side 浪花 十三
仲間なんかいらへん。
一時は、そう思っとった。
“一匹狼” “クール” それがワイのスタイルやった。
せやから、苦労したワ。 心を一つにせなならんて事に、こないに苦労させられるとは思っとらんかった。
集まったメンバーも、個性的な奴らやったしなぁ。
ガキのクセしよってスレてるトコあるクセに、すぐ熱くなったりして。
元暴走族やて?
あ〜、何ぞあったんか。
ワイもグレとった時期あるさかい、そこんトコは分からんでもないんやで。
デカイ体やなぁ。
ワイも長身な方なんやけど、コイツには負けた。
けど、性格は温厚なんやな。 “気は優しくて力持ち” っちゅうタイプやな。
エライべっぴんやぁ。
長い髪がキレイやなぁ。 きっと、念入りに手入れしとんのやろ。
けど、一緒にバトルマシンに乗るて、中身はエライお転婆やな。 気ぃも強いし。
黙っとったら、普通の可愛娘ちゃんなんやけどなぁ … 。
で、このチビッこいの。
アメリカの大学に留学しとったやて?! ホンマかいな?
メッチャ生意気な口の利き方や。 年上の人間馬鹿にしとんのかい、ワレ!
いくら大人以上の頭脳持っとるからて、目上の人間馬鹿にするもんやないど。
あ〜、こないな連中がワイにとって、心から “戦友” と呼べる存在になるなんて、初対面の時は想像もせぇへんかったワ。
最初は、一緒にいるの煩わしかったんやけど、今では逆や。 空気みたいに、自然にソコにおんのや。
チーム組んどるっちゅうのもあんのやけど、みんな一緒に行動すんのが当然になってしもた。
人間、変われば変わるもんやなぁ。
けど、その変化が嫌な訳やないで。 今やから、以前のワイがつまらん人間やったんが分かるワ。
対キャンベル戦争は、いずれ終わりを迎えるやろけど、ワイの人生、この先何があっても “戦友” と呼べるのはアイツ等だけやな。
一生 … いや、きっとと死んでもかけがえのない存在のまま、ワイの中に居るんやろな。
* 作者の言い訳 *
十三の心理、before・afterでした(笑)
でも、メンバーそれぞれ、最初は思う事が大量にあったと思いますよ。
最終的には、皆 “戦友” に昇格してたでしょうけどね。
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