side ダンゲル
『キャンベル星きっての強者』
俺は、かつてそう呼ばれていた。
自分でもそう思っていた。 俺は強い! 俺に敵うモノなど、この世にはいないと。
ひょろひょろで頭でっかちのアニキなんかとは違い、恵まれたこの体、そしてパワー。
それらをフル活用して、向かってくる敵を叩き伏せ、蹴散らしてきた。
侵略予定の星で思うように作戦が進まず、侵略予定が遅れている星があるという。
なんと、キャンベル星の力を持って侵略ができんとは信じられん!
キャンベル星は、宇宙一の力を持つ星だと信じ自負していた。 それがまさか … 。
その星の侵略が、女帝ジャネラ様と俺達兄弟に廻ってきた。
前任のガルーダが手こずっていた星をアッサリ侵略すれば、また俺の株が上がるとと言うもの。 俺の強さを持ってすれば、あっという間だ。 チャッチャッと片付けてやれ。
地球に来るまで、いや、来てからもそう思っていた。
キャンベル星より遅れた星に、何故ガルーダが手こずっていたかが解らんかった。
直接対峙したコン・バトラーV。 南原コネクション。 何故か良い所までは行くのに、最終的には、負けていた。
俺の戦歴で、こんな負け続きはかつて無かった。 信じられなかった。 俺は強いはずなのに?!
ええいっ、こざかしい地球人めっ!
おかげでジャネラ様からのお叱りとお仕置きが、日に日に酷くなる。
アニキっ、もっと強力なマグマ獣を用意しろっ。 いくら俺が強くとも、マグマ獣がお粗末では話にならんぞ!
頭の良い事を尊敬できる時もあるが、俺を馬鹿にばかりして。 作戦、作戦と理屈ばかりこねやがる。
そんな小手先ばかりでどうする。 力で押せばいいんだ、力で!
俺の強さに、ちゃんと強力に作ったマグマ獣の強さが有れば、コン・バトラーなんぞ、ひとたまりもないのだ。 ソレを解っていない!
今回のマグマ獣は、ちゃんと強力に作ってあるだろうな?
フン、どうだか … 。
解った、解った。 実践で試してやるさ。
さぁ、出撃だ。 今度こそ、俺の強さを証明してやるっ!
* 作者の言い訳 *
いつも力押しのダンゲル。 負け続きは、どれ程の屈辱を与えていたか。
力押しも必要だけど、計算や作戦も必要だよ?
ダンゲルとワルキメデスを足して2で割ると丁度良いだろうに。
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