Last updated 08. 9. 5

Tortoiseshell とは?

※毛色のカテゴリに入れていますが、正確には毛色ではなくパターン(模様)名です。

「Tortoiseshell」(ト−ティシェル)とは、三毛のもとになる2色のモザイク模様です。
これに白ブチが組み合わさると、いわゆる“トリコロール”と呼ばれる三毛になります。

1999年春に「ゴールデンの新色♪」と登場した“トリコロール”,“キャリコ”。実は、海外ではその約40年前に発見されていました。

三毛を作る遺伝子は「イエロー(To)」という毛色の遺伝子で、ヘテロ接合(Toto)のメスが三毛になります。
三毛猫同様、三毛ハムも基本的にメスのみであり、三毛になるメカニズムも同じ。
イエロー遺伝子がX性染色体上に存在する都合上、ヘテロ接合のメスは、
毛色として全身が「イエロー」になるのではなく一部に「イエロー」が現れ、2色のモザイク模様となります。

よって、ベースとなる毛色ごとに色構成は決まっています。
「ベースの毛色×イエロー部分」であり、「イエロー部分」はベースの毛色+イエローのコンビネーションカラー
(→イエローのコンビネーションカラーについては、「Yellow」のプルダウンメニューで)

<例>

  ベースの毛色 イエロー部分の毛色
ブラック・トーティシェル ブラック イエローブラック
ゴールデン・トーティシェル ゴールデン イエロー
シナモン・トーティシェル シナモン ハニー
ダヴ・トーティシェル ダヴ ダヴ+イエロー
シルバーグレー・トーティシェル シルバーグレー シルバーパール

なお、イエロー遺伝子の働きは、黒目クリーム遺伝子およびDark Eared White遺伝子に抑制されるため、
黒目クリームおよびそのコンビネーションカラー、Dark Eared Whiteおよびそのコンビネーションカラー以外の
あらゆる毛色をベースにトーティシェルを作ることができます。

ブチの有無でだいぶ雰囲気が違うので、ブチなしタイプとブチありタイプに分けて概略を説明します。


●ブチなしタイプ↓

Tortoiseshell (ト−ティシェル) ・・・Toto

ベースの毛色×イエロー部分の2色のモザイク柄。
いわゆる“二毛”と呼ばれるタイプ。


ブラック・トーティシェル(Black Tortoiseshell) ベースの毛色=ブラック
イエロー部分の毛色=イエローブラック
 ↑
黄色っぽく見える部分
aaToto(♀)

ベースとなる毛色や個体差によっては、モザイク柄がハッキリせず、ぱっと見は単色に見えるものも。
ベースの毛色とイエロー部分がハッキリ分かれていて、比率が半々のものが美しいと言われますが、
イエロー部分が少ない個体の方が多いですよね。


●ブチありタイプ↓

Tortoiseshell Banded (ト−ティシェル・バンデッド) ・・・TotoBa
Tortoiseshell Dominant Spot (ト−ティシェル・ドミナントスポット) ・・・TotoDsds
Calico (キャリコ)

ベースの毛色×イエロー部分×白ブチ3色のモザイク柄。
いわゆる“トリコロール”。

バンデッドおよびドミナントスポットは、白ブチ模様。(→模様の部参照)
トーティシェルにブチの白が加わることで、3色になります。

アメリカでは「Calico」(キャリコ)と呼ぶことが多いようです。(Calicoも三毛模様を意味する)

ブラック・トーティシェル・バンデッド(Black Tortoiseshell Banded) ベースの毛色=ブラック
イエロー部分の毛色=イエローブラック
 ↑
オレンジ色に見える部分

白=バンデッド

模様(ブチ)同士でもあらゆるコンビネーションが組めるので、
ここで挙げた以外に、トーティシェル・ドミナントスポット・バンデッド(“ドミノ三毛”)なども存在します。


お約束

以上のことから、簡潔&適切な名称としては、
ブチなしタイプ(二毛)=トーティシェル
ブチありタイプ(三毛)=キャリコ

と呼ぶのが正しいと思われるのですが、一般的にイメージがわきづらそうなので、当図鑑ではどちらのタイプも「三毛」と表記します。

“トリコロール(トリコ)”や“キャリコ”といった日本での通称名は定義があいまいなのでここでは使いません。