<「スプリングゲート」の絵ができるまで>
これから、私の絵の描き方を紹介します。
なお、これは私が試行錯誤しながら考えた自己流の技法です、念のため。
STEP 0
<用意するもの>
1.下絵のための鉛筆とトレスペーパー
2.絵を描くための水彩紙(パネルに水張り)
・水彩紙は、主に、安くて丈夫なワトソン紙を使っている。
3.アクリル絵具(例えば、リキテックス)
・アクリル絵具は、水で取り扱え、重ね塗りができるから。
・必要な色は、白、赤、青、黄、緑くらい。このほか、便利だから紫、茶、黒も時々使う。
4.絵筆、刷毛
・刷毛は下地塗り用。そのほかはすべて面相筆(細かい作業が多いため)。
5.その他
・水入れ、絵皿は当然必要。(絵皿はパレット代わり。3枚しかもっていない。)
・他に、絵皿に残った絵具をふき取るティッシュ、床が汚れないように敷く新聞紙も重宝。
STEP 1
トレスペーパーに絵の下絵を描く。
タイトルは「スプリングゲート」。春に虫が草むらから
飛び立つ情景をイメージした。(ただし、今回は、過去
に描いた同タイトルの絵のリメイク。)
言葉(タイトル)が先か、絵のイメージが先かと問われ
れば、同時並行と答えるしかない。いずれもふとした思
いつきの産物。(この絵は言葉が先だったか。)
今回の絵は、こんないい加減なイメージスケッチですま
せたが、通常はもう少しまじめに細部も決めている(は
ずだ)。
この絵のサイズはA4。
STEP 2
下地の色を塗る。
今回は、灰黄色の地に緑色のグラデーションをつけた。
ムラが残らないように、刷毛で数回重ねて塗る。今回は
地色に白が入っているので、簡単だったが、原色はムラ
が残りやすいので難しい。
時に、エアブラシを使うのかときかれることがあるが、
私にはそんな設備も技術もない。あくまで安物の刷毛で
勝負する。
下地の色塗りも、私の絵にとって重要な工程。時に、先
に下地の色を塗って、それを眺めながら絵をイメージす
ることもある。(これがこの一見つまらない工程をあえ
て独立したステップにあげた理由。)
なお、画像にムラがあるのは、jpegで圧縮したため。
STEP 3
下絵を写しとり、薄い白をのせていく。
紙の裏に鉛筆やチャコを塗った、手製チャコペーパーを
使って、下絵を写す。
その後、草花など彩色する場所に薄めの白をのせていく。
STEP 4
白を重ねて濃淡を整える。
薄めの白を何度も重ね塗りする。
私の絵はこの白がうまく塗れればほとんど完成といって
いいくらい重要な工程で、これが、自分の絵のポイント
と考えている。
こうすれば、ややパステルに似た柔らかなタッチになる。
下地の色が少し透けて見えるくらいのほうが後でのせる
色が下地の色になじむようだ。(今回は厚めに重ねすぎ
たか・・・。)
STEP 5
白の上から彩色。
薄めに溶いた透明な色を水彩のように薄く塗る。望みの
色や濃度になるように、同じ色や別の色を、これも薄く
重ね塗り。
使う色は、ほとんど赤、青、黄、緑。他の色は、これら
の色を混ぜたり、重ねたりして作る。
最近知ったことだが、白を塗ってその上に彩色するのは、
日本画と似ているようだ。時々、日本画のようだとの感
想をもらうのはそのせいか。
私自身は、昔の「彩色写真」に似ているのでは、と思っ
ている。
STEP 6
最後に、主役のテントウムシを描いく。
このワンポイントでこれまでの苦労が台無しになること
もあるから、慎重に時間をかけて配置を考え、一気に描
く。
なお、花などの色が濃すぎたので、薄く白をのせて調整
した。
これで、「スプリングゲート」の完成。
時々、1枚描くのにどれくらいかかるのか、ときかれる
ことがあるが、当然、ケースバイケース。この絵の場合、
絵のイメージを考える時間を除いた作業時間だけなら、
約1週間位としておこう。(ただし、作業は夜中だけ)
(感想:最近、色を濃くしすぎるきらいがある。これ
も、手間をかけたわりに出来はいまひとつだった。)
(この絵は「12の月」の3番目の月に使っています。)