって見ると、また違った感じだにゃ」
 猫豹馬は、四ッ谷博士の膝の上にいる子猫に近づいた。
 今までは人間対子猫だったが、今は猫対子猫。 目線や体の大きさが違うので、今までとは違った感覚で子猫を見ていた。
 「ミィ … 」
 猫豹馬が顔を近づけた所で、気配に気づいたのか子猫が目を覚ました。 今まで見た事のない猫が目の前にいるので、ちょっぴりビックリした様子だったが、すぐに落ち着き、猫豹馬の匂いをかぎ始め、更に近づいて体をすり寄せた。
 「お、猫豹馬を気に入ったようじゃの」
 確かに、子猫は猫豹馬を気に入ったらしく、べったりと寄り添い、猫豹馬の顔をナメ始める始末だ。
 「猫ひょーま ちょっ、くすぐったい」
 慕ってくれる子猫の好意を無下にする事も出来ず、豹馬は困り果てた。
 「確か、その子猫 “メス” でしたね」
 小介がポツリと呟いた。
 ソレが引き金になってしまった。


 ごごご ごごご ごごご ごごご ごごご ごごごご ……


 その場にいた者は、何やら、どす黒いオーラを感じ始めた。
 殺気が混じっている。
 動けなくなっていた体を無理矢理動かし (ホントは動かしたくなかったが) 黒オーラの根元に目を向けた。

 嫉妬とは恐ろしい。
 例えソレが子猫に対してであっても … 。
 「離れなさいよぉ … 」
 「ち、ちずるさんっ(゚д゚lll)」
 「お、落ち着きんしゃい( ̄Д ̄lll)」
 「め、目ぇが据わっとる(T△T)」
 「猫ひょーま     ち、ちずる〜っっっ。 こ、これは浮気じゃねぇぞっっっ(T□T))」
 声に出ていたら周囲が 「えっ?!」 と振り返ってしまいそうなセリフを考えつつ、猫豹馬は涙目になっていた。
 子猫の方も黒オーラは感じたのか怯え始め、助けを求めるように一層猫豹馬にくっついた。 ソレが更にちずるを煽るとも知らずに。



 黒オーラによって固まっていた面々だったが、年の功も有ってか、いち早く正気に戻った四ッ谷博士が子猫を抱えてリビングルームか猛らダッシュで逃走した事で、子猫は無事だった。 いきなりダッシュした四ッ谷博士は、途中、酸欠で倒れたものの何とか生きていた(笑)
 四ッ谷博士と子猫が去った後、猫豹馬はちずるに拉致られて行き、その他のメンバーは猫豹馬の無事を祈りつつ、我が身の安全が保証された事にホッと息をついたのだった。

 その後、2人の間に、どんなやり取りがあったかは知らないが、ちずるは機嫌を直していた。




 後日 … 。
 「お姫様のご機嫌取りに、どんな手、使つこたんや? ん? ん?」
 「 ………………………… 最終手段 … ////」



猫足 猫足 猫足 猫足 猫足

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猫足 にゃんにゃん ぱにっく 24 猫足





 季節は秋を過ぎ、すっかり冬になった。
 コネクション周りには雪が降り、 「今年は少し雪が多そうだ」 と皆が口にする今日この頃だった。

 金太と知恵が拾ってきた子猫の引き取り手が見つかり、 【子猫 (が猫豹馬に懐いちゃった) 騒動】 も終息した。
 貰われていく時、金太と知恵は 「くれぐれもヨロシク」 と引き取り手に頭を下げ、子猫との別れに名残惜しそうにしていた。
 例の子猫とは言えば、猫豹馬との別れに淋しそうにしていた … ようだったが、ちずるが居ない時を見計らって引き取っていって貰ったので、事なきを得た(笑)


 「ゆ〜ぅきやコンコ、あ〜られやコンコ♪」
 コネクション敷地内にも、結構な雪が積もり、あちこちから集めれば雪だるまや、果てはカマクラまで作れるくらいに雪が積もっていた。
 犬猫は居ないが、代わりに金太と知恵が久しぶりに天気が良くなったこともあって、敷地内を駆け回っていた。
 「北海道出身のクセして … 」
 「雪だるまもカマクラも作ったコトあらへんとはなぁ … 」
 「やっぱり、 『興味がなかった』 なの?」
 「はい( ̄▽ ̄;」
 外を駆け回っていた金太と知恵に引っ張られ、 「カマクラ作ろう!」 と誘われたバトルチームの面々。
 『なら、北海道出身者が居るから丁度良い。 教わろう』 と一瞬考えたが、すぐに考えを改め、聞いてみた。

