side ダンゲル
地球人という物は、単純だな。
チョット、弱々しい所や泣きマネをしただけで、コロッと騙される。
こんな連中に今まで煮え湯を飲まされていたのかと思うと、自分自身に呆れてしまうわ。
外から力押しで倒す事に拘ってきたが、内部からだとこんなに脆いものなのか。 兄貴の言う事が少し分かったぞ。
コレが、地球人の “愛” から来る行動の一つ “同情” や “慈悲” と言うモノなのだな。
ケッ、くだらん。 そんなモノがあっては、戦いに勝てん。
最初に俺に 「捕虜になれ」 と言われた時には、驚いて激怒したが、まぁ、結果オーライというヤツか?
ジャネラ様も、こんな作戦を承認するとは信じられなかった。
何で、将軍たるこの俺様が “捕虜” なんぞに?! 俺は素手でも地球人なんぞに遅れは取らん!
捕虜役は、兄貴の方がふさわしかろう? そんながりがりの細腕だ。 地球人に捕らえられるには丁度良い。
シチュエーションから、捕虜になるのは俺の方が自然だという事で、渋々承知したが、やっぱり納得いかん。
兄貴の作戦に乗るだけではつまらんから、オマケを付けてやった。
四ッ谷の首に掛けてやった勲章。 勲章は勲章でも、死の勲章だ。
木っ端みじんに吹き飛ぶがいい!
豹馬達も、今頃は罠だと知らずに俺の教えた島に向かっているはずだ。
あの島で一足先に豹馬達が死ぬのだ。 瓦礫きの下敷きになってな。
例え死ななくとも、あの島からの脱出は難しい。 脱出してくる頃には、コネクションは木っ端みじんになった後だ。
作戦が終わったら、潰れた豹馬達の死体でも見物に行くか。
コネクションの残骸を見た後にでも。
* 作者の言い訳 *
【第47話 ダンゲル捕虜となる】 からのネタです。
作戦とは言ってもねぇ … 。 良くダンゲルが、こんな作戦承知したよね?
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