とうとう公開の運びとなった『ワールド・イズ・ノット・イナフ』。いんやー待ち焦がれましたよ。というわけでノコノコ出かけてきました。場内は大変盛況で、観客のなかに多くの中高生が含まれているあたり、いにしえより007は中坊感覚にあふれた映画であった事を改めて確認させられましたことです。いつの時代になってもオトコノコは「秘密兵器」「スパイ」「エロ」などのタームに心ときめかせるもんであります。
で、肝心の中身。まずアヴァン・タイトルとタイトル・バックはかなりの力作です。ボンド・ボートがロンドンの民家をバキバキ破壊しながら走る様子は『ゴールデンアイ』の戦車チェイス以来の大笑いアクション。タイトル・バックは重油で全身テラテラさせたモデルさんがくねくね踊る女殺油地獄。カッコええですね。
本編のほう、未見の方のために詳しくは書きませんけど、かなり入り組んだ話なのでパンフなどで予習しといた方がいいかもしれません。今回ストーリーのさばき方が下手なうえに展開が異様に早いので、油断してると現在何が起こっているのか全く分からなくなります。結局わるものが一体何をしたかったのか、観終わってキチンと言える人は半分もいないんじゃないでしょか。
あと、気前よく脱ぎまくるソフィー・マルソーですが、あれだけの露出度にも関わらず巧妙に乳首を隠し続けるテクには何かこうただならぬスキルを感じました。同時に言葉にならない微妙なモヤモヤ感がジンワリとこう。
(2000年02月06日)