中島
みゆきの言葉


 

 

中島みゆき Miyuki Nakajima

1952年北海道生まれ。1975年「アザミ嬢のララバイ」でレコードデビュー。以後、「時代」「悪女」「空と君とのあいだに」「地上の星」など、数々のヒット曲を生み出す。また1989年より定期的に舞台『夜会』を公演、常に新しい試みで話題をさらっている。主な著書に『問う女』『ジャパニーズスマイル』など。

 


 

プラスマイナス数えながら 君を見つめるわけじゃない 
いつか実りをもらうために 君を大事にするわけじゃない
惚れたほうが損になるなんて 取り引きや投資じゃあるまいし 
惚れて嬉しい 単に嬉しい 同じ時代に生まれて嬉しい

 

『I Love You,答えてくれ』

 



生きて泳げ 涙は後ろへ流せ 向かい潮の彼方の国で生まれ直せ

生きて泳げ 涙は後ろへ流せ 向かい潮の彼方の国で生まれ直せ

 

『サーモン・ダンス』

 



当たりは あといくつある
残した甘菓子の中 あちらにすればと悔やんで悔やんで
取り替えたら 捨てた菓子の方が当たりだったかもしれない

好きな未来を あなたの手で選び出して 隠したのは何 ねじれた甘菓子に ほら
好きな未来を あなたの手で選び出して 隠したのは何 ねじれた甘菓子に ほら

 

『フォーチュン・クッキー』

 


 

失うものさえ失ってなお 人はまだ誰かの指にすがる

柔らかな皮膚しかない理由は 人が人の傷みを聴くためだ
急げ悲しみ 翼に変われ 急げ傷痕 羅針盤になれ
まだ飛べない雛たちみたいに 僕はこの非力を嘆いている

 

『銀の龍の背に乗って』

 


 

幸せになる道には2つある 1つめは願いごとうまく叶うこと

幸せになる道には2つある もう1つは願いなんか捨ててしまうこと
せんないね せんないね どちらもぜいたくね
せんないね せんないね これからどうしよう 幸せになりたいね

 

『幸せ』

 


 

あぁ あれは壊れたオモチャ いつもいつも好きだったのに
僕には直せなかった 夢の中で今も泣いてる
言葉にならないSOSの波 受け止めてくれる人がいるだろうか

あぁ あれは最後の女神 まぎれもなく君を待ってる
あぁ たとえ最後のロケットが 君を残し 地球を捨てても

 

『最後の女神』

 


 

さあママ 町を出ようよ 激しい雨の夜だけど

仕度は何もないから 裸足でドアをあけるだけ
形見になるようなものを 拾うのはおよし
次の町では そんなものは ただ邪魔になるだけ

 

『流浪の詩』

 


 

ひと晩じゅう あたしたちは片時も離れず 睦み合ってどこへも行くことはありえなかった

疑いの眼差が2人に向けられる 調べてもかまわない 愛だけが見えるはず
けれど情婦の証言は法廷では 無いのに等しい

 

『情婦の証言』

 



誰も誰もつらくない別れなんてない 誰もわざとひとりになりたくなんかない

古い恋の日記をひも解いてみても 教科書にはなりやしない また1からやり直し

 

『夢見る勇気』

 


 

ひと晩じゅう泣いて泣いて泣いて 気がついたの ともだちなんかじゃないという想い

ひと晩じゅう泣いて泣いて泣いて わかったのに いちばん先に知らせたともだちが 

私だなんて 皮肉だね

 

『慟哭』

 


 

離婚の数では日本一だってさ 大きな声じゃ言えないけどね 

しかも女から口火を切ってひとりぽっちの道を選ぶよ

北の国の女は耐えないからね 我慢強いのはむしろ南の女さ

待っても春など来るもんか 見捨てて歩き出すのが習わしさ

 

『北の国の習い』

 


 

だから 応えられなくてごめん そんなふうに悩まないで 

遥か離れてしまっても泣き顔よりはいい ほんとさ

笑ってよエンジェル 夢の中エンジェル 君の笑顔消えてくれるな それだけが願いさ

 

『笑ってよエンジェル』

 


 

CQ.CQ.…… CQ.CQ.…… CQ.CQ.…… CQ.CQ.…… 

だれかいますか だれかいますか だれかいますか どこかには 

だれかいますか 生きていますか 聞こえていますか

CQ.CQ.…… CQ.CQ.…… CQ.CQ.…… CQ.CQ.…… 

送ってみる 送ってみる あてのない呼びかけを

耳をすます 耳をすます あてのない空へ

 

『C.Q.』

 


 

思い出はすれ違う話せば話すほど ケンカにもならないイライラの繰り返し

そして彼女は下町へあいつは山の手へ 帰りついて初めて荒野だと気がつく

 

『下町の上、山の手の下』

 


 

名立たるものを追って 輝くものを追って 人は氷ばかり掴む

風の中のすばる 砂の中の銀河 みんな何処へ行った 見送られることもなく

つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう

 

