CYBER-PIT HILO CAR-AUDIO DIARY



キャパシター換装の巻


1. 搭載するキャパシターの選定:

これまで使ってきたコンピューターグレートの大型ケミコンの自作品から置き換えるに際し、いろいろと調べてみたところ随分と色々なブランドのものが市販されていることにひたすら感心、調べて行く途中で国産品も考えたが、そのオーディオテクニカ製はリコールという発表を見つけたのでまず却下。 有名どころからBRAXやMONSTER, PHOENIX GOLD等とあたったが、丁度出物があったのでLIGHTNING AUDIO製のLCM.50-Goldを採用、同社のWebページを見ると大きく2つのラインナップに別れてて、青いシースの奴だとESR(等価直列抵抗値)がひとケタ高いため、これだと急速な充放電が出来ないのでパス、もうひとつのラインナップで今回私が購入したLCM.50は付属のスペックによると、耐圧20ボルト(サージ時24ボルト)、ESR値が千分の1.5オーム以下、誤差マイナス10%〜プラス50%というもので、箱には「ショートさせたら1万アンペア流せる・・・※」なんて頼もしい事が書いてあるので、爆弾としての役目にも特に不足はないようだ。(笑)
※注意
キャパシターはうかつにショートしたり、抵抗なしで急速充電を繰り返したりすると大電流が流れるので非常に危険です。 特に誤って逆接続した場合には内部にガスが発生し、時として破裂することもあります。 

2. 搭載場所の選定:

容量こそ0.32Fと少ないものの、さすがに4本もキャパシターをパラレル接続してると、上画像のようにアンプボード上の空間をかなり占有するため、スペース節減のため思い切ってキャパシター1本(下画像の矢印)に換装してみました。
これで空いたスペースに外部DACとリモート・ボリューム&オートセレクターを搭載する予定。(下図参照)
こうすることで、DACからパワーアンプに至るまでのアナログ信号の引き回し距離を最小に押え、かつヘッドユニットを経由しないことによるダイレクトな信号経路で音の鮮度向上が見込めます。 今のように4.5メートルもラインケーブルを引き回す事による音質の劣化は非常に大きいものがあります。(確認済み) さらにヘッドユニットを経由しなくなることから、チェンジャーと外部DACを使う限り高級なヘッドユニットは不用となり、単なるチェンジャーコントローラー機能のみあれば足りるということになります。


3. キャパシター搭載の有無による音質評価:

これまで秋葉のジャンク屋出身の8万μFのケミコンを4本パラにして使用していました(合計0.32F)が、購入した爆弾(ライトニングオーディオ製0.5F)と換装するのに、ただ交換したのでは面白くないので、換装する前に、まずキャパシターを外した状態で2〜3日かけて試聴、この状態で音は一転して平面的になり、一音一音の分離が悪くなって、音の奥行きが無くなり、非常に薄っぺらくて立体感が無く聞こえます、ボーカル等もドライの音と残響がくっ付いた感じに聞こえます。 その代わりといっては何なんですが、音像の定位がグッとセンター寄りになってボーカルはセンターに固まったというか、まるで中央よりに張り付いてて、悪く言えばダンゴ状態に近く、良く言えばセンターが抜けないのがメリットかな? (なんのこっちゃ?)、でも当然ながら音に立体感はありませんし、一言でいえばアンプのグレードが1.5ランクぐらい下がってしまった感じでしたね。 やはりカーオーディオは電源が重要なんだと再認識した次第・・・
このあたりの機材の未完成度具合がマッキンといえどホームとカーの製品が違うところで、ただ線を繋いで電源を供給しただけではやっぱり駄目ということの一例ですね。
 話は本題に戻って、ライトニングオーディオのキャパシターですが、ESR(等価抵抗値)が0.0015オーム以下と非常に低く、もしスペック通りならば確かに15Vチャージ時にショートさせると10,000アンペアも流れるという恐ろしい計算結果になります、本当だとすれば、まさに「爆弾!」ですね、勿論試して見る気はありません(笑)。 で・・・効果のほどですが、静電容量的には以前の0.32Fと比較しても0.5Fなので1.5倍程度と大差ないのですが、ESR特性が良好なためか、低域はよりタイトになり、高域が澄んだ音色になったように感じます。特に悪くなったところは見当たらないので、この製品はこれで十分オッケーだという結論にしましょう。(笑)
問題は、付属の金具を普通に使って付くだけの十分なスペースがボードにないので、どうやって固定するのか思案中・・・


3. キャパシターのインストール手順と充放電の方法について:

ちゃんとした扱いをしないと危険なキャパシターですが、いくつかのポイントを守って取付け作業を行えば、注意する必要こそありますが、さほど恐れるほどに難しいことでもありません。 何よりも大事なことはしっかりと固定し振動や急ブレーキなどで移動したり外れたりしないようにすることと、万一配線が外れてしまったときに周りの機器や端子に触れないようにカバーしておくことが重要だと考えます。 これらの点に十分に留意したうえで、インストール作業前には十分に放電させてから作業を開始します。 キャパシター放電の方法は以下のアニメーションを参考にしてください、通常この作業には大型の抵抗を使用する方法が紹介されていますが、私の方法では視覚的に確認できる効果も兼ねてテールランプ用の12V電球(小さいぶんには特に容量の指定はありません12V用タングステン球であればルームランプ等の電球でもOKです)とAWG18以上の太さの電線を用意する必要があります。

 キャパシター放電(DISCHARGE)の方法

 キャパシター取付が完了したら、配線を接続する前に接続する相手の電圧と同じに電位までゆっくりと時間をかけて充電すれば火花も散りませんし、急激な大電流でヒューズが飛んだり、電極を痛めることもありません。 充電の方法は下のアニメーションを参考にしてください。

 キャパシター充電(CHARGE)の方法

キャパシターを取付けたシステムは、バッテリーからの配線やヒューズを外しても、かなり長い時間電圧が残っています。 もし機器入れ換え等の理由で電源配線をいじる必要がある場合には、バッテリーに接続したヒューズ等を外してから上に書いた方法でキャパシターの放電を行います。 作業終了後は機器の電源オフの状態でヒューズの代わりに電球を繋ぐと、キャパシターが充電していく状態を目で確認することができます。

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