インピーダンス計を使用した四次バンドパス型エンクロージャーチューニング方法

(赤線がインピーダンスカーブ)

原因

周波数特性

対策方法

ダクト短すぎ
(エンクロージャー容積不足)

超低域が出ない、再生帯域が狭い
  • エンクロージャー容積を増やす。
  • ダクト長を伸ばす。
  • ダクトの径を細いものに交換する。
  • 複数のダクトを使用しているのであれば本数を減らす。
  • Vasが小さいユニットに交換する。
  • 小口径のユニットに交換する。
ダクト長適正

  • ダクトの風きり音が気になる時はポートをエアロ加工してみる。
  • ダクトの風きり音が気になる時は、ダクトの断面積を大きく、長さを長くしてみる。
  • ダクト長が長い設計の場合、気柱の共振モードにより、中域に鋭いピークが立つ場合があるが、この場合はチャンネルデバイダー等で電気的にハイカットしてドライブすること
ダクト長すぎ

能率が低い、音圧が上げられない
  • ダクトの長さを短くする。
  • ダクトの本数を増やす。
  • ダクトの口径を太いものに交換する。
  • ややQtsの大きなユニットに交換する。


基本的には、バスレフ型同様、ダクトの共振周波数(インピーダンスカーブで山の間の一番低くなっているところ)の上下でのピーク値が同じ値になるようにチューニングすれはOK。 風切り音が目立つ場合はダクト面積をもっと増やして設計をやり直すか、最大音圧を制限する必要がある。 ポートより高音域が漏れてこないようにエンクロージャー内部を吸音処理することで定位が引っ張られる問題を回避できるが、四次のバンドパス箱の場合、フロント側に吸音材を入れるのは低域においても非常にロスが大きいので、電気的にカットしてしまうのがベスト、万一入れても最小限の量で押さえるべし。(密閉されてるリア側はこの限りでない)