精神遅滞



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精神(発達)遅滞とは、全体的な知能(知的能力)の発達が
遅れた状態にとどまるものをいいます。
また、そのために、社会生活上の困難があることとされています。


知能とは、人間が適応していく能力や倫理・知覚・運動する能力をさします。
この能力は当然のことながら、個人差があります。
そのため、知的能力を判断するものとして、知能検査が用いられています。

知能検査とは、ある課題があたえられたり、
問題に直面したときに、その解決の仕方や処理の早さや方法により、
客観的に目に見える形で知ることができるようにし、
それを測定可能な尺度、スケールにしたものです。

知能テストとして現在もっともよく使われているのが、ビネー式とウェクスラー法です。

ビネー式は、やり方が簡単で、知能指数(IQ)とともに、精神年齢が示され、
結果がわかりやすいのですが、その人の知能の特徴を詳しく知るには、
不向きとされています。
対象年齢は、2歳から24歳までと広範囲です。

ウェクスラー法(学童および青年の児童知能検査第3版)では、
知能指数(IQ)だけでなく、知能を作り上げている色々な、特徴やバランス、
さらに多くのテストの結果の分析によって、
性格的な側面や、心理状態まで、とらえることができます。
対象年齢は、6歳から17歳です。

ウェクスラー法の知能検査では、
知能指数(IQ)の全平均を100として分類します。


知能指数(IQ)69以下が精神遅滞
知能指数(IQ)70から80が境界知能
知能指数(IQ)80から90が平均の低め
知能指数(IQ)90から110が平均
知能指数(IQ)110から119が平均の高め
知能指数(IQ)120から129が優秀
知能指数(IQ)130以上が最優秀

余談になりますが、知能検査の得点は、年齢と関係があります。
10歳代後半から20歳代前半が最も高い点数を得点し、
その後は急速に低下します。
したがって、大学などでは、知能検査の得点の高い学生を知能検査の得点の
低い教授が教えていることになります。
しかし、判断・実行能力の知能がもっとも高いのは、60歳ごろといわれています。


精神遅滞は、その程度によって、軽度・中等度および重度・最重度の三段階に
分けます。



軽度精神遅滞

知能指数(IQ)50から70を目安としています。
精神遅滞の75%程度をしめると推定されています。

具体的にいいますと、小学校の勉強には支障がありませんが、
中学校の勉強は、難しく、ついていくのが困難になります。
身の回りのことは、完全に自分でできます。

日本の教育は、偏差値重視になっています。
そのため、学校になじめなかったり、いじめの対象になったり、
反抗的になったりすることがあります。

このようなことにならないためにも、周囲の人の温かい目が必要不可欠となります。
早く、多く、難しいことをこなす能力はがりを追い求めることなく、
また、偏差値重視の教育に捕らわれず、
しさや素直さ、人を愛することの大切さを周囲の人がいつも
心にとめておくことが、
本人の長所をいかすことになります。

ICD−10(世界保健機構によって作られている国際疾患分類第10回改訂版)によると

「学業よりも実地の能力が要求される仕事をする潜在的な能力をもっている」

と、されています。

周囲の人が、本人の持っている潜在的な能力を見出すことができれば、
社会生活を自立して歩んでいくことができます。

本人が社会生活を自立して歩んでいくことができれば、
精神遅滞とは呼びません。



中等度および重度精神遅滞

知能指数(IQ)20から50程度の精神遅滞をいいます。
ICD−10では、知能指数(IQ)20から35程度の範囲を重度精神遅滞として
区別しています。
精神遅滞のほぼ20%がこの範囲に分類されています。

運動障害をはじめ、いろいろな神経症状や、
てんかんの発作をともなうことが多々みられます。

具体的にいいますと小学校の低学年の勉強はできますが、
それ以上は難しいとされています。

「言語に依存する課題よりも視空間技能で高い水準に達している者もいれば、
一方、不器用が目立つが社会的交流や単純な会話を楽しむ者もいる
(ICD−10)」
「大多数の中等度および重度精神遅滞者は、社会的発達の徴候あり、
人と付き合い、伝達ができ、単純な社会活動に従事する
能力を持っている。(ICD−10)」


個人差はありますが、多くの人と時間をかけて練習や訓練をすれば
本人ができることは増えます。
実際は、できることより、できないことのほうが多くなるかも
知れませんが、根気よく続けていくことが大切です。
周囲の人にとって、この訓練や練習が、
本人の望むことではないと感じる時も多々あると
思いますが、そのような時は、
本人の役に立つかどうかを考えて下さい。



最重度精神遅滞

知能指数(IQ)20未満の精神遅滞をいいます。
精神遅滞の5%に相当します。

重い身体的異常や、てんかん発作、運動障害や、
神経症状などをともなっています。

具体的にいいますと、問いかけの言葉を理解することもできません。
発語も不明瞭で、運動もできないか、ひどく不器用です。
食事やトイレも介護を必要とします。



(ICD−10の詳しい説明につきましては、DSM−WとICD−10のページをご覧ください。)



『そのとき、イエスに手を置いて祈っていただくために、
子どもたちが連れて来られた。ところが、弟子たちは彼らをしかった。
しかし、イエスは言われた。「子どもたちを許してやりなさい。
邪魔をしないでわたしのところに来させなさい。
天の御国はこのような者たちの国なのです。」』
(聖書)

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