 「小介 … 因みに “雪遊び” ってしたコト … 」
 「 … 有りません … 」

 相変わらず子供らしくない子供な小介だった。


 経験する良い機会と、外へ出て、まずはスタンダードに雪だるまを作製。
 次にカマクラ作りに着手した。
 コレにはちょいと一苦労。
 実は、一番の力持ちである大作が、現在猫化中なのである。
 猫化中と言うこともあって、外に出たく無さそうだったが、負けず嫌いの九州男児は頑張って外に出てきていた。
 しかし、震える猫大作を見て、流石に気の毒になり、部屋に戻ることを皆で勧めたものの猫大作は頑としてきかず、仕方なく 「見ている方が寒いからと」 説得し、妥協案として、カゴの中に毛布と使い捨てカイロを沢山入れ、その中にいて貰うと言うことで話は落ち着いた。
 「このままでおって、キャンベルの奴ら来た時、風邪引いてたりしたら大変や」
 そんな十三の一言も後押ししていた。


 あちこちから集めた雪を積み上げ、固めて中をくり抜く。
 作業は順調に進んでいた。
 小介のみならず、皆カマクラ作りは初めてなのでカマクラの壁が薄くなり過ぎて穴が空かないように慎重にくりぬき作業を進めていた。
 「テレビなんかで、雪国のカマクラをよく見たが、沢山作ってあるから案外簡単だと思ってたんだが、こりゃ重労働だなぁ」
 「ホンマやなぁ。 あのぎょうさんあったカマクラは、人海戦術で作っとんのやろな」
 「中は結構暖かいって聞いたけど、どのくらい暖かいのかしら?」
 「 “暖かい” 以前に、僕はもう “暑い” です( ̄゜ ̄;」
 全身を使って動いているコトと天気の良さも手伝って、雪の中でも結構暑くなってきた。 寒さを感じているのは、カゴに居る猫大作くらいだろう。  いくら毛布にくるまり使い捨てカイロを入れてあるとは言っても、完全に防寒できている訳ではないのだ。
 そんな最中、事件は起きた … 。


 ドサドサドサッッ!

 「何だっ?!」
 何かが落ちる音がして、皆驚いて音のした方に目を向けた。
 すると、近くにある建物のすぐ脇に、雪山がこんもりと出来ている。 上の方から雪が落ちてきたらしい。
 その事を皆が理解した次の瞬間 … 。

 ぶはっっ!

 雪山の中から弾けるように現れた人物が居た。
 一瞬、 「雪男?!」 などと考えたが、よくよく見れば大作だった。 それも猫化が解け、人間の状態である。
 「「「「「「!! だ、大作?!」」くん」さん」」」
 その光景に皆驚いて固まっていたが、いち早く冷静に戻った小介が状況を把握した。
 「あの雪、猫大作さんのいたカゴの上に落ちたんですね」
 「あ、そう言えば、あそこだったわね。 カゴがあったの … 」
 よくよく見れば、大作の入ったカゴが置いてあった位置に大量の雪が落ちてきていた。 つまり、猫大作は生き埋め状態になっていたのだ。
 「はい … 雪にいきなり押し潰れたと。 んで、息ができんようなって … もがき始めた途端、元に戻ったばい」
 「体が “緊急事態” だって感じたんだな」
 本人が “緊急事態” だと感じると解ける猫化。 “緊急事態” の範囲が微妙に曖昧ではあるが、今回は “息が出来ない” という生命の危機だったので、 “緊急事態” と判断されたらしい。


 「ずずず〜。 … こげなトコで生き埋めになるとは、思っとらんかったばい」
 「だろうな( ̄▽ ̄;」
 木兵衛が差し入れてくれた温かい飲み物をすすりつつ、完成したカマクラの中で、ささやかな完成祝賀会と大作生還祝い(笑)をしてひとときを過ごした。


 その後、カマクラは、しばらくの間、金太と知恵の遊び場になっていたとか。


猫足 猫足 猫足 猫足 猫足

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イラスト1

 拍手用に描いた物です。
 豹馬だけ、サイズが違う … (^_^;


ひょ〜ま じゅうぞ だいさく
ち〜ちゃん こすけ ろぺっと


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イラスト2

 拍手用に描いた物です。
 豹馬のみで、他のメンバー分はありませんでした。
 と言う事で、この猫ひょ〜まは、ある意味スペシャル画像でした。


猫ひょ〜ま

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イラスト3

 拍手用に描いた物です。
 豹馬とちずる。
 いつものイラストの描き方とは違う描き方してみました。
 今のところ、ペアものはコレと今拍手にあるモノ1枚だけ。


豹馬&ちずる

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アイコン1

 拍手用に作った物です。
 豹馬&十三は 【別館】 に格納されてますので、そちらでどうぞ♪


ちずる 大作 小介 あっぱれロペット

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