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 仔ハムの毛色等

仔ハムの毛色等は、両親からもらう配偶子の組み合わせによって決定されます。
繁殖を予定しているペアの遺伝子型がわかっていると、生まれてくる仔ハムの遺伝子型(毛色等)を予想することができます。

両親の遺伝子型と仔ハムの遺伝子型の関係について、簡単な例を使って説明します。

【例1】黒目クリーム×ゴールデン(他の遺伝子を持っていない場合)

父ハム 母ハム
←親ハムの表現型
(親ハムの毛色等)
←親ハムの遺伝子型
(親ハムが持っている遺伝子)


←配偶子
(親ハムの遺伝子型を半分にしたもの)


←仔ハムの遺伝子型
(親ハムの配偶子を合体させたもの)
←仔ハムの表現型
(仔ハムの毛色等)

<予想>
黒目クリーム×ゴールデンのペアで、他の遺伝子を持っていない場合、
生まれてくる仔ハムの毛色は全て「ゴールデン」ですが、黒目クリーム遺伝子を1つ持っています。

<ポイント>
1.黒目クリーム遺伝子はノーマルに対して劣性のため、片方の親から1つもらうだけでは働きません。

2.母ハムと仔ハムたちの毛色は同じ「ゴールデン」でも、遺伝子型が違います。
  母ハムはであるのに対し、仔ハムたちはとなっています。
  見た目は母ハム似であっても、父ハムの遺伝子も半分受け継がれていることがわかります。


【例2】ゴールデン(黒目クリーム遺伝子を1つ持つ)×黒目クリーム(【例1】で生まれたハムと、黒目クリームとの繁殖)

父ハム 母ハム
←親ハムの表現型
(親ハムの毛色等)
←親ハムの遺伝子型
(親ハムが持っている遺伝子)


←配偶子
(親ハムの遺伝子型を半分にしたもの)


←仔ハムの遺伝子型
(親ハムの配偶子を合体させたもの)
←仔ハムの表現型

<予想>
ゴールデン(黒目クリーム遺伝子を1つ持つ)×黒目クリームのペアから生まれる仔ハムは、
黒目クリーム、ゴールデン(黒目クリーム遺伝子を1つ持つ)が約半数ずつとなります。

<ポイント>
【例1】とペアの見た目は同じ毛色ですが、持っている遺伝子が違うために予想が異なります。
劣性の毛色では、親と同じ毛色の仔ハムがほしい場合、同じ遺伝子を持つ相手を選ぶ必要があります。


【例3】ゴールデン(黒目クリーム遺伝子を1つ持つ)同士(【例1】で生まれたハムと、同じ遺伝子型のハムとの繁殖)

父ハム 母ハム
←親ハムの表現型
(親ハムの毛色等)
←親ハムの遺伝子型
(親ハムが持っている遺伝子)


←配偶子
(親ハムの遺伝子型を半分にしたもの)


←仔ハムの遺伝子型
(親ハムの配偶子を合体させたもの)
←仔ハムの表現型

<予想>
ゴールデン(黒目クリーム遺伝子を1つ持つ)同士のペアから生まれる仔ハムの毛色は、黒目クリーム1:ゴールデン3となりますが、
ゴールデンの仔ハムのうち、黒目クリーム遺伝子を1つ持つものが2/3、持たないものが1/3となります。

<ポイント>
1.両親の毛色に表れていない遺伝子も、うまく出会えば仔ハムの毛色に表れます。

2.【例1】のペアは【例3】の仔ハムたちの祖父母にあたりますが、祖父の黒目クリーム遺伝子を全く持たない孫ハムもいます。
  祖父母→孫へは必ずしも遺伝子が受け継がれるわけではないことがわかります。

3.同腹のきょうだいでも同じ遺伝子を持っているとは限らないことがわかります。

  つまり、里親募集などで「祖父母に●●色がいた」とか「同腹のきょうだいに○○色がいる」とあったとしても、
  さして役に立たない情報ってことです。