『地上の星』

 


 

時計の針なら戻る 枯れた花でさえも 季節がめぐれば戻る でも 私たちの愛は

Good-bye Good-bye 明日からひとり どんな淋しい時でも 頼れないのね

Good-bye Good-bye 慣れてるわひとり 心配なんかしないで 幸せになって

 

『ひとり』

 


 

月の日 火の日 水の日 木の日 金に踊って 土と日に還る

私はなりたいものはといえば 地下に根を張る あの竹林

 

『竹の歌』

 


 

南三条泣きながら走った 胸の中であの雨はやまない

南三条よみがえる夏の日 あの街並はあとかたもないのに

許せないのは許せなかったのは あの日あいつを惚れさせるさえ できなかった自分のことだった

 

『南三条』

 


 

君が涙のときには 僕はポプラの枝になる 孤独な人につけこむようなことは言えなくて

君を泣かせたあいつの正体を僕は知ってた ひきとめた僕を君は振りはらった遠い夜

 ここにいるよ 愛はまだ ここにいるよ いつまでも

空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる

空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる

 

『空と君とのあいだに』

 


 

あれ眠れない 何かに急かされて 走らずにいられない 行方も知れず

夜を往け 夜を往け 夜を往け 夜を往け

 

『夜を往け』

 


 

ああ 人は獣 牙も毒も棘もなく

ただ痛むだけの涙だけを持って生まれた 裸すぎる獣たちだから

君を映す鏡の中 君を誉める歌はなくても 

僕は誉める 君の知らぬ君についていくつでも

 

『瞬きもせず』

 


 

悲しいですね 人は誰にも 明日 流す涙が見えません

別れる人とわかっていれば はじめから 寄りつきもしないのに

 後姿のあの人に 優しすぎたわと ぽつり

 ほうせんか 私の心 砕けて 砕けて 紅くなれ

 ほうせんか 空まであがれ あの人に しがみつけ

 

『ほうせんか』

 


 

なのに永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている

永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ二人とも旅の途中だと

君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ

永遠の嘘をついてくれ 何もかも愛ゆえのことだったと言ってくれ

 

『永遠の嘘をついてくれ』

 


 

9桁の数字を組み替えて並べ直す 淋しさの数と同じイタズラ電話

ボックスを叩く街の風が冷たい どうしても1つだけ押せない組がある

 Rollin’ Age 淋しさを Rollin’ Age 他人に言うな

 軽く軽く傷ついてゆけ

 Rollin’ Age 笑いながら Rollin’ Age 荒野にいる

 僕は僕は荒野にいる 僕は僕は荒野にいる

 

『ローリング』

 


 

時は流れ ある日突然 全て備えた彼女に会った

私にない全てを持って 「何もない」と未来を見てた

Tell Me, Sister 真似させておくれよ 

Tell Me, Sister 追いつこうとしても

Tell Me, Sister そんなふうになれない

「そのままでいいのに」と彼女は微笑むだけだった

 

『Tell Me, Sister』

 


 

12才の頃 野球選手になりたかった 今でも夢にみるさ マウンドにあがってる

夢の中ではいつもヒーローさ やせっぽちのくせに 不思議とヒーローさ

だけど 8回の裏 投げ方を忘れてマウンドを降ろされる

やりきれぬ笑いばなしさ 悲しい夢さ

 

『ミュージシャン』

 


 

ふりかえるひまもなく時は流れて 帰りたい場所が またひとつずつ消えてゆく

すがりたいだれかを失うたびに だれかを守りたい私になるの

 わかれゆく季節をかぞえながら わかれゆく命をかぞえながら

 祈りながら 嘆きながら とうに愛を知っている

 忘れない言葉はだれでもひとつ たとえサヨナラでも 愛してる意味

 

『誕生』


 

風は強く波は高く 闇は深く 星も見えない

風は強く波は高く 暗い海は果てるともなく

風の中で波の中で たかが愛は 木の葉のように

 

私たちは二隻の舟 ひとつずつの そしてひとつの

私たちは二隻の舟 ひとつずつの そしてひとつの

 

『二隻の舟』

 


 

ふらふら ふらふら あいつはふらふら のんだくれ

ふらふら ふらふら しらふの言葉は 聞こえない

 

『ふらふら』

 


 

そんな時代もあったねと いつか話せる日が来るわ 

あんな時代もあったねと きっと笑って話せるわ

だから今日はくよくよしないで 今日の風に吹かれましょう

まわるまわるよ時代は回る 喜び悲しみくり返し

今日は別れた恋人たちも 生まれ変わってめぐり逢うよ

 

『時代』

 


 

ああ 小魚たちの群れきらきらと 海の中の国境を越えてゆく

諦めという名の鎖を 身をよじってほどいていく

ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴らが笑うだろう

ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ

 

『ファイト!』

 


 

 

 

 

 

 

taroneko
演劇・映画の部屋